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暴食魔王の食べ歩き  作者: 因幡之黒兎
78/83

暴食&傲慢VS愛情

( ´-`)


さて、現状のおさらいをしてみようか。


テスタメントとかいうピエロ男が飛来して(もうそこが非常識だと思うが…)敵対を宣言。


撃退しようとしたオスカーを巧みな話術で行動不能に、こちらに攻撃を仕掛けてくる。


攻撃を躱したところで本が飛来しプリシラが合流、二人で戦う感じに。


ピエロ男は武器らしいものは持っておらず魔法か何かを使えるようで、現に不意打ちには魔法攻撃を仕掛けてきた。

飛来したときに俺とフィーちゃんの攻撃を受けてぴんぴんしてるから耐久性はバッチリな感じに思える。

さて・・・どうしようか?



『だからとっとと拾えよぉぉぉぉお!!!!』



あーはいはい、ごめんね。

ディブロを拾いつつ考える、俺とプリシラでうまいことコンビネーションなんて出来ればいいんだろうけど、少し前まで敵同士で殴り合ってた二人がいきなりそんなの出来るわけねーですよ。

ピエロ男のステータスを見ようとしても何故か()()()()()、なんだかなぁ…。

前にもこんなことあった気がするけど…。



「おい、暴食の!とっとと殴りにいかんか!」



俺があれこれ考えているとプリシラがイライラしながら小突いてきた。



「何じゃ、何かいい案があるのか?」



「案?そんなもの無い!妾が手伝ってやるのだ、黙っていけ」



「いや行けというが、彼奴は結構タフっぽいし…」



「やかましい、とっとと行け」



あ、はい…。


取りあえず籠手をつけて影で覆う、壊したくないしね。

プリシラが何を考えているのかは分からないが、手伝ってくれるってことらしいし流石に悪いようにはしないでしょう。


というわけで、とりあえず 突貫(右ストレートで)してみますか!(ぶっ飛ばす)


俺は爪先に力を入れて思い切り地面を蹴った、一瞬で近づくピエロ顔に内心ビックリしたけど、ここまで来れば拳聖スキルに身を任せてフルスイング!

手加減する相手でもないし、最速で全力の一撃だ!!


ピエロ男は避けるどころか全くの無反応で俺の拳を受けた。


やったぜ!

とか思ったからフラグが立ったのだろうか、そこでようやく違和感を感じた。


俺、今マジで殴ったよね?


俺の拳は確かにピエロの顔面に直撃していた。

直撃した、()()()()()()()


ピエロは身動きひとつしてない。

勢いを殺した動きもなければ受け止めてもない。

その場に立っているだけ、ビクともしていない。


おいおい嘘だろ?

これでもレベル1000超えてんだよ?

この世界のインフレおかしいでしょ!



「飛べ暴食!!」



背後から聞こえた声に反射的に真上に飛ぶ、するとさっきまでいた場所で爆炎が上がる。

一度だけでなく、二度、三度と煙を上げていく。

プリシラからの援護のようだが…、ちょっと遠慮なさすぎないかな?

あれ咄嗟に避けれてなかったら巻き添えになったぞ………。


爆発が10を超えたあたりでようやくプリシラが攻撃をやめた。

あの子遠距離もいけたんだなぁ、初対面は斧もってガチバトルだし。



「ふん、口ほどにもない!道化なら道化らしく踊っておればよかったのだ!」



「いえいえいえいえ?お楽しみはこれからでしょう!?」



その声は爆炎の中から聞こえた。

炎の中に人影が浮かぶ。

その影が段々と濃くなり、赤髪のピエロは炎の中から現れた。



「いぃぃぃぃぃやぁぁぁぁあしかし素晴らしいですねえ?肉を溶かし骨を焦がす程の火炎を連続で放てるなんて、並みの魔力ではありません!ワタクシ、感服いたしましたっよ!!」



興奮した口調でその顔面を歪ませている。

服には煤すら付いてなく、()()()()()()()()()()()以外は変わっていない。


なぜ?

確かにオスカーは少し見ない間に強くなっているようだったが、それでも俺達みたいな馬鹿げたことにはなってないはずだ。

俺達が攻撃してもダメなのに、オスカーだと傷をつけれるのは一体………。



「お仕舞ですか?終わりですか?貴方達の攻撃がこれで終わりだというならばワタクシといたしましては反撃せざぁる負えない!!!」



ピエロ男はねっとりとした動きで手を伸ばした。

途端にその空間が曲がった、歪んだ空間を弄ってピエロはそれを取り出した。


それは槍だった。

黒と緑が(いびつ)に交わっている。

いや、正確には交わろうとしている。

二色は互いに主張し一切交わっていない。


常に蠢いて脈動しているのだ、まるで生きているかのように。



「気味の悪い武具だ、怖気が走る」



「ひどぅいですねえ?すごく可愛いとワタクシ思うんですがね?何というかこう…、お互いが主張をし合い一歩も譲っていない。交わろうとしているのにけして交わらないいじらしさ、心が躍りませんか!?」



愛おしそうに槍に頬ずりする姿は、ものすごく不気味だ。

プリシラなんかは気味が悪いことを隠しもせず顔を歪めていた。



「それにぃい?今からお美しいいぃぃいお二人をこの槍で刺し貫き抉り啜れると思うと・・・、今から気が狂ってしまいそうになりますよぉぉお!!!?」



より一層に不気味に笑ったテスタメントは、踊るように俺へ飛びかかってきた。






( ´゜д゜)

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