流れ星に三回願い事を言える奴って本当にいるの?
みんな!
久しぶりー!
失踪したと思ったかい?
残念ながら続けるよ、待たせてしまって申し訳ない。
細々続けてくよー。
「なんじゃお前は、人の顔を見て大笑いとは失礼な奴じゃな」
「いや、ロアさんそこじゃないと思います」
そんなことは分かっているともオスカー君。
「それはそれは申し訳ありませんん、けして貴女のご尊顔が面白おかしいというわけではありませぇんよ?ただ、貴女の事を探していた身と致しましては?ここで会えたことが嬉しくて仕方がないのでぇえ?」
そう言いながらもケタケタ笑いながら俺を見てくるピエロ。
「私を探していた?私にお前のような知り合いはおらんぞ?」
「それはそうでしょぉう?ワタクシ貴女に会うのははじめてですし?」
「ほう、では自己紹介でもするかの?ロアじゃ」
「これはこれは御丁寧に、挨拶をされたら返さなくてはねぇ、礼儀知らずになってしまいますからねぇ」
そう言うとピエロは胸に手を当ててその顔を歪めながら名乗った。
「ワタクシの名はテスタメント、天より来たりし我らが神の使い、愛情の使者です」
んー、なんか変なの来ちゃったなぁ。
見た目からして関わりたくない系なのに俺探されてるらしいしなぁ。
「神の使いねぇ、その神の使いとやらが何のようじゃ」
「あぁ、たぁいした用事じゃないんですよ。ただロアさんにはちょっと大人しくなっていただこうと思い姿を晒した次第でございまぁす」
「具体的には?」
「スカッと死んで貰います!もうドカンとパーンッとズバッと!」
「ちょ、ちょっと待ってください!いきなり現れてなんなんですか!?」
「はぁ、何なのかと申されましても?我々の計画的には障害となるロアさんを死なさないことにはどうしても?計画的の決定的な妨げになるとの見解があったもので?」
「計画?」
「そうですそうです我々の救世的計画、ディストピア計画!」
はて、ディストピアとは穏やかじゃないな。
たしか地獄郷だったっけか日本語での意味は。
「で、私がその計画の決定的な妨げになる?別にそれっぽいものを邪魔した記憶はないんじゃが?」
「そんなわけはありませんよ?貴女は我々の駒を丁寧に潰してしまっています」
「まったく記憶にないんじゃが…、その駒とやらはどんな格好なんじゃ?」
「熊だったりドラゴンだったり、形はさまざまですねぇえ?」
熊には心当たりがあるな、ドラゴンは知らん。
ミミズならあるが。
「いくら簡易魔王といってもおやつ感覚で潰されては計画に支障がでそうですからねぇ」
「簡易魔王?」
「教えてあげてもよろしいですが、あまり意味が無いんじゃぁありませんかぁ?」
「どうせここで死ぬんじゃからか?」
「セリフを取らないでくださぁいな、悲しくなるじゃないですか」
そう言った瞬間視界の端を青い光がテスタメントへと走る。
テスタメントにオスカーが突撃していったのだ。
……え、オスカー!?
咄嗟に止めようと手を出すが、想像より速い。
こいつこんなに早かったか?
オスカーは剣から青い光を放ちながらテスタメントへ斬りかかった。
テスタメントはそれを素手で受けようとする。
フィーちゃんにまともに拮抗した奴だし剣ぐらい素手で問題ないのだろうか、オスカーも速かったが相手も負けていなかった、オスカーの剣線を見切って弾こうとした。
だが、予想外にもその剣は弾かれることなく、出された腕ごと肩を切り落とした。




