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暴食魔王の食べ歩き  作者: 因幡之黒兎
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暴食VS龍姫 其の一

途中、ちょっと視点変更みたいなものがあります。

おかしいかもしれませんがよろしくお願いします。

「ちょこ、まかと、動くなっ!!」


誤解をうけて一方的な攻撃を紙一重で避ける。相手の攻撃が早い上に威力が高いから全力で避けなきゃだし、初めての全力回避だからスゴい疲れる。

あ!?今耳の先ビューってなった!怖えぇ、カスッただけで耳取れるんじゃないか!?

というかそろそろ体力がヤバイ、苦しくなってきた。


内心焦り出した時、不意に猛攻が止まった。

プリシラを見てみると息を切らした様子もなく、憎らしげにこちらを見ているだけだった。


「貴様、避けるばかりで妾をバカにしてるのか?」


「バカに出来るほど余裕は無いんじゃが…」


『お前さん、以外と余裕あるな?』


なにを言うか、余裕が無いから反撃出来てないんだろうが。反撃出来るぐらいならやってた。単純にプリシラのスピードについていけてないだけ、攻撃と攻撃の間隔が短すぎて避けるのでいっぱいいっぱいです。


「ラチがあかないな」


フッとプリシラが力を抜いて右手を軽く挙げた。


『あー、これは不味いかもしんねぇなぁ…』


プリシラが指を鳴らした、すると背後に何十もの魔方陣が展開し出した。

あー、これは確かに不味い。


「先ほどまでは少々頭に血が昇っていて少し優雅さに欠けていたな、すまない」


謝りながらその顔はどこか楽しげに、ゆっくりと俺に指を指した。


「ここからは赤子の手を捻るように圧倒的に、潰してやる」


そう言うと魔方陣から無数の爆炎が俺に向かって襲いかかってきた。


『大将右だ!』


ディブロに従い右へ避ける。


『次は後ろ!上から来るぞ!』


ディブロに視覚外の攻撃を教えてもらいながら炎と炎の間を掻い潜る。避けきれないところはディーナに水の壁で防いで貰うが、単純に火力が違うのか一瞬で蒸発していた。

その一瞬で何とか避けれてはいるものの打開とはならない。


「アハハハハハハハッ!良いぞ良いぞ、もっと踊れ!」


そういって休むことなく爆炎を打ち出すプリシラ。

点でダメなら面で、プリシラは一撃ではなく数で蹂躙することにしたのだろう。

そのため、俺は現在進行形で爆炎の弾丸による避けゲーを強いられている。


この状況では近づいて攻撃はほぼ不可能、魔法を使おうにも溜める時間がない。

俺は避け続けるしか出来ない。


『おいおい、じり貧じゃねぇか』


「そういわれてもっ!仕方なかろうがっ!」


『黒こげになりたくなきゃ気張れよ?オレサマだって炎に焼かれてってのは嫌だからな!』


そんなこと言われても手が出ねぇよ!プリシラの魔力が切れるの待つなんて体力が持たないから無理だし、魔法を溜める時間が無いしどうしろって!


不意に足元へ爆炎が迫る、それを俺は飛んで避けた。

飛んで、避けてしまった。


ヤバッ!?


自分の失敗に気づいた時にはもう遅かった。目の前には数多の爆炎が迫っていた。

避けれない。

そう思ったが最後、俺は爆炎に飲み込まれた。












◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇











「……もう終わりか」


自らの爆炎に飲み込まれたロアを見つめて、つまらなさそうに呟く。


「思ったよりは楽しめたぞ、それに免じて妾に対する不敬は許してやろう」


魔方陣の展開を解いて踵を返す。

鉄をも溶かす炎をまともに食らったのだ、生きているはずがない。そう確信していた。

自らの御輿に戻ろうかと思った、そのときだ。


影が目の前に迫っていた。


その影は腕を振り上げて攻撃してきた。

突然の攻撃にプリシラは理解よりも先に本能で避けた。

しかし避けきれなかったのか薄皮1枚切れて、そこから一筋の血が流れた。


自らが血を流した。

その事実だけで頭が沸騰しそうになるが、それよりも先に襲撃者の方へ向き直った。


そして驚いた、そこにいたのは爆炎に飲み込まれたはずのロアだったのだ。


次回の更新は10/1の予定です。


ここからロアの反撃なるか?

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