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ダイバー(冒険者)  作者: 飛び猫
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8 ルートボス

 巨大な樹木がくり貫かれたような入り口から入ると、そこには光を放つ花がありそれが光源となって鮮やかにやさしく辺りを照らす。

 フォレストには階層という観念がなく、ルートによって難易度が変わりイースタやウエスタは最深部に到達するルートが無いとされている。

 イースタから入ると"雑草ルート"、ウエスタからなら"花ルート"、サウスタからは"茨ルート"と呼称されて最深部に唯一到達できるのがサウスタからの"茨ルート"だといわれている。

 どのルートも奥に進むほど難易度が高いとされ、モンスターのLv台によって生える植物の色が違う。始めは緑、それから黄色、赤へと変わり最も高難易度の床は黒だと確認できている。

 床は完全に鉱石でできていて草や木は一切生えていない。その代わりなのか壁から植物が生えていて中には人を襲うモンスターがいたりもする。

 モンスターを連れて入れるが数十対も大きなのを戦わせるほどには広くなく、かといって東西の幅が場所によっては数百バレンもあり狭いというわけでもない。

 どのルートも直線的ではないので奥まで見るというわけにはいかないが、その距離は数十ガレンにも達し、タワーのように飛び降りて戻る手段がないために地道に引き返すしかない。つまり、深く冒険しようと思えば数日から数週間単位で冒険の準備が必要なのである。

「だからウチは料理もできて!荷物も運べる!有能なクーリエなのさ!」

「はいはいキミのおかげでボクは温かい料理が食べられるんだね、本当にありがとう」

 サウスタの入り口からフォレストに入ったカイネル・レイナルドとホチアとコロロは、辺りに生えている植物の色が橙に変わったところで昼食を兼ねて休憩していた。

 ここまで順調にカイネルは一人と一匹を連れて攻略できた。時々会うウォーカーに、"クーリエを連れて一人で奥に行くなんて変なやつだ"と言われることもあった。

「ところでホチア、キミはいくつだい?」

「今年で17だけど」

 それを聞いたカイネルはスプーンをその手から落とした。

「17だって!」

 見た目メイネと変わらないのに、発育不順なのかな…。

 そんなカイネルの心の声を察してかホチアはカイネルの頭をはたく。

「誰が発育不順だ~!」

「き、キミはボクの心の声も聞こえるのかい!」

「そんな顔してたら聞こえなくても分かるよ!」

 二人のそんなやり取りをコロロは、ご飯でもある養分たっぷりの水に体を浸してご満悦の様子で見ていた。

 休憩を終えた二人と一匹は再びフォレストの奥に進むために歩き出す。

 歩き出して数分でモンスターが多くいるところにつく。

「どうやら魔窟、モンスターの溜まり場のようだね」

「コロロが言うにはレベル55台のモンスターがいっぱいらしい!かなり危険ってこと!」

 カイネルはホチアの言うことを聞いていたが足を止めることはなかった。

「リミテッドソードメイド」

 そう呟いたカイネルの前に床からカタナが生え、それを引き抜くと赤い閃光を放ちながらその手に収まった。

「何度見ても不思議なスキルだねコロロ」

 魔窟にいたモンスターはレッドテイルフレイムというドラゴンで、赤い尻尾に茶色の体に翼がないが特徴的なモンスターだ。

 侵入者に気がついたレッドテイルフレイムたちは次々に駆け寄って尻尾を振り回す。だがカイネルはその尻尾を次々斬り落としていった。

「あの硬いレッドフレイムドラゴンの尻尾がスパスパ斬れるなんて、…まるで木片を斬ってるように見えてきたよ」

 4体ぐらいが尻尾を斬られたところで、他のレッドテイルフレイムは一斉にカイネルに火を噴いた。

「ブレス攻撃!カイネル!」

 カイネルがいた場所が炎に包まれ、そしてその炎が治まるとそこにはカタナだけが残されていた。

「カイネル?」

 ホチアはカイネルが炎によって燃え尽きたと思ってしまうが、コロロが彼女にカイネルの居場所を教えた。

「上!?」

 天井の植物に右足を絡めて逆さに真下のレッドテイルフレイムを見上げていたカイネル。

「リミテッドソードメイド」

 呟きと同時にレッドテイルフレイムの足元から無数の刃が襲い掛かり、あっという間に貫いてしまった。

 コウモリの如くぶら下がっていたカイネルは、その身を回転させながら地上へと降り立つ。

 慌てて駆け寄ったホチアはその身を案じて声をかける。

「カイネル!あんたあんな高いところから飛び降りて!足、大丈夫?!」

「心配するところはそこかい?ほら、このとおり全然平気だよ。足だけは丈夫なんだ」

 そう言って笑顔を浮かべるカイネルにホチアは疑問に思ったことを聞いてみる。

「あのさ、さっきからそのスキル、バンバン使ってるけど…いいのそんなに使ってさ?他人に知られたくないんじゃないの?」

「……確かにこのスキルはあまり多用したくはないけど、今回のフォレスト攻略にはあまり時間をかけられないから。ようは時間短縮、それにブラックスミスなしに装備を消耗させ続けるのは無理な話だしね」

「ん~確かに装備の磨耗はウチには直せないからな~」

 そう言いながらホチアはその手に持ったエリカ・グレーゴル・アルバーが作ったカタナをカイネル見せる。

「これだけの名剣を作れる人はそういないからね~」

「それは"名剣"じゃなくて"名刀"というんだよ」

 そしてカイネルはそのカタナを見ながら、エリカのいないところで折ったりなんかしたら……後が怖いからな、と言ってホチアが抜いたカタナを鞘に収める。

 フォレストの奥に進むと辺りの植物が赤く変色してくる。そしてカイネルは気づく、まだ最高攻略粋まで達してないのにウォーカーが一切いない。

「やけにウォーカーが少ないね…いつもこんなかんじかい?」

「いんや、いつもならこの辺にもいっぱいいるんだけど、近々なんかバルファーデンに攻めるらしくてウォーカーたちをドラゴンヘッドのギルマスが集めているって聞いたけど」

 おそらくはドラゴンヘッドが、集めたウォーカーを訓練して戦争できる軍隊にしようとしているのだろう。そうカイネルは考えて、"なら急がないとね"と言う。


 バルファーデンの北東にある国境は強固な防衛要塞であるガリュード要塞によって護られている。

 代々バルファーデンの将軍は中将の時に、この要塞の国境警備司令官として短くて3年間はその任に就く。

 現在の国境警備司令官は四十代の男で名前はハイトレンといい、ナエリカがいなければ今頃彼が将軍に就いていたと噂される男。

 そんなガリュード要塞に今かなりの兵が集結しつつあった。コトーデから派遣された王宮軍のカーハス・ロバルトアールが率いる兵や、凱旋となった西軍司令官ナエリカ将軍とその部下に、何故か第5王女のリサーナがいた。

 ナエリカとリサーナは満面の笑みを浮かべているが、その場の空気は凍てついていた。

「どうしてお前がここにいる?お前は軍属ではないだろリサーナ…」

「あら姉様、聞いていないのですか?私はドラゴンヘッドのいるフォレストへ偵察に行ったワールド様、彼の報告を王にお伝えすることを仰せつかっておりますの」

 二人の会話には、ハイトレンとカーハスはただただ静かに座っていた。

 ハイトレンは、女のケンカはモンスターも食わんと思い。カーハスは、何この空気!これが世に言う"嵐の前の静けさ"ってやつなのか!と思っていた。

「ところで姉様、ワールド様はいつお戻りになるのですか?」

「ん?私は知らないが―――」

 するとリサーナは笑みを浮かべてナエリカに伝えた。

「すみません姉様、私本当はいつ戻るのか知っているんですの。近日中にお戻りになりますよ」

「な、なぜお前がそのようなことを知っている!!」

 ナエリカは激しい動揺を見せてリサーナを睨み付ける。その時、咳払いをして話を始めたのはハイトレンだった。

「おほん!お二方、他国の方の前ではしたないですぞ。今回このような席を設けたのはこんな話を聞かせるためではございません」

 リサーナはナエリカをチラ見して肯くとナエリカは口を尖らせて肯いた。

 やれやれと呟いたハイトレンは咳払いをしてからそれを話し始める。

「現在このガリュード要塞は厳重警戒中ですが、それはドラゴンヘッドが近々こちらに侵攻するかもしれないからです」

「それは密偵の情報ですかハイトレン司令?」

「ええ、カーハス殿。密偵によると相当数の冒険者がモンスターを引き連れてカフドへ移動したとのこと」

 カフドとはバルファーデンの北の国でフォレストとも隣接している。フォレストの東側は元々この国の領地だったとも伝えられ、ドラゴンヘッドともバルファーデンとも親交がある。

「やはりここではなくカフドからくるか…、あそこは中立などと言ってこちらにもあちらにも属さない。換わりに領地を通ってもなんら文句も言わんが、戦いが起これば自衛のために軍を派兵するという。厄介な国だ――」

 ナエリカは元々ここの司令官だっただけにこの近辺の情勢には詳しい。リサーナも後学のためにバルファーデンとその近辺の政情には詳しく、また頭も良いためにすぐにそれを提案した。

「ただちに我らもカフドへ派兵するべきです」

「そうなるとカフドとも戦うことになるやも知れんぞリサーナ」

 リサーナは卓上の地図を見ながら言う。

「このままカフドからの侵攻を許せば、わが国とドラゴンヘッドの戦場はフューイとなり土地や民が荒らされることになります。ですが、派兵することでわが国とドラゴンヘッド、そこにカフドの軍も加わって三軍の睨み合いになることでしょう。そうすれば―――」

 ハイトレンもカーハスもリサーナの意見に関心を示したがナエリカは違った。

「それで時間を稼ぎワールドが言っていた"秘密兵器"とやらを用いて勝利を得ようと?ふ、笑わせる!彼がカフドを戦場にすると思っているのか?」

 ナエリカはユラダリアを救うためにワールドが戦ったことを知っている。だからリサーナにそう言ってみせたが、彼女は笑いながら反論した。

「彼はカフドを戦場にいたします。これは言うべきではないと思いましたが、ここで言わなければ姉様を納得させることができないようですので言います」

「なんだ?申してみろ」

「彼が出立する前におそらくこうなることをお伝えしたところ、彼はこう申しました"中立国こそ害悪だ"と」

 ナエリカはリサーナの言葉に怒鳴り声を上げた。

「そのようなことをワールドが言うはずがないだろ!」

「いいえ、彼はそう申しました。理由もはっきりと伺っております。"自国の安寧を図るために中立を貫くのは害じゃない、だが自国が戦争に加担しなくとも利用されるのを見て見ぬ振りをすることは、実際に戦争に参加するよりもずっと卑劣だ"と――」

 ナエリカは怒っている様子だが、しっかりとリサーナからワールドの言葉を聞いていた。

「彼はいいました、"中立なら常に友好を謳いそれを通し、他国が戦争などしようものなら身を挺して止めに入るべきだ。中立とは関わらないことではない、積極的に関わっていくことこそ中立だ"と申しました」

「関わることこそ中立…」

「最後に彼は、"見て見ぬ振りは第三の敵だ"と…この考えに、私は酷く自己嫌悪に陥りました。自国のことばかり考えていた私はなんと愚かなことか、人は生まれながらに平等ではなく、喜びも悲しみも平等ではありません。

 ですが、それらは共有することのできる物!"相手の痛みを知ること、相手の喜びを知ること、それで世界は少しだけやさしくなる。"彼の言葉に私は胸打たれる思いです」

 リサーナが目を光らせながらワールドを語っているのを見てカーハスは思う。

 ヤッベー…完全に心酔しきっている。なにこれ宗教?ワールド様神教ですか?なんか、俺怖くなってきちゃった。ツボとか買わされて宝石とか売りつけられそう~。怖!

 一方のハイトレンはリサーナに「しかし!」と言う。

「それでは関係ない国を戦火に巻き込むことになりますぞ?」

 そのハイトレンの言葉に反論したのは意外にもナエリカだった。

「関係なくはない、ハイトレン…戦争にとって一番大事なことはなんだ?」

「…補給ですかな」

「そうだ。そして、補給をするためには補給路を確保しなくてはならない。今回ドラゴンヘッドは補給路を確保しなくてもいい、なぜならカフドの国内は安全に通れるのだからな。それと、今回補給はキャンプから運ぶよりも効率のいい方法で手に入れることができる」

「…カフドで購入すればいいということですな」

「うむ、そしてそれはカフドが戦場となれば、わが国とてそうすることが効率がいい…経費はそれなりにかかるだろうがな」

 カフドがそれを図ってしているかは分からないが、だとしてもコトーデもバルファーデンも何も言えない。戦争とは彼らにとってそれほどに身近なのだ。

「分かりました。ところで、こちらがフォレストへ攻めることもできるのにそうしないのは、こちらにも攻めるだけの戦力をキャンプに残しているのでしょうか?」

「いいや、攻めてはくるまい。おそらく防衛には残しているだろう、移動させるのには大きすぎる魔物を置いているに違いない」

 ナエリカの言葉にハイトレンは納得して、ならばとカーハスに言う。

「カーハス殿もカフドへ向かっていただけますか?ここの護りは必要な数おりますし」

「もちろんです。俺は一応ダンダ軍統括から"ナエリカ将軍に加勢するように"と言われていますから、喜んでどこへでもお供いたしますよ」

 そう言ってカーハスは笑顔を浮かべた。

「でしたら、後はワールド様の報告を受けること、私に任せて姉様はカフドへ進軍して下さい」

 満面の笑みのリサーナにナエリカは同じく笑みを返して言った。

「うむ、ならばワールドに伝えよ、カフドの地で待っているとな」

「ええ姉様、必ずお伝えしますよ」

 その言葉にカーハスは思うのだった。ぜってー伝えないよこの人…、と――――


 辺りは黒い植物に囲まれて光はところどころ木漏れ日が射すだけ。風が悲鳴のように響き渡るが、それで居心地が悪くなるわけではなく、むしろ心が休まるともいえる。

 枝に巻きつけた布を可燃性の植物の液体で濡らし火をつけて松明で辺りを照らす。ホチアはその辺のウォーカーよりも植物に詳しく、モンスターの嫌がる植物も知っていてそれがコロロの助言からということを聞いたカイネルはコロロを撫でて褒めた。

 カイネルは普通なら数日かけて進む距離を一日で到達できたのだが、ホチアの体力が限界に来てしまいその暗い中で休憩をしていた。

「ウチがバカだったよ…カイネルの足を引っ張っていたなんてさ!」

 地面を殴って苛立ちを露にするホチアにカイネルはやさしく言葉をかける。

「そんなことはないよ、こうやって無事に来る事ができたのはホチアとコロロおかげだよ」

「でも!ウチがいなければ数時間でここまでこられた、でしょ?」

 コロロがホチアに何かを伝えて、それを聞いた彼女はカイネルに言う。

「…カイネルのスキルはほとんど隠密に長けたものってコロロが言ってる。本当ならモンスターに気づかれることなくここまでこれたんじゃないかって言っている」

 カイネルのスキルが見えるコロロには隠し事などできない。カイネルはコロロを撫でながらホチアに彼女が必要だった理由を話した。

「ボクはコロロの言うとおりヘイトを下げるスキルばかり所有している。けど、フォレストはこれだけ入り組んだ道になっているからね、道案内無しじゃ結局もっと時間がかかったかもしれない。それにこうやって安全な場所も分からないし。だからねホチア、キミの案内無しには今日ここまでこられなかったと僕は思うよ」

 同情でなく本心からカイネルがそう言っているのが理解できたホチアは、泣くのを止めてコロロを突き出して言った。

「道案内はコロロがしてくれてんだ、ウチはコロロの声をカイネルに伝えるのが今回の仕事さ!」

「ああ、よろしく頼むよ」

 そうしてカイネルたちは交代で数時間の仮眠を取るといよいよ未到達領域に足を踏み入れた。

 植物のモンスターも多くなり、ドラゴンもその大きさを増していく。錬金生命体が少ないことがカイネルにとっては気がかりだった。

 野生感あふれるモンスターたちに法則などなく奇襲を受けることも多かった。危険度で言うならタワーよりもずっと高く、モンスターも凶暴だ。

「ヴァイナー3!ブラックヘッドドラゴン2!レベルは83から85!」

 ホチアのLvは17で本来はLv83などは目に見えないが、コロロのスキルはモンスターやウォーカーのLvに関係なくそれを確認できるために彼女はそれをカイネルに伝えた。

「問題ない見えているよ!」

 ヴァイナーは植物系の触手を8本持ちその胴体は獣系のように見えた。ブラックヘッドドラゴンは頭部の黒く体が赤い翼のあるドラゴンで、巨大な体を自在に浮かせて毒の液体を吐いてきた。

 スキルでカタナを剣製して攻撃するカイネルは斬りつけては武器を放して姿を消して、またカタナを剣製しては斬りつけるを繰りかえす。さすがのモンスターもその速さについていけずに次々息絶える。

「すごいすごいとは思ってたけど速すぎて目じゃ追えない…」

 次元の違う戦闘にホチアは見惚れてしまっていた。スキルの力だけではない、戦闘経験値の高さがが目に見えて分かるのだ。

 これまでのどのウォーカーとも違うその強さにその胸は高鳴り心臓の脈動が速くなる。それは興奮している状態に違いなかったが歳若いホチアが"恋"と勘違いするのも仕方のないことだった。

 モンスターを倒しきったカイネルがホチアに近づいてその身を気遣う。

「怪我はないかい?…ホチア?」

「へ?あ!だ、大丈夫だよ!ほら元気元気!」

 コロロはそんなホチアが珍しいのか、目をパチパチさせて見ている。そして、彼女に何かを言って怒らせてしまう。

「コロロ!………そんなんじゃないさ!ち、違うってば~!」

「ん?コロロがどうしたって?」

「なんでもないさ!」

 頬を染めたホチアがカイネルから顔を背けてそう言うとそれに気づいた。

「カイネル!アレ!」

 それは上から射しこむ太陽の光ではなく不自然に横光する光源だった。やたら明るくてだがそれを遮るように植物が蔽い茂っている。

 黒い植物のあるルートは現状サウスタからの入り口からしか確認できてない。そして黒の先がどうなっているのかも知る者はいない。

「これは……隠し部屋?いや、正規の道かな―――リミテッドソードメイド!」

 邪魔な植物を数本の剣が床から生えその道を切り開く。圧倒的な光量に瞼が自然に塞がる。

「何この明るさ!眩しい~!」

 細い道を抜けるとそこには白く輝く植物の生える広い空間があった。

「白い植物……それにこいつは――――」

 カイネルの目には巨大な体躯に広げた翼が30バレンはあろうかというドラゴンが映った。

 コロロがプルプルと震えてホチアの懐に入る。

「コロロが何も見えないって言ってる!カイネル!!」

 ホチアはカイネルに近寄ろうとするがドラゴンの怒号のような叫びに足が竦む。

「ホチアは下がってるんだ!…レベルは112、フルホワイトドラゴン――ステータスは全て視認できずか…これが―――」

 これがフロアボスか、そう言い終わる前にカイネルは息を整える。

 これは緊張、不安、焦り……無理もないボクにとって初めて対峙する存在なんだから。

「フロアボスじゃないか、この場合ルートボスといったところか……リミテッドソードメイド!」

 剣製したカタナがフルホワイトドラゴンの周りに無数に生える。その瞳がギロリとカイネルを見下ろしその咽下の炎道が赤く光り、胸にある火炎袋から大量の炎が口へと移動し一気に吐き出される。

 駆け出したカイネルは一瞬にして背後に回り床から生えたカタナを引き抜くとそれを投げつける。一本、二本、三本、四本と投げつけた。が、それらは硬い外皮によって次々弾かれて、逆に巨大な尻尾が旋風を起こしながら向かってくる。

 だが、すでにカイネルは別のカタナを手に左足の下へ移動していた。

「はぁ!!」

 一閃はドラゴンの足の外皮を切り裂き肉を斬った。が、ドラゴンは毛ほども痛がらない。

「痛みはなくても耐久度さえ削れば!」

 耐久度は生命を数値化したもの、例え五体満足であってもそれが0になると冒険者もモンスターもその生命活動を止めてしまう。

「ナノマシーンによってスキルやレベルシステムが影響しているなら、それによって命が尽きるのもシステムの一部なんだからな!」

 数回斬りつけるとカタナが赤く閃光を放ちながら砕けて散る。

「やはり耐久度が低い!!」

 剣製されたカタナはエリカの作った刀の半分も耐久度がないためすぐに壊れてしまう。リミテッドソードメイドの弱点は、武器がいくら同じ切れ味の攻撃力に重さを具えていても耐久度だけは本物に劣ること。

 使い捨てるようにカタナでドラゴンに斬りつけるカイネルだったが、すでに数百もの傷に対し耐久度は一割も減っていない。

「持久戦になりそうだな―――」

 そう言うカイネルにフルホワイトドラゴンは翼を羽ばたかせて風圧によって吹き飛ばそうとする。

 辺りのカタナがその風圧で弾かれるように飛ばされるが、カイネルは複数並べて剣製した大剣でその身が吹き飛ぶのを留める。

 風圧が止むと同時にカイネルは斬りかかろうとカタナを剣製するが、ドラゴンは空中にその巨体を浮かせた。

 宙に浮いたその巨体をカイネルに圧し掛かるようにして落下させると地響きでフォレストが揺れる。

「カイネル~!!」

 風圧で壁に飛ばされたホチアは圧し掛かられたであろうカイネルの名を叫ぶ。しかし、巻き起こった粉塵がその視界を遮る。

 ホチアはその姿を探して駆け寄ろうとするが足元が揺らいでその場に倒れる。

「く!あぁ!」

 そして、フルホワイトドラゴンが再び羽ばたくと巻き起こった粉塵が消し飛ぶ。

 消し飛んだ粉塵の中で立っていたカイネルを見つけたホチアは驚愕する。

「カ、カイネル~!」

 直立するカイネルはその右腕が中ほどから潰されて血がドクドクと溢れ出ていた。

 駆け寄ろうと走り出したホチアだったがカイネルの声に足を止める。

「くるな!」

「カイネルでも!今すぐ回復薬を飲まないと血が!」

 そう言うホチアにカイネルは笑顔を向けた。

「大丈夫だよホチア」

 左手に持った小さなボトルを口に当てそれを飲む。すると拉げた腕が見る見る治っていく。それは"霊酒"、外傷なら一瞬で回復する貴重な回復薬。

「耐久度はまだ1万を切っていないし体もまだ動く、ボクはまだ戦える………戦わなくちゃそれしかできないのだから――――私は………」

「カイネル?」

 体が淡く青白く光り、その光りだけを残してカイネルは消えた。

「……!何…」

「アクセル全開―――」

 圧倒的な速さでカイネルはカタナをフルホワイトドラゴンに突き刺した。

「そんな!武器を持って加速なんて…できないって」

 本来、オーバーアクセル・ジ・ワールドは武器防具を身につけていない場合に限って素早さを何倍にも跳ね上げる。なら、どうやってカイネルがカタナを持ってそれをドラゴンに突き刺せたのか?それは、単純に加速させた状態で剣製したカタナを握り速さを維持したまま突っ込んだのだ。

「ギャアァアアァア!!」

 それはフルホワイトドラゴンの叫び。

「いやぁあぁああ!」

 そしてホチアの叫び。

 加速した状態で突進したカイネルの右手とその速さを殺すために使用した右足が見るも無残に拉げているのだ。

 加速に使ったであろう左足も骨が折れて皮膚を突き破っている。

「カイネルゥ!!」

 ホチアはもう苦しくて仕方がなかった。あれだけ強いカイネルがその身をここまで自分で痛めつける姿に胸が張り裂けそうになる。

 カイネルはすぐに左手の小さなボトルから口に霊酒を流し込む。全身が瞬間的に治癒していき、完治する前にカイネルは再び移動しカタナを剣製する。

 それは諸刃の奥の手、加速が速ければ速いほどカタナがドラゴンの皮膚を貫きその耐久度を削る。そのためにカイネルの体には相応の負荷がかかり、今までにも何度か試してはいたが体の負担が大きいために使うのを控えていた。しかし、霊酒が手に入ったことで体の負担を気にする必要性が無くなったため、カイネルの頭には奥の手として片隅に置いてあった。

「後、何度かな……霊酒ならまだまだあるぞ!!」

 完治した体で再度カイネルは突進した。


「義兄さんですか?タワーに行ってますよ帰りは来週になるとか言ってました」

 アリア・レイナルドがそう笑顔を返す。

「そ、そうなんですか~。家とか大丈夫なんですか?女ばかり三人じゃ危険なんじゃ~」

 彼の名はセル・レッヘルト、アリアに気がある15歳。

「うん全然平気!」

 アリアにはその気は無い様子。

「そ、そうですか~、もし男手が必要ならぼくに言って下さい!――ね」

「男手は足りてるのよ」

「え!か、彼氏とかですか!?」

「?違うよレイフさんだよ」

「…あ~、よかった~」

「?よかった??ん??」

 アリアは不思議そうにセルを見ながら、何がよかったのかな?と首を傾げた。

 二人の後ろから澄んだキレイな声がして振り向くと、肩にかからない程度の薄い青色の髪に瞳は薄い紫の女性が立っていた。

「何?何の話をしているの?」

「シアさん」

 シア・ラドクロスがギルドに入った依頼の紙を手にアリアとセルに話しかける。

 シアにとってはアリアは仕事をする上で右腕、セルはただのギルドの新人ダイバー。アリアがセルに言い寄られているように見えるとすぐに話しかけるのが癖になってきているため、自分でもお節介なおばさんになっちゃったな~と軽く自己嫌悪する。

「義兄さんがいないことを心配してくれているんです。やさしいですよねセルくん」

「そ、そんなやさしいなんて!あ、ありがとうございます」

 照れたセルは両手を素早く振りながら徐々に離れて行きギルドから出て行った。

「出ていったね彼」

「はい…変なセルくん」

 依頼を掲示板に貼り仕事に一段落ついたシアはアリアをお茶に誘った。

「どうおいしい?」

「はい!これなんてお茶ですか?」

「リョク茶っていう古代のお茶なの。前にケイブのあるチュアールの交易商から仕入れて、袋に入っているから簡単に入れられておいしいのよ」

 ケイブ(洞窟)は、コトーデの北の北にある国サンテシリュカの南の領地チュアールにあるダンジョン。

「リョク茶ですか、リョクって確か緑って書くんですよ」

 アリアが自慢げにそう言うとシアは、カイネルくんから教わったの?彼は教え上手だからね~、私も色々と教わったわタワーのこととかと微笑みながら言う。

 シアの言葉に自慢の義兄ですから、と言ったアリアは再びリョク茶で喉を鳴らす。

「でもカイネルくんはいつもタワーの上層の話になると逃げるようにいなくなるのよね~。何も逃げなくて良いのに…」

「義兄さんは秘密主義ですから…」

 二人は"ふ~"とため息を吐き顔を見合わせて笑った。

「そう言えばあの三人も秘密主義よね」

「ああ~エリカさんにベルベットさん、あとレイフさんですね」

「この間も三人でこそこそしちゃってね~浮気かしらね」

 しれっと毒づくシアの目は少し本気のようにも見えアリアは困った顔をして答えた。

「それは無いと思いますよ。レイフさんはお二人に扱き使われているんですよ、多分―――」

「…そうかしらね~」

 二人がそんな会話をしていると急に何かが割れる音がする。

「?何かしら」

 見てきますよとアリアが席を立ち音の方へと向かい、少しして戻ってくるとその手には割れたコップを持っていた。

「それカイネルくんの?」

「はい…」

 それはカイネルが普段ギルドで使っている栗色のコップ。

「義兄さん大丈夫かな…」

 アリアはそのコップを見て義兄に何かあったのでは、とカイネルの身を案じるのだった。


 フルホワイトドラゴン断末魔はフォレストの内外に響いた。

 最後の一撃は二本のカタナが心臓近くを深く貫いていた。

 ドラゴンの体が赤く染まり、勝者のはずの男も自らの血で染まっていた。

 倒れているドラゴンには数十本ものカタナが深く刺さっていて、戦闘の激しさが伺えるほどに辺りはボロボロになっていた。

 立ち尽くすカイネルにホチアが駆け寄るとゆっくりと彼女に倒れこんだ。

「カイネル!カイネル?大丈夫!!」

 カイネルの体は酷いあり様でホチアは完全に混乱する。

 両手を使って突進したために両腕の骨は粉砕してあっちこっちから割れた骨が突き出している。両足も同じよなものでカイネルの息は荒く汗も酷くかいていた。

「どうしたらいい?ウチどうしたらいい?」

 フルホワイトドラゴンと戦う前までは、汗一つ掻いてなかったカイネルのその姿があまりにも酷いので彼女は冷静になれないのだ。

「れ、霊酒を――」

 その言葉にホチアはカイネルの左腰の布袋からボトルを取り出す。軽く振るとほんの少しだけ入っているようだった。

「はい!カイネル!口あけて!」

 力なく開くカイネルはすでにもう口を開く力も無かった。このままではカイネルが死ぬかもしれないと思ったホチアは意を決してそれを口に含んだ。

「……」

 ゆっくりとカイネルの口に自分の口を重ねて霊酒を移す。コロロが静かに見守るなか、口に含んだそれを全て移し終えたホチアは完全に気を失ったカイネルの汗を拭う。

「…もう大丈夫だよね」

 傷が見る見る治っていくのをただただ見守るホチア。その時彼女は思うのだった、"この人は一人にしてはいけない、いつか自分で自分を壊してしまう"と。

 コロロがカイネルの顔を覗いていると、ホチアの顔がもう一度気絶したカイネルに近づいて再び唇が触れ合う。

 そうして長い時間、ホチアがカイネルと唇を重ねているのをコロロはそっと見守っていた。

 目を覚ましたカイネルはその額の布を外して上半身を起こした。まずその目に倒れたドラゴンを見て、次に自分の手足、最後に姿の見えないホチアを探す。

「気を失っていたのか…いったいどれくらい―――」

 立ち上がったカイネルは上着を着ていないことに気づいた。おそらくは血まみれの体をホチアが拭ったためだろうと彼は察した。ホチアの大きなカバンから換えの上着を取り出して身につける。

 フルホワイトドラゴンの骸を触りながら辺りに目を向け、ようやくそれを見つける。

「ここか…」

 それはフルホワイトドラゴンが健在の時には開いてなかった壁。

「攻略の報酬部屋―――」

 広さは数十人入れる程度だが、目的の物はそこにあった。白い正方形の物とその台座に書かれた古代語、その文章は"攻略おめでとう"と読めてもう一つは文は報酬の内容。

「コール…オブ……ヴァハムート?……深淵の"ゲンジュウ"?…呼び出す――いや、"召喚"かな?」

 報酬を受け取るために白い正方形の物に触れると左腕に激しい痛みが走る。

「く!またこれか――」

 それはEXエクストラスキル"リミテッドソードメイド"を手にした時にも右手に走った痛み。右腕に輪を描き模様が刻まれたように、左腕にも黒く模様が刻まれる。

「くっそ!」

「カイネル!」

 いつの間にか後ろに立っていたホチアがその身を支える。

「もう!いつの間にかいなくなって!まだ起きたばかりなんだろ!無茶しちゃだめだよ!」

「大丈夫……すぐに終わる」

「全然大丈夫じゃない!カイネルはもっと自分を大切にしなきゃだめ!一人で勝手に動いちゃだめ!一人で先に行っちゃだめ!」

 ホチアはその目に涙を溜めてカイネルにそう言う。

「ふっ、アレはだめ、コレはだめ…それじゃーボクは何もできなくなっちゃうよ?」

 カイネルの言葉にホチアは、もうウチに黙って勝手に無茶しちゃだめ…、と言って泣き崩れてしまった。

 頭を優しく撫でる手、耳に響く声、全てが愛おしく感じてしまい、ホチアはより一層強く抱きしめた。

 痛みが治まったカイネルは泣き疲れて眠ってしまったホチアを抱えてその場を出る。

「無理もないボクが戦い始めて結構な時間が経ったからね」

 ホチアの胸から出てきたコロロがカイネルの頭の上に移動してコロコロと転がりだした。

 頭…撫でてくれているのかな?そうカイネルは思いながらホチアの大きなカバンを肩に提げて白い部屋を出ようとする。すると、その声が響いた。

「アレは…?ホワイトドラゴン……の子供か?」

 幼竜と見てとれる小さな白いドラゴンが空中から舞い降りて、倒れたフルホワイトドラゴンに寄り添う。小さいと言っても大きさ的には十分大きくカイネルは黒と白の境目からその姿を窺っていた。

「親子だったのかな……」

 ジッと見ていたカイネルは少し悲しい気持ちになった。が、次の瞬間倒れたドラゴンに大きく口を開けた小さなドラゴンが噛み付くと肉を食い千切って食べ始めた。

「え!食べるの――」

 美味しそうに肉を食す姿はやはり野生の獣系、とてもホチアには見せられたものじゃない、とカイネルは苦笑いを浮かべながらその場を立ち去った。

 サウスタに着くと、キャンプの中はフォレストとキャンプに響いたモンスターの叫びの話題で騒然としていた。ホチアは目を覚ました時点で辺りがすでに赤い植物に囲まれていたことに驚いて、その後フルホワイトドラゴンの素材を手に入れられなかったことをかなり残念がていた。

 カイネルはすぐにガリュード要塞に向かうとホチアに話した。

「報酬はそのカバンに入っている素材や鉱石、それだけあれば数十年は困らないと思う」

「……」

 今回のフォレスト内で手に入れた素材や鉱石をホチアに全て差し出すというカイネル。しかし、ホチアは返事をしないで何かを考え込む。そしてようやく口を開いたホチアは予想外なことを言い出した。

「報酬はいらない!その代わりにウチをカイネル専属のクーリエにして!」

「ホチア?どうしたんだい急に?」

「この二日カイネルと一緒にいて分かったの!カイネルは一人で何でもできるけど、何にもできないって!」

「何でもできるけど、何もできない?矛盾ってやつだね」

「カイネルは誰かが一緒にいないと絶対いつか迷子になる!いいえ、もう迷子になりかけてる!」

「…………迷子ね」

「お願いカイネル!ウチを傍において―――」

 カイネルは腕を組んで目を瞑った。

 ホチアをクーリエとして傍に置くということは、ワールドのこと戦争やこの星のことなど色々知ることになる。

「悪いがそれは無理だ―――」

「いやだ!」

「いやだって言われても、ボクの傍にいたら危険なんだ。今回はキミが戦うことがなかったからパーティーメンバーとして認識されていなかった。でも、いずれ傍にいればキミ自身が武器をとることがあるかもしれない、そうなればボクのレッドスキルにキミはスキルを封じられ、結果キミは何もできないまま死ぬかもしれない」

「それでも、……それでも!」

 ホチアは自分がカイネルの傍にいることで足を引っ張るのは理解している。しかし、それでも一人で今回のドラゴンとの戦闘と同じことを繰り返せばいつかは―――。

「ウチは今回の報酬を要求しているんだ!カイネルの専属クーリエとして一緒にいること!これがウチの報酬さ!」

 ホチアを手伝おうとコロロもその瞳をウルウルとさせてカイネルを見つめる。

 おおこれが泣き落としというやつか――、とカイネルは苦笑いを浮かべる。

「……ボクが歩いているのは茨の道でもなければ細い崖でもない。業火の上、一本の細い糸が張られた奈落の上…あるいは屍の上、親しい者憎い者知らない者たちの無数の亡骸の上を歩いている。それでもキミは―――」

「それでもウチはカイネルのクーリエになる!」

 その真剣な眼差しにカイネルはいよいよ決心する。

 巻き込む覚悟。いつかベルベットの言っていた言葉は、誰かを巻き込まなくても誰かを代わりに巻き込む。それならいっそ、覚悟を決めて巻き込んでその上で護ればいい。

「ん~わかったよ。降参だ」

「ホント!ウチを連れて行ってくれるの!」

「こうなったら絶対に折れないのが女性の頑固なところだからね。本当に、ボクの周りの女性は強いな―――」

「…どうやら、ライバルが多いらしいよコロロ」

 コロロと何かを話すホチアにカイネルは、「どうかした?」と声をかけるが、「なんでもないさ!」と返事が返ってくる。

 こうして、一人と一匹の同行者を連れてカイネルはフォレスト攻略報酬をその身に宿し一路ガリュード要塞へ帰還するのだった。

 もちろんドラゴンヘッドがカフドへ向かったこともサウスタで耳にしていて、ガリュード要塞に着くまでにホチアに色々なことを話たのは言うまでもない。

次話から不定期になりますが、毎週末には投稿予定です。

シルバーウィークで連投しましたが、これからも読んでいただけると幸いです。

感想等気軽にいただきたいと思いますが、返信等はできないかもしれないのでよろしくお願いします。

質問疑問は答えれるだけお答えしたいと思いますが、それようにメールアドレスを載せることも今後考えていきます。

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