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たくあん侍シリーズ  作者: モモル24号


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第五話 似たもの同志 蕪侍との友情


 拙者には紫苑(しえん)の他にも同志⋯⋯いや友がおる。


 (かぶ)侍、名は白妙(しろたえ)。雪のような白い肌と、丸々とした柔和な美しい佇まい。内に秘めた甘みと滋味深さは一流の証である。佩刀は「菘」という魔を払う力のある名刀である。


 似たもの同志として。長い冬を共に過ごし、切磋琢磨した仲であり、拙者たちは固い友情で結ばれていた。


 ある日、二人は雪の降る森で迷子の甘藍(かんらん)の子供を見つけた。雪に浮かれ遊び呆けて帰る方角が分からなくなったそうな。寒さに震える子供を放っておけず、拙者たちは子供を家まで送ることにしたのだ。


 険しい山道、吹き荒れる吹雪。白妙は丸い体で甘藍の子を庇う。拙者は集中力を高めて、鋭い塩分刀で雪を切り開いた。


 何度も転び、何度も立ち上がった。子供を励まし、互いを支え合った。ようやく村にたどり着いた時、甘藍の母親は涙を流して感謝した。


 疲労困憊の拙者らに、甘藍の母は温かい味噌汁を差し出した。


「たくあん侍さん、蕪侍さん、本当にありがとう」


 二人は顔を見合わせ、微笑んだ。体は冷え切っていたが、心は温かかった。どんな困難も、友情があれば乗り越えられる。


 白妙とは、改めて互いの絆の深さを感じたのだった。そして、この友情はこれからも続いていくことを拙者は確信していた。

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― 新着の感想 ―
 有事に自然と同じ方向を目指して動く、そんな人がいると心強いですよね。  人助けはふたりの友情を再認するきっかけとなったのですね。  ラストの一文……何事もない……ですよね……?  甘藍。こんな風…
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