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Prologue 『6』
東京の某ビルの屋上で、金髪ポニーテールの少女と、金髪ツインテールの少女が、紫色の月を眺めていた。
間違い無く立ち入り禁止区域のはずなのに、2人は気にした様子も見せない。
「とうとう紫色の月があがったよ、カスタネット!」
ポニーテールの少女、カサノヴァ・カラマーゾフが嬉しそうに声を上げた。
「とうとう紫色の月があがったね、カサノヴァ!」
ツインテールの少女、カスタネット・カラマーゾフもその声に続く。
「いっぱい、いっぱい、殺そうよ、カスタネット!」
「うん、いっぱい、いっぱい、いーっっぱい、殺そうね、カサノヴァ!」
「私は100人は殺したいな!」
「じゃあ、私は1000人!」
「えー!
じゃあじゃあ、私は1億兆人!」
2人は紫色の瞳を歪めて無邪気にケラケラ笑った後、声を揃えて呟いた。
「「さあ。
地球も。
おしまいだ」」