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「なんだぁ。冗談か~。本当に焦りましたよ!いきなり地雷ふんじゃったのかと。」
立花朱里は冗談だったということに安堵したのか顔を緩めながら元の座席に座りなおした。
「泉君はあんまり緊張してないね。私はものすごく緊張しちゃって。それでね、なんでこんなに前の方に座ってるかっていうとね、部屋の時計が全部反乱をおこしちゃったからなんです。それで早くつきすぎて席だけ確保してふらふらして戻ってきたんです。ふらふらっていっても、人が多すぎてあんまり動けなかったんですけど。ところで、ゲームってどんなないようなんですかね?噂ではすごくファンタジーな世界だとか現実世界での能力はあんまり関係ないとかいろいろいわれてますけど、よくわかんないですよね。私こう見えてもオンラインゲームで鍛えてるんで何でも聞いてください!!一日の半分以上はゲームの世界にいますからね。だから友達も少ないんですけどね・・・。あっ、もう私たち友達ですよね。そですよね。下の名前で呼んでいいですか?友達どうし下の名前で呼び合うのっていいですよね。なんか青春って感じがして。ふふっ」
えっこいつしゃべりすぎじゃねっ
創一は若干混乱したもののそこ は持ち前の強靭な精神力で大半の部分を聞き流しながら、適当に返事を返した。
「下の名前で呼び合うってうのは確かに青春っぽくっていいですね。」
「じゃあ、決まりだね。よろしく創一。」
朱里との会話がひと段落したというタイミングでいきなり檀上に人型のホログラムが投映された。
勿論クロードである。
全国の大学で同時に説明をするために各大学に同じように映し出されているはずだ。
クロードはろうろうと説明を開始しだした。
前半部分は各国の首脳たちにした内容で聞く必要性を感じず周りの反応を観察していた。
みな一様に戸惑いまたは真剣な表情で聞いているようだ。
隣の朱里に至っては首をあかべこみたいに上下にゆらしながら聞いていた。
そして、私がクロードのはなしを聞き始めるゲームの具体的な内容が話し出され、私も意識をクロードの話に集中させた。