31/48
Prologue 『30』
大財閥の娘、ホライゾン・ポンサーは、亡き祖父、ゴランノスに黙祷を捧げる。
「親愛なるお祖父様。
汚らわしい黄色い猿に、今までのご寵愛、有難う御座いました」
少女はニヤリと笑うと、更に言葉を続ける。
「紫色の月が、上がりました」
少女の報告に、遺影は勿論、何も答えない。
しばらく時間を置いた後、少女は自分自身で確認するように声を出す。
「私が、キチンと、この国を、終わらせますね」
マスメディアの巨魁、ゴランノス・|ポンサー《・・・・
》。
彼の孫は、紫色の瞳で、亡き祖父へ高らかに宣言したのであった。
この小説も、『ゴランノス・ポンサー』社の提供でお送り致しております。




