表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

『喜劇・無能な男』

 本日をもちまして、十七年八ヶ月に及んだ『喜劇・無能な男』の長期公演を無事、終了とさせていただきます。

 つきましては主人公を務めさせて頂きました、私、関 純一が僭越ながら関係者一同を代表いたしまして、最後のご挨拶を申し上げたいと思います。

 このように長期にわたる公演が可能となりましたのは、ひとえに本作『喜劇・無能な男』を御ひいきくださった観客の皆様の温かいご声援、ご支持があったればこそです。

 その点に関して言えばこの公演は、まさしく皆様とともに創りあげたものであり、そのような作品に関われた事は、私たちにとって何にも変えがたい貴重な体験となりました。

 出演者ならびに公演スタッフ一同を代表いたしまして、篤く御礼申し上げます。

 では、これをもちまして『喜劇・無能な男』の幕引きとさせていただきます。

 長い間のご声援、本当にありがとうございました。いつかまたお目にかかる日まで。

  2008・3・20   主演俳優 関 純一


 ※なお『喜劇・無能な男』はフィクションであり、登場する人物、団体等は、実際の人物、団体とは一切関係ありません。


 ――以上は今年三月二十一日の朝、自室で首を吊って死んでいるのを母親に発見された関 純一(十七才)がパソコンに残した文章である。彼は搬送先の病院で死亡が確認された。

 パソコンに残された文章は、状況からみて自殺の直前に書かれた遺書と思われる。

また、同パソコンから大量に発見された日記から、学校内でいじめに遭っていたことや、成績不振を理由に両親との間に軋轢が生じていた事、さらに自殺の数日前から精神的に追い詰められていた事などが明らかになっている。

2008年3月発行『言葉の断片集①』より。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 自分も似た文をある事をする前に書いた記憶があるので、悲しくなりました。創作だとすれば、とても上出来なものだと思います。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ