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かつての仲間に遭遇! 3密に引っかかっちゃうから助けないんだからねっ!

 俺たちは無事5階層を進んでいた。


 グリゴリーはフロウから不織布マスクを貰って、それに変えた。

 顔のデカいグリゴリーには女性用マスクは小さすぎるので鼻と口と別に二つ着けて大きなマスクにしている。


 探索を中止して、無駄な扉を開けないようにしているせいもあるのかもしれないが、相変わらず宝箱も何も見つからない。


 モンスターも可能な限り避けている。


 これは、俺の地獄耳のおかげだ。

 ヒーラーは関係ない。

 これに関しては前のパーティーでも重宝されていた。



 ボコリ!



 突如、目の前の床が崩落した。


 フロウの棒が床の罠を起動させたのだ。


 時々こういう罠があるので気が抜けない。


 今までも、いくつかの落とし穴をフロウは見つけ出していた。

 本当にフロウさまさまだ。


 目の前の床が無くなったので、一つ前の分かれ道まで戻ることにする。


 「ん?」


 俺の地獄耳が戦いの音を聞き分けた。


 進もうとしていた俺は振り返って、音のするほうを見る。


 崩落した床の穴からだ。

 穴の向こうには灯りも漏れてきている。


 俺は穴のふちにしゃがみこんで、奥を覗き込む。


 穴の下は、下の階層の大きな広間に繋がっているようだ。

 広間の奥のほうで松明が光っている。


 松明の光に照らされて、3人の冒険者たちと2体のガーゴイルが戦っているのが見えた。



 『深紅の殺意』!!



 エイルとビーリーとシーラだ。


 苦戦している。

 

 エイルとビーリーがガーゴイルをブロックし、シーラが後ろからガーゴイルに攻撃する作戦のようだが、前線二人、特にエイルが結構当てられている。


 今、『深紅の殺意』にはヒーラーが居ない。


 !!

 

 と、結構な打撃がそのエイルに命中した。


 思わず立ち上がろうとしてしまう俺。


 「助けに行きますか?」


 後ろからフロウが声をかけてきた。


 「い、いや。3密になっちゃうし・・・。行こう。」


 とりあえず、この間俺も同じ事やられたし。

 やり返すつもりでそうは言ってみたものの、3人に目が釘付けになって動く事ができない。


 このままだと、エイルの回復のために攻撃役のシーラがポーションを使い続けるという、ジリ貧展開に陥りかねない・・・



 ん?



 俺はエイルとビーリーの背中にバックパックとは違う感じの透明の筒が背負われてることに気が付いた。

 中には液体が入っているようだ。

 筒の下からチューブが伸びていて、その先を二人は咥えている。


 なんだ? アレ?

 

 エイルが再び攻撃を食らいよろめいた。

 その瞬間、エイルがチューブの先を吸ったのが分かった。


 一瞬遅れて、背中の筒の中に泡がポコリと浮かんだので、エイルは背中の液体をチューブから飲んだのだと分かった。、


 そして、エイルが見る見るうちに回復していくのが遠目にも分った。


 背中のあれ、ポーションかよ!


 く、工夫してやがる・・・。

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