表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/48

Prologue 『12』

 紫月コンツェルンの総合商社ビル。

 その最上階の部屋に、2人の男がいた。


 社長室の椅子に座る者。


 ……即ち紫月コンツェルンの社長である紫月焦夜は、チェスに似たテーブルゲームの駒を弄んでいた。


「相手方の戦力が、大分貧弱だなあ。

 数えられるのは、魔女と、仙人と。

 後は、鬼と、鬼殺し、位かなあ」


 とん、とん、とん、とん。

 盤上に、それを模したと思われる白い駒を置いて行く彼。


 その声は、想像以上に高い。

 それもそのはず。

 椅子に座っているのは、声変わり前の子供(・・・・・・・・)

 どう年上に見たとしても小学校の低学年が関の山だ。


「下手したら、ウチの『伯爵様』1人で、どうにかなっちゃうよ。

 つまらない戦いになるかも、ね」


 少年は、蝙蝠の形をした(・・・・・・・)紫色の駒(・・・・)を振るい、先程の4つの駒全てを盤上から弾き飛ばした。


「恐れながら、紫月様」


 闇の中で立ち尽くす影が、椅子に座る主人の言葉に釘を刺す。


「今代の新陰流後継者は、化け物だと聞いております。

 あれ(・・)は、対・人外(・・)用の気が触れた剣術。


 油断なさらぬ事をお勧めいたします」


「ふうん……そか。

 ヲーライフが言うなら、そうなんだろうね。

 分かったよ、気を付ける。


 ところで、ヲーライフ」



 少年は、紫色の瞳を歪めると(・・・・・・・・・)、闇の中の男に向かって笑顔で呟く。


「なんだかお前、頭が(・・)高いなあ(・・・・)

紫色の月チーム、そのトップは少年でした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ