龍姫
長らくお待たせしてます
魔物の群れの中心部に女の子…。
なんであんなところに?
流石に餌って訳じゃ無さそうだけどなぁ。
幸いにもやたら目が良くなってるから、ここからでもよく見えた。
髪は金色でサイドテール、肌はやたらと白いなか赤色の瞳がよく映える。
全体を黒と赤色を基調としたフリフリのドレスを着ていて幼さを若干感じる、見た目的に14才とかかな?
まぁ見た感じはさながらお姫さまという出で立ちだった。
そのなかで、全くその風貌に馴染んでいない所がひとつだけあった。
その子のこめかみ辺りから天に向かって角が生えていたのだ。
(角って普通生えて無いよなぁ、それに群れの中心部に居るってことはもしかしてヤバイやつ?)
ステータスとか見れないかなぁと思って、とりあえず鑑定眼してみようと思ったときだ。
一瞬こちらと目があった。
そして次の瞬間にはその少女の姿が忽然と消えていた。
「消えた?」
『バカ野郎!!右へ跳べ!』
咄嗟にディブロの指示に従い右へ跳ぶ。
瞬間、さっきまで立っていた場所が盛大に吹き飛んだ。
え、なに敵襲!?
爆風に飛ばされて、何とか体勢を整えて爆心地を見た。
そこにはさっきまで魔物の群れの中心部にいた少女が可笑しそうにこちらを見ていた。
「ほう?今のを避けるのか。」
いやいやいや、人の立っていた場所をぶっ飛ばして感想がそれかよ!?
てか可笑しいでしょ、俺も結構レベル高いよ?
ステータスもそこそこ高いはずよ?
なのに全く見えなかったよ!?
「よい、妾の許可なく妾の前に立った罪は今の愉快な避け方に免じて許してやろう。」
前に立っただけで蛙のように踏み潰されかけなきゃならんのか俺は…。
しっかしコイツはヤバイ、あのミミズとはえらい違いだ。
相手はこっちを見てるだけなのに汗が止まらない。
「ん?なんだ、妾の美しさに惚けて言葉を忘れたのか?フフフッ、まぁ妾は美しいからな。しかしこう相対しているだけではつまらない。妾が許可する、しゃべってよいぞ?」
いや、単純に無口なのとなんと声をかければ良いか分からなかっただけなんだけど……。
まぁ、話せるというなら話してみようか。
「君はいったい何者じゃ?」
「………………。」
しゃべって良いって言ったくせにそっちが黙るのかよ。
しかも少し怒って…る?
「何を言うのかと期待すれば、なんの捻りもなく当たり障りのない事とは……。つまらないな。」
一気に不機嫌になった。
さっきまでの自分以外を見下した目から、地に這いつくばる虫を見るような目だ。
何だか分からないけど評価が目障りなゴミにランクダウンしたみたいだ。
「まぁよいわ、特別に答えてやる。妾はプリシラ・ユーバーヘープリヒ、誇り高き赤龍人の姫にして魔の王に名を連ねるものだ。」
「……………………。」
思わず絶句してしまった。
少し前にドラゴンで魔王なミミズを倒したのにほぼ同じようなのに連続して出会うとは…。
なんだ、俺ってば行く先々で魔王と出会いすぎだろう!?
最早なんらかの呪いなんじゃねぇか?
「ふん、驚いて声も出せんか。当然だな、龍であり魔王であると聞けばどれだけ妾が孤高であるか想像がつくだろう。」
「いや、龍で魔王なヤツは最近あったのじゃが。」
「え?」
しかも倒しちゃってるし、一回見てるものだからそこにはたいして驚いて無いんだよなぁ。
あ、でもさっきのキョトンとした顔には驚いた。
その顔の方が絶体良いね、かわいいもん。
とか思ってたらさっき変わって逆八の字眉毛でプルプルし出した。
「き、貴様。妾に喧嘩を売りに来たのだな?そうなんだな?」
「え、いや私は別に?」
「いいだろう!!ここまで妾をバカにしたのだ、特別に買ってやる。骨の一片も残さず踏み潰してやるから覚悟しろ!!」
お願いだから話しを聞いてー!?
最低でも二日に一回は更新したい…。
誰か私に文才をください………。




