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「まぁ、そんなことはどうでもいいんですよ。見てほしかったのは私の動機の部分ですよ~」
そう間延びした声で言葉を投げかけてくる。
「どうでもいい・・・。ひどいですね真剣に聞いているのに。で、まとめるとあなたはただ単にゲームの世界にあこがれていてその思いでこんなたいそうな計画を実行する、ということでいいんでしょうかね。」
「そう。単に私がファンタジーな世界で遊びたかっただけです。」
なんてどうでもいい理由なんだろう・・・
しかしそんなことどうでもいい理由だからこそ実現できたのかもしれませんね
創一はそう考えながらいつのまにか先ほどまでの複雑な感情が消えていることに気が付いた。
「ところで、本当に事前にゲームの内容とか聞かなくていいの?なんなら攻略法もおしえちゃうのに」
「いいんですよ、普通の方と一緒にスタートラインから始めますよ。それでも圧倒する自信はありますけどね。」
「だろうね。じゃあ1週間後に全国の大学で一斉に始められるようにしときますか~」
遂に1週間後に開始を控えた夜の会話であった
。。。