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暴食魔王の食べ歩き  作者: 因幡之黒兎
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ダークエルフ、街へ

今回は少し長いです、ご了承ください。

どうも!

突如現れた兵士に連れられて街道の方へと向かっているダークエルフのロアです!

前世の名前は坂月鉄平、だけどまぁこれからは馴れるためにロアと名乗っていこうと思う。


で、街道に出たら馬車が止まってて、その前にいつか見た坊っちゃんが立ってた。

あぁー、エリックってこいつか。

そういえば会ってたね、気まぐれで助けたんだよなぁ。

用件ってそのことについてか?


「エリック様、つれて参りました。」


「あぁ、よくつれてきてくれた。狩人様、この間は助けていただきありがとうございます。私はエリック・カイン、このカイン領の領主の息子です。」


こいつ領主の息子かよ、偉い人じゃないか。


「たまたま通り掛かっただけじゃ、わざわざ礼を言われるほどの事はしておらん」


「いえ、そうは言われても命の恩人には変わりません。どうにかお礼をしたいので、我が家までお越し頂けませんか?」


お、家に誘われた。どうしようかなぁ。

んー、人の居る街へは行ってみたいしなぁ。

そもそも、ここがどの辺りにあるのかも知らない田舎者だもんなぁ。情報は大事だし………………よし、行くか。


「そこへはここから遠いのか?」


「いえ、ここから馬車で半刻ほどですので近いですよ?」


半刻、30分ぐらいだろうか?まぁ時間はあるし、断る理由もないしな。


「いいじゃろう、ついていく」


「おお、では早速参りましょう。その前にフードをとって名前を教えていただけませんか?恩人の名前も顔も知らなくては満足に恩を返せません」


「そこまでのことなのか?」


「はい、恩を受けたら三倍にして返せ、が我が家の家訓ですので。」


すげぇなそれ、普通そこまでしないだろ。

まぁ、そこまで言うならお答えしますか。


「名はロアじゃ、これでよいか?」


名乗りつつフード取る、初お披露目ですよ!緊張するぜ。

って、なんで驚いてんだよ!ダークエルフがそんなに珍しいか!?


「なんじゃ?」


「あ、いえ、とても美しい方だったので、つい見とれてしまいました。」


なんですか?ナンパですかい?

残念だったねぇ、中身男だよ?

つまりそんなナンパは俺には効かん!


「世辞は良い、さっさといこう」


「本心でしたが……、そうですね、では馬車にお乗りください。」


許可が出たので馬車に乗り込む、わーい初めての馬車だー!

一回は乗ってみたかったからな、まさか死んでから乗ることになるなんて思わなかったけど。

って、この坊っちゃんと一緒に乗るのかよ!?

大丈夫かなぁ……………









ガタッゴト、ほら馬車が揺れりゃー♪

ガッタゴト、そら沈黙がキツイー。


馬車に揺られて10分ぐらいだろうか、既に沈黙がキツくなって参りました。

いやぁ最初は良かったのよ?窓から見える景色を見たりして、でもこの森広いよ……いくらなんでも森から抜けないと思ってなかったよ。

暇だったから兵士さんを鑑定してみたんだけど………



ガーランド・ラインヘッツ

種族:人間

レベル25

スキル:剣術5、騎乗5、槍術4

称号:カイン騎士団長



…………レベル、低くね?

驚くことに、ここにいる兵士のなかで一番強いのが団長さんだよ?

そりゃあ熊さんにも負けるよ、熊さん基本50レベルだもん。

まさかここまで低いなんて思ってなかったよ、と言うことは……


うそ、俺のレベル高すぎ!?


これはあんまり目立つ行動は控えた方がいいかもしれないなぁ。

だって変なことに巻き込まれそうじゃん、もう既に遅いけどさ!




「時にロア殿、なぜハーストの森におられたのですか?あそこの奥地は滅多に人が入らず、魔物も強い秘境のようなものなのですが」



そもそも森の名前すら知らなかったよ、しかもあそこ秘境だったのか……、そりゃあ熊強いよね。


「少し前から、あの森で暮らしておるからな。この子ともそこで一緒になった。」


「え!?住んでいるのですか!?………通りでお強いはずだ」


なんか納得したらしい。

俺も納得したけどな、そんな秘境に住んでりゃレベルも上がるわ。


「では、そこでアクアリスの従者になったと言うわけですね?」


「ん?従者はこの子の方らしいんじゃが?」


「え!?」


なんだ?そういえば兵士にも眷属だどうの言われたような………


「で、では、貴女は精霊を使役してるのですか!?」


「そういうことになると思うが、何か変じゃろうか?」


「変どころか、他にそんな方居ませんよ。精霊とは使えるべき対象であって使えさせる対象では無いのですから。」


え?そうなの?

RPGとかだと使役するのが当たり前だから珍しくないと思ってたのに。


「しかもアクアリスは上級の水霊です、世界中探してもロア殿だなんじゃないでしょうか………」


「そ、そうなのか………」


不味いなぁ、もう既に目立ってたのに………、さらに世界レベルで珍しいのか。


「結構有名な話だったのですが、ロア殿はあまりお詳しくないようですね。」


「あ、ああ。生憎と森から出たことがなくての。」


「なんと、それはかなりお辛い境遇立ったのですね…………」


ん?なんでそんな話になるんだ?


「では我が家に着きましたらついでにご説明させていただきます。知っていた方がいいと思いますので。」


おお、それは助かる!


「ではお願いする、こちらも知りたいとは思っておったのでな」


多少知ってなくちゃ、この先目立ちまくって変な事に巻き込まれる事になりそうだしな!


「承りました。…………おや?、そろそろですね。」


「ん?」


そう言うとエリックは窓を指した。

外を覗くと、いつのまにか森を抜け、緑豊かな美しい町が見えてきた。


「ようこそ、我がカインの街へ。歓迎致しますロア殿」


ついに!

ダークエルフが!

森を出たぞ!!!!!

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