不満4
「俺にも愚痴を言わせてくれないか?」
突然、声が聞こえた
俺達が振り返るとそこに居たのは黒髪でホステスの格好をしている男が立っていた
「おっ、お前は あーあれだな うん乙女ゲーのうん」
「分からないなら思い出さなくていい!」
顔を真っ赤にして言われてしまった
「俺は、クラウンだ 乙女ゲーのキャラクターだな」
「「へぇー」」
俺達は興味無さそうに相槌をうつ
「今日は俺の不満を聞いてほしい」
クラウンは、椅子に座り語り始めた
「でも、乙女ゲーに不満なんてあるのか? 女の子とウハウハライフじゃね?」
「それは、違うぞ 」
クラウンは下を向いた
「女の子相手にした事ないからな 俺らが相手にしてるのはカメラだ」
「カメラ?」
「そう、カメラに向かって俺達はセリフを言うだけなんだ」
「えー、でも女の子映るだろ?」
「違う!!あれは....あれは...女装した男なんだ...」
「「嘘だろー」」
俺達は手を当ててくすくす笑いながら言う
「俺達は女装した男をひたすら口説かないと行けないんだ」
「何で、男なんだよ」
「予算が足りないらしくてな」
「「マジかよー、聞きたく無かったわー」」
俺達はいつまでもゲラゲラ笑っていた