ギャラクシー★Bang!Bang!(8)
「まあ経緯はともあれ、強引なやり口と製品のトラブルで反感を買ってる企業がよりによってこの星降市に来るわけだ。同じようなことが起きて炎上する可能性はあるだろう?」
福田の説明に晴信は渋い顔をしつつ頷く。
「ああ。しかも既に全国でこれだけヘイトを買っているとなると、そのハードルはかなり低いだろうな」
「そんな会社だからね。”本番”が起きた時に生まれるジモクは果たしてどれほどの強さになるか……」
晴信は首を左右に振る。
「考えたくもないな……。しかしまあ最悪の場合を想定すると、司馬君を鍛えることは急務……ということか」
その言葉に福田は頷く。
「そういうこと。そのためには戦い方を教える師匠が必要なわけだが……天司家に伝わる武術を学んでいる光司君であれば、司馬君にとってはよい師匠となるでしょ?そしてお誂え向きに彼が星降神社の神職になるべく研修所に通ってた……とくればね」
福田の言葉に晴信はお猪口にたまった日本酒に目線を移す。
「本来なら俺が神職になるはずだったんだがな……あいつには押し付けてしまったな……」
「今のお前の立場だってまあ、誰かがやらないといけないことだったんだからしょうがない。彼だって別に恨んでるってわけでもないんだろう?」
福田に問われて晴信は苦笑する。
「まあそういうことで悩んだり恨み言を言うタイプではないな、あいつは」
「でしょう?」
しかし、晴信は軽く腕を組んで首を傾げる。
「あいつのそういう性格には救われているところはあるんだが……。でも、そう考えると心配だな。あいつ、人にものを教えるには少々性格が雑過ぎるというか……配慮が足りてないというか……。なんかさらっと人の限界を無視した無茶な稽古をつけそうで……」
「大丈夫でしょ、司馬君だって若いんだしついていけるって。彼には修行の段階から精々頑張ってもらいましょう」
「他人事だからってお前……」
あまりにもこともなげに言う福田に、晴信はため息を漏らした。
「ん?」
不意に悪寒を感じ、南は身を震わせる。
「どうしたの?」
そんな南の様子を不審に思い、あいねが尋ねる。しかし、なんと答えたものかわからず南は首を傾げる。
「え……いや、なんか急に寒気のようなものを感じまして……」
「何それ?不吉なことが起こる予感なんじゃないの?」
いい感じで酔いが回ってきた澤野がへらへらと笑う。
「やめてくださいよ。ただでさえこんな面倒なことに巻き込まれてるんですから、私達……」
みさはため息を漏らす。
「当分、何も起きないで欲しいですね……」
西山の言葉に一同が頷く。
――だが、彼らはまだ知らない……既に新たな戦いの気配が迫りつつあることを。
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