お風呂は日本の魂だ!
昨日投稿出来なかったので、また少し長いッス。
どうも!
重い腰をあげて、やっと森の外に出てきた田舎者系ダークエルフ、ロアです!
やって来ましたカインの街!
いやはや、ここまで長かった………、ようやく街だよ。
割りと立派な門をくぐれば活気の溢れる人の声、すれ違う人々がほとんど楽しそうに笑っている。
途中市場を通った、食べ物や武器、防具やアクセサリー、その他珍しいものを揃えている店が並んでいた。
いいねいいねー、これだよこれ!
こういうのを求めていたのだよ俺は!
ほら、初心者冒険者が訪れる始まりの街みたいなアレ。
いやぁ、いいですなぁ。
「どうてすか?いい街でしょう」
一人はしゃいでいたら隣に座っていたエリックが嬉しそうに笑っていた。
「あぁ、いい街じゃ。活気が溢れてるし、何よりも人々が楽しそうじゃ」
いやほんと、こんな街なら住んでみたいと思うよ?
「細々とした問題はまだありますが、出来るだけ人々が笑って暮らせるように頑張っていますので」
へぇ、ここまでいい街なら、たまに森から来てみるのもいいかもしれないなぁ。
しばらく進むと大きな屋敷が見えてきた。
おぉー、立派な屋敷ですなぁ、これはメイドさんを期待してもいいんですかな?
「ここが我が家です、本当はもっと小さくなる予定だったのですが、大工に押しきられて大きくなったそうです。」
お、おう。なんか大工つえーな。
玄関?みたいなとこの前で止まったので降りてみると、扉の前に髭を貯えたちっちゃいおっさんが立っていた。
なんぞこの人、ドワーフ?
「おお、帰ったかエリック。そちらの方がお前の恩人か?」
「ええ、ただいま戻りました父上」
父上って、親父さんかよ!?似てねー!
こんな厳ついおっさんからイケメンが生まれたのかよ。
「初めまして、この度は息子を助けていただいてありがとうございます。私はこのカイン領の領主をしています、ドランク・カインです。」
「私はロアじゃ、こっちが相棒のディーナ。」
「ほぉ、精霊の眷属の方ですか。」
「いえ父上、精霊が従者なのだそうです。」
「なんと!?」
ちっちゃいおっさんが大きく驚いてる、うんやっぱ珍しいんだね。
「それで父上、ロア殿は世間にあまり詳しく無いようなのです。なので、我が家である程度お教えしたいのですが。」
「そうか、それは大変な思いをしたのだろう…………、ロア殿が望まれるならなんでも教えて差し上げなさい。」
ん?今なんでもって言ったよね?
じゃなくて、なんかまた心配されたような……
「さあ、ロア殿もお疲れでしょう。ささっ、どうぞ中へ。」
そう言うとドランクさんの先導のもと、屋敷へと入った。
「おかえりなさいませ、旦那様」
「ああ、今戻ったよ。こちらはロア殿、私の恩人だ。失礼のないようにな。」
屋敷に入ると、メイドさんが綺麗なお辞儀をして出迎えてくれた。
キタ!メイドキタ!これで勝つる!
リアルメイドである、我輩感動!
「初めまして、ロア様。私はここでメイドをさせていただいているメイリともうします。どうぞよろしくお願いいたします。」
「ロアじゃ、こちらこそよろしく。」
しまった、初メイドとのコンタクトが緊張で素っ気ないものに……
「ところで、ロア様はいつ頃までご滞在になられるのですか?」
「なにぶん世間知らずなものでの、世の中のことを聞いたら帰ろうかと思っとる。」
「でしたら大分遅くなりますね。どうでしょう、今日はこのお屋敷にお泊まりになられては?」
んー、この屋敷にかぁ。泊まってみたい気もあるんだよなぁ。
「じゃが、よいのか?」
「もちろんですとも、エリックの恩人なのです!気のすむまでいてもらっても構いませんよ。」
ドランクさんがニカッと笑いながらそう言った、ならお言葉に甘えようかな?
「では、お願いする。」
「かしこまりました、でしたら先にお風呂へいかれたらどうでしょう?」
お、風呂か。いいな風呂、この世界ではまだ入ったことないからなぁ。是非入りたいな。
てか、基本水浴びだけだったから温かいお湯に浸かりたいんだよぅ。
「出来れば頼めるか?。」
「かしこまりました、では案内致します。」
と言うことで風呂に入るため、メイリさんについていくのだった。
ううー、お風呂お風呂。
今お風呂を求めてメイドさんを追いかけている俺はごくフツーのダークエルフ、しいて言うなら前世が男って事かな?
「こちらになります。どうぞごゆっくり。」
案内されたのは、銭湯かな?ッてぐらいに広い脱衣場。
これは期待していいのかな?ワクテカワクテカ。
とりあえず着ている服を男らしく脱ぎ去る。
勢いよく脱いだので、胸のお山も勢いよく動く。
そして、転生して初めて鏡の前に立った。
んー、やっぱりスタイル良いよな俺って。
ちゃんとくびれあるし、出るとこ出て引っ込むとこ引っ込んでるって感じ?
んーーー、これが俺かぁ。全身を見るのは初めてだけど、やっぱり別人だよなー。
ま、とりあえず風呂だ風呂!
風呂は命の洗濯だ!
あー、ぎもぢいぃぃいー。
やっぱり大きかった湯船にしっかり浸かり、脱力。
これだよこれ!この感覚が良いのさ。
「お湯加減どうですか?」
「あぁ、ちょうどいいくらいじゃぁ~。」
「そうですか、では失礼します。(ガラガラ)」
「えっ?」
驚いたと同時にメイリさんが入ってきた。うおおい!?
当然メイリさんは裸だ、とてもスタイルがよく、胸は手に収まるか収まらないかぐらいだろうか?
ふへ、鼻血でそう……、といっても俺も今は女だし、こう言うことにも馴れないとなぁ。
「お背中をお流し致します、どうぞこちらへ」
「あ、ああ」
言われるがままにメイリさんの前に背中を差し出す。
さぁ、バッチコイ!
「では、失礼します」
そういってメイリさんは手を伸ばした。
俺の胸に
むにゅん
「ひゃう!?」
な、なななな!?胸揉まれた!
変な声出た!
「な、なにをするのじゃ!背中を洗うんじゃ無かったのか!?」
「これは所謂、裸のお付き合いというやつです。こうすることによってお客様にリラックスいただくのです。」
そう言いながらも揉む手を止めない。
むにゅんむにゅん
「しかし、ロア様のは大きいですね。脱衣場を見た限りブラジャーを着けておられない、なのに重力に逆らう質量。素晴らしいですね。」
「あぅ、ちょっと、くすぐったいのじゃ、離してー」
「これもスキンシップです。そんなことよりロア様、森で暮らしていたそうですが、何故肌が荒れていないのですか?髪もすごく綺麗ですし…、これは流石に理不尽かと」
メイリさんが胸からお腹や太ももに手を移動させた。
「ちょっ!そこはダメじゃろ!」
「ダメじゃないですよ、さあさあ、もっとよく見せて触らせてください。」
ヒイイイイイイイイイイ!!!
「リラックスされましたか?」
「リラックス出来る要素がどこにあったのじゃ!?」
むしろクタクタだよ!?
結局全身隈無く触られたし、もうお婿に行けない!
「秘伝の仲良しマッサージを施しました、お肌は艶々、目覚めもスッキリです」
「え?あっ、へ?」
仲良しマッサージとは一体……。
というかメイリさん、あなた結構愉快な人っすね?
「……あの、ご迷惑だったでしょうか?」
そう言うと少し申し訳なさそうにメイリさんは俺を見た。
いやそんな顔されても、いや気にしてないけども!
「い、いや驚きはしたが迷惑など思っとらんよ?」
「そうでしたか、ありがとうございます。リラックス効果は間違いないのでご安心ください。私も堪能しましたから。」
そういうとメイリさんはいい笑顔で脱衣場へ入って行った。
その笑顔に、俺は身震いした。
メイリさん、……まさか?。
湯船を見ると、ディーナが気持ち良さそうに泳いでいた。
おのれぃ…………




