新たな魔王
どうも…
前回バンゾクと化したダークエルフのロアでーす。
お腹いっぱいになって落ち着いたところで気付きました。
立てません。
腰が抜けたっていうか、うん、立てないんです。
現在返り血状態でぺたん座りしてます。
端から見たらあっさり倒してるかも知れないけど、俺は必死だったよ?
何故か食欲に負けかけるし、なんなんだろうね。
とりあえず誰かいない?
街の人とか来ない?ガーランドさんとか、心配して来ないかな?
「キュー!」
おお!ディーナちゃん!来てくれたのか!
おいていってごめんよぉ!危険かと思ったんだよ、ごめんね?
でも、ディーナじゃ俺をおぶって帰れないよなぁ。
「キュ!」
ディーナが気合いを入れて俺の足を叩いたら。
そしたら、さっきまで動かなかった体が動くじゃないか。
すげぇ、ディーナって回復魔法使えるんだ!
サンキューディーナ!
俺が立ったのを確認すると、ディーナは定位置になっている肩に乗った。
「助かったのじゃ、ありがとうなディーナ。」
「キュ!」
得意げである。ういやつめ。
さて、どうするか。
とりあえず、街に戻るか。魔王の脅威は無くなったし、安心させてやろう。
ん?まてよ、倒したって言っちゃったら騒ぎになるんじゃね?
これ以上騒がれるのはちょっと面倒だろ。
よし、逃げてった事にしよう。最初の段階で逃げたことにすれば、あんまり騒がれないでしょう。
よっし、じゃあ帰るか。
あ、一応上着を拾って帰ろーっと。
「おお!ロア殿!ご無事でしたか。」
街に戻るとガーランドさんが出迎えてくれた、残党狩りしてたみたい。お疲れッス!
見渡してみると、エリックやドランクさんたちも前線で指揮をとっていたみたいだ、行動派ですねぇ。
お?エリックが気づいてコッチに来たな。
「ロア殿!心配しましたよ!まさか一人で魔王を撃退しにいくなんて、いくらなんでも無茶が過ぎます!」
なんか怒られた、えー、でも俺が元凶みたいなもんだしなぁ。
責任取ってみたんだよ?なんて、言えないなぁ。臆病だし。
「すまん、でも魔王は最初の段階で不利を悟り、逃げていたみたいじゃ。思ったより頭がよかったのう。」
「確かにあの魔法は凄かったです、精霊の助力もあったのも大きいでしょう。しかし、何かあったらどうするんです!?」
ふえぇぇえ、エリックが怖いよぉ。
いや、心配してくれてるのは凄く嬉しい。
そうだよね、明らかに無茶してるよね。なんであんなことしたんだろうね。舞い上がっちゃったのかなぁ。
「……ごめんなさい。」
「え?」
何故驚く。
「自分が悪いと思ったから謝ったのじゃ、確かに無茶が過ぎたのぅ。心配をかけた。ごめんなさい。」
素直に謝る!これ大事なんやで?
もうする気ないから安心しなさいエリックよ。
もう二度と魔王となんて関わらないから。
「っ!まぁ、わかって頂けたなら、良いです。」
あららそっぽ向いちゃった、怒ったかな?
むぅ、すまんかったねぇ。
「とりあえず、あとのことは我々の仕事ですので、ロア殿は屋敷に戻ってお風呂に入ってください、流石に血まみれではみんなビックリします。」
あ、忘れてた。
そういえば返り血状態だったね、じゃあお言葉に甘えて。
「助かる、体が血生臭くて敵わなんだのじゃ。」
じゃあ、お屋敷に行ってますか。
「っつぁぁあー。」
お風呂最高ー!
一仕事終えた後のお風呂は格別だねぇ!
ディーナは桶に湯を入れてそこに入って気持ち良さそうにしている。
「ディーナもお疲れさまじゃ。」
「キューーーー」
本当お疲れさま、今日は助かったよ。
魔王怖かった、ディーナがいなきゃ即逃げてたね。
よく倒せたよ本当。
そういえば、レベル上がってなかったっけ?
倒した後食べたから、その分も上がってるよね。
一応確認してみようかな。
名前:ロア
種族:ダークエルフ (魔王)
レベル:600
性別:女
従者:アクアリス(ディーナ)
スキル:看破6、家事10、投擲7、暴食の王EX、断絶の牙EX、格闘術8、短刀術10、解体術6、絶影10、格闘術8
称号:格上殺し、捕食者、おかあさん、森の暗殺者、熊殺し、精霊と歩むもの、魔導師、災いをもたらすもの、魔王、王を喰らう者
…………………………は?
ふえぇぇえ、今回でストックが無くなったよぅ
うん、またがんばりまっす!




