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魔法省に到着
「お客さん?そろそろ魔法省に到着ですよ」
いつのまに寝ていたんだ、目が覚めたらまるっきり景色が変わっていた。
「すごい…都会」
大勢の人が行き交う交差点でタクシーの窓を開けると騒がしい空気が車内に入りこんでくる。
交差点を挟んだ路地ではウエディングドレスの女性や金属のような髪を持った男性が黒い塊と戦っていて、周りにオーディエンスができていた。
「この辺にくるのははじめてですかい?魔法省ができてから一気に都市開発が進んでね。どれもこれも魔法少女たちのおかげですな」
運転手はロータリーに車を寄せてドアを開ける。
「さぁ着きましたよ、頑張ってくださいな。新米の魔法少女さん」
私、筒崎奏は深々と頭を下げて笑顔で応えた。
「はい!いってきます!」