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Prologue 『45』
ヲークライ・ヲーライフは、誰もいないトイレで静かに呟く。
「俺だ。
最後に選ばれるのは、俺だ」
それはもはや、希望というより暗示……むしろ願いにに近かった。
紫月焦夜という、人類最強の化け物の秘書となり、綱渡りとも言える情報提供を受けながら、彼は自分自身を鼓舞する。
「見ていろ……俺は必ず……神になってやる……!!」
紫色のカラーコンタクトをはずしたヲークライ・ヲーライフは、自分自身の映る鏡……漆黒の瞳が映る鏡と目を会わせながら、そんな言葉を、呟いた。




