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アムスホルン大陸記  作者: EDA
第一章 災厄の赤き月
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Ⅳ-Ⅰ 手負いの獅子

 とてつもない痛苦の中、ダリアスは覚醒した。

 全身が鉛のように重く、呼吸が苦しい。そして背中には、何本もの焼きごてを押し当てられているかのような熱い痛みが広がっている。覚醒しても頭の中にはどんよりとした膜がかかっており、ダリアスは自分の置かれている状況を正しく把握することもままならなかった。


(ここはいったい、どこなんだ……?)


 視界は、薄闇に閉ざされている。

 それでも辛うじて見て取れるのは、木造りの粗末な家の様相である。その中で、ダリアスは固い寝台にうつぶせで寝かされているようだった。


 首は横に向けられているが、自分の体重に胸もとを圧迫されて、息が苦しい。しかし寝返りを打とうにも、身体は他人のもののように重いし、何より背中が苛烈なまでの熱に包まれている。それをはねのける気力や体力は、今のダリアスには残されていないようだった。


「ああ、お目覚めになられましたか。どうぞそのままで……迂闊に動くと、傷に響きます」


 と、そこに聞き覚えのない男の声が響いてきた。

 何かをはばかるように潜められた、年をくった男の声音である。

 それと同時に、その者が手にしているらしい燭台の明かりがゆらゆらと近づいてきた。


「水でもお飲みになりますかな? 果実酒はまだ傷に響きましょう」


 傷――やはり自分は、傷を負っているのか。

 そのように考えているところに、土瓶か何かの先が口もとに突きつけられてきた。


 寝転がって横を向いた体勢では、土瓶の水も半分がたこぼれ落ちてしまう。しかし、その冷たい水が唇に触れた瞬間、ダリアスは自分がどれほどそれを切望していたかを知ることができた。

 身体中が乾ききっている。まるで全身の水分を絞り尽くされてしまったかのようだ。ダリアスは途中から、死に物狂いでその水をむさぼることになった。


「目を覚ましてくださって、何よりです。あなたはこれで五日ばかりも気を失ったままであったのですよ、ダリアス様」


「五日だと……?」とダリアスは驚いて聞き返したが、その声は別人のようにしわがれてしまっていた。

 唇は干からびて割れており、咽喉もひりひりと焼きついている。いま与えられたていどの水だけでは、とうてい乾ききった身体を潤すことはかなわなかった。


「いったい俺の身に何が起きたのだ……ここはどこで、お前は何者だ……?」


「ここはアルグラッドの城下町で、あっしは鍛冶屋のギムってぇもんです。……あなたは何も覚えてらっしゃらないのですかね、ダリアス様?」


 ぎしりと何かの軋む音がした。

 声の主が、ダリアスの頭のすぐそばにあった椅子に腰を下ろしたのだ。


 燭台はそのかたわらにあった卓の上に置かれて、橙色の頼りなげな光をダリアスのもとにまで届けてくる。それでようやく、ダリアスはその者の姿を視界に収めることがかなった。


 それは四十になるならずの、あまり上等でない布の服を着た男であった。

 いかにも西の民らしく、褐色の髪と茶色の瞳をしている。しかしその体格は南の民のように骨が太くてずんぐりとしており、黄色い肌もなめし革のような質感になるまで日に焼けていた。

 髪はぼさぼさで何の手入れもされておらず、顔の下半分は無精髭で覆われている。城下町の民としては、それほど豊かではない生まれであるようだった。


「あなたは大層な傷を負いながら、この城下町の鍛冶屋通りに逃げ込んできたんでさあ。王宮か、あるいはご領地のルアドラにでもお運びするべきかとも思ったんですが、どうもその……どこを見回しても、何やら剣呑な雰囲気だったんでね。迷った末に、こんな小汚いあっしの家なんかに連れ込むことになったってぇわけなんですよ」


「剣呑な雰囲気……? どうして俺は、このような深手を……」


 そのとき、ようやく口にした水が頭の中にまで届いたのか、ダリアスはすべてを思い出すことになった。

 思わず寝台から飛び起きそうになり、それで背中を激痛に見舞われる。


「ああ、動いちゃいけません。うちにあった粗末な薬を塗っただけなんですから……何も問題がないようでしたら、今すぐにでも衛兵を呼びにやりますが、いかがです?」


「いや、それはまずい……あやつらは、俺のことを叛逆者などと呼んでいた」


 口にしてから、ダリアスはハッとした。

 しかし、ギムと名乗った壮年の男は、日に焼けた顔をくしゃくしゃにして笑っている。


「やっぱりそうでしたか。別にダリアス様が罪人だという触れが回ってきたわけじゃあないんですが、どうも衛兵の野郎どもはこそこそと誰かの行方を捜し回っている様子だし、おまけにダリアス様の元のお住まいにも見張りが立てられているようだったんで、こうしておかくまいすることに決めたんでさぁ」


「……何故だ?」とダリアスは不審の念を抑えきれずに問い質した。

 叛逆者の疑いがある人間をかくまえば、その者も叛逆者だ。そして、市井の人間にとっては町を巡回する衛兵こそが王権の象徴であり、従うべき君主の代理人であるはずであった。


「なに、あっしはダリアス様の父上に大恩ある身でしてね。あっしの妹は、ダリアス様の父上のお情けで生きながらえることがかなったんですよ」


「俺の父に? しかし、俺の父は……」


「ええ、ゼラド大公国との戦いでお生命を落とされたそうで。あんなに立派な御方はそうそういないってのに、どうしてセルヴァは善良な人間から片っ端に魂を召されちまうんでしょうかねぇ……あっしの妹も、十年ばかり前に流行り病で魂を召されちまいました」


 くすんと鼻をすすってから、ギムと名乗る男はまた笑った。


「それでもダリアス様の父上に生命を救われたおかげで、妹はそう長くもない人生を幸せに生きることができて、立派な娘も残すことができました。嫁を取ることもできなかったあっしには、あの娘だけが宝です。だから、何を置いてでもあなたをお守りしてみせますよ、ダリアス様。……とりあえず食べるものを運ばせますんで、もうしばらく休んでいてください」


「待て、ひとつだけ……国王陛下はご無事なのか? それに、俺の部下たちは……?」


 腰を浮かせかけていたギムは、少し悲しそうな顔で短い首を横に振った。


「カイロス前王は、崩御されました。王子様たちもみんな魂を召されちまって、新しい王には王弟のベイギルス陛下が即位されたそうです。ルアドラ公爵家のご領地は……そっちに商売のつてがある革屋の親父に聞いたところ、どうも、王都から派遣されてきた新しい騎士団に仕切られている様子ですねえ」


「……そうか」とダリアスはひび割れた唇を噛みしめた。

 ギムは立ち上がり、燭台を卓の上に置いたまま、薄闇の向こうへと消えていく。


 ダリアスは肉体ばかりでなく、心の苦悶をも抱えることになった。

 ダリアスは、アルグラッドの衛兵を名乗る者たちによって、このような傷を負わされてしまったのだ。


 どうしてこのようなことになってしまったのか、ダリアス自身にもまったくわかってはいない。

 ただダリアスは、たまたま所用があってこのアルグラッドの城下町を訪れており、そこから王宮にあがる火の手を目にすることになったのだった。


 それでダリアスは、王宮に駆けつけようとした。

 しかし、城門に辿り着く前に、大勢の兵に囲まれることになった。

 ダリアスは十二獅子将たる自分の名を告げ、そこを通すように命じたのであるが――とたんに「叛逆者め!」という罵声をあびせられ、兵士たちに斬りかかられてしまったのである。


 同行していた従士は、そこで生命を失うことになった。

 ダリアスは深手を負いながらも何名かの兵たちを返り討ちにして、生命からがら城下町に舞い戻り、そこから先の記憶を失ってしまっていた。


 おそらくは、力つきて意識を失い、そこをギムに拾われたのであろう。暗い路地で倒れ込み、冷たい石畳を頬に感じたのが、ダリアスに残されている最後の記憶であった。


 そうして意識を失う寸前まで、ダリアスは疑念の虜になっていた。

 いったい王宮では何が起きたのか?

 敵軍に侵入を許したわけでもないのに、どうして王宮が火に包まれてしまったのか?

 そして、何故あの兵士たちはダリアスの行く手をさえぎり、叛逆者だなどと決めつけたのか?


 ダリアスは城下町から王宮の城門に駆けつけようとしていたのだ。王宮から逃げようとする者を追うならばともかく、城門に近づこうとする者を問答無用で叛逆者とみなす正当な理由があるとは思えない。ましてやダリアスは栄えある十二獅子将の一人であり、きちんとその身分を名乗った上で、そのような仕打ちを受けたのである。


 しかもあの兵士たちは、所属の部隊を名乗ろうとしなかった。

 正式な巡回兵の装備を身に纏いながら、正体を明かすことなく、ダリアスに斬りかかってきたのだ。

 もしかしたら、あの者たちこそが叛逆者の片割れであったのではないのか。だからこそ、ダリアスを城門に近づけようとしなかったのではないのか。


 しかも、ダリアスが駐屯していたルアドラ公爵領には、新しい騎士団が派遣されているのだという。

 ダリアスがいなくとも、副官さえ健在であるのなら、もともとの騎士団を統括することはできる。そうはせずに、新しい騎士団を派遣したということは――ダリアスの配下たる騎士団は、もうルアドラの領地にない、ということだ。


(まさか、俺の部下たちまで罪人として捕らえられてしまったのか……?)


 何かとてつもない陰謀がアルグラッドとルアドラを襲っている。

 ダリアスの心を満たしていた疑念は、ギムの言葉を聞くことによって、いっそう明確な形を得ることになった。


 しかしそれでも、わからないことが多すぎる。王弟が刃をもって前王や王子たちを弑逆したならば、こんなすみやかに王位の継承が成されるはずもないだろう。前王を支持する武将は刀を取り、アルグラッドを二分する大きな内乱が勃発していたはずだ。


(バンズ領のウェンダ殿は病で身罷られ、ルデン元帥とディザットはグワラムでの戦で魂を返してしまったが、王都にはディラーム元帥やアローン殿、それにヴァルダヌスも居残っていた。それだけの武将がそろっていて、王弟の謀反など許すはずがない)


 ダリアスにはまだまだ情報が足りていなかった。

 王都に居残っている十二獅子将とルアドラ公爵領の現状を知り、そしてこの身の傷を癒すまでは、迂闊に動くべきではないだろう。この状況でギムという親切な人間にかくまってもらえたのは、大いなるセルヴァの思し召しとしか思えなかった。


(まずは、この傷を癒すことだ。それから、王宮のヴァルダヌスたちや、俺の部下たちの現在を探ることにしよう)


 ダリアスがそのように考えたとき、どこかでキイッと戸のきしむ音がした。

 ギムが戻ってきたのかと思って待ち受けていると、それとは異なる人間がダリアスの枕もとに立った。ダリアスの寝かされている寝台はかなり低い造りであったので、首を動かすこともできないこの身では、粗末な服を着た女の足もとを見ることしかできなかった。


「大丈夫ですか、ダリアス様? お食事をお持ちいたしました」


 低くてやわらかい、耳に心地好い声音であった。

 ずいぶんと若そうな娘の声である。


「大丈夫だ……誰かは知らぬが、とんだ手間をかけさせてしまったな」


「いえ、ダリアス様の父上なくして、わたしはこの世に生まれ落ちることもなかったのですから、その御恩に報いるのは当然のことです」


 では、この娘がギムの妹の息女なのか。

 そうと知れても、ダリアスにはその顔を見ることすらかなわない。娘は燭台の横に土瓶や木皿の載せられた盆を置き、ダリアスのほうに近づいてきた。


「身を起こさなくては食事を口にすることもかないませんね。養父を呼んできましょう」


「いや、大丈夫だ。悪いが、手を貸してもらえるか?」


 娘は一瞬だけためらってから、おずおずと手を差しのべてきてくれた。

 よく日に焼けた、黄褐色の肌だ。ギムもこの娘の母親も、生まれは南方なのであろうか。南の王国ジャガルの民はマヒュドラの民のように白い肌をしているが、南方に住むセルヴァの民はこういう濃い黄色の肌をしているのである。


 ともあれ、ダリアスは感覚の鈍った腕を動かして、その娘の手を取った。

 その指先はとてもほっそりとしていたが、存外に強い力を持っており、頼りなく震えるダリアスの身体をしっかりと支えてくれた。

 もういっぽうの腕で寝台の枠組みをつかみ、ダリアスはのろのろと身を起こす。

 とたんに目眩がしてダリアスは反対の側に倒れ込みそうになってしまったが、それも娘の手が救ってくれた。


「お気をつけください。左手の側に壁がありますので、そちらに肩をつけて……お背中はひどい傷ですので、決してぶつけないように」


「ああ、すまない」


 言われた通り、木の壁に左の肩をつけて、ダリアスはぐったりともたれかかった。思うように動かない自分の肉体が、情けなくてしかたがなかった。


「五日間も眠っていたのですから、思うように動けないのが当然です。無理をなさらず、養生なさってください」


 ダリアスの内心を読み取ったかのような言葉を口にしながら、娘は卓の上の盆を取り上げた。そうして椅子をダリアスの前にまで移動させ、そこに腰を落ち着ける。

 それでようやく、ダリアスはその娘の姿を目に収めることがかなった。


 これといって特徴のない、町の娘である。ギムとは違って華奢な体格をしており、そんなに長くもない褐色の髪を首の横でふたつに結っている。身に纏っているのは粗末な布の服で、大きな前掛けは煤で汚れていた。そういえば、ここは鍛冶屋であるはずなのだった。


「わたしはギムの養女で、ラナと申します。どうぞお見知りおきください、ダリアス様」


「ラナか。花の名前だな」


 何の気もなしにダリアスが答えると、ラナははにかむように微笑んだ。


「どちらかというと、花ではなく葉のほうなのかもしれません。この名は養父がくれたものですし、鍛冶屋にラナの葉は欠かせませんから」


 ラナの葉は、火種として重宝されているのである。乾燥させたものを強くこすると、容易く薪に火を移すことができる。火打石よりよほど便利であるので、セルヴァにおいてはたいていの人間がラナの葉を使っているはずであった。


「そうか。よい名だ。……この身の傷が癒えたのちは、必ずお前たちの恩義に報いよう」


「そのようなお気遣いは無用です。さあ、こちらを召し上がってください」


 ラナの手に掲げられた盆には、白く濁った煮汁が注がれた木皿と木匙、それに小さな土瓶だけが載せられていた。

 肉や野菜を煮込んだ汁なのだろう。その芳しい香りを嗅いだだけで、ダリアスは凶暴なまでの飢餓感に襲われることになった。


 だが、ダリアスの腕は相変わらず重く、木匙を取ろうと手をのばすと、指先がぷるぷると痙攣してしまった。

 ダリアスが思っている以上に、この身体は疲弊しきっているのである。剣士としての力量にすべての誇りをかけていたダリアスとしては、無力な幼子の時代に戻されてしまったような心地であった。


「すまん。これでは満足に食事をとることもできないようだ。布か何かでその木匙を指にくくりつけてはくれぬか?」


「まあ、ダリアス様にそのような真似はさせられません」


 ラナはにこりと微笑んで、ダリアスの代わりに木匙を取った。

 木皿の煮汁をそれですくいとり、ダリアスの口もとに差し出してくる。

 ダリアスはいっそうの無力感にさいなまれてしまったが、食事をあきらめるわけにもいかなかったので、半ばやけくそ気味にそれを口にした。


 強い塩気と肉や野菜の滋養が、傷ついた肉体にじんわりとしみわたっていくかのようである。

 他には味らしい味もしなかったが、今のダリアスにはこれだけでも十分に過ぎた。


「肉や野菜は形がなくなるぐらい小さく刻んで、汁に溶かしてしまっているのです。五日間も眠っていたのですから、まずはこういった食事で身体をならしていくべきでしょう」


「ああ、美味い。明日には形のある肉やポイタンも口にしたいところだがな」


「まあ」と楽しそうに微笑みながら、ラナはまた木匙を差し出してくる。

 至極凡庸な娘であるが、その笑顔の温かさはとても魅力的であった。穏やかなのに芯は強そうな、ダリアスにとっても好ましい笑顔である。


「ラナ、お前は何歳なのだ?」


「わたしは、十六となりました。それがどうかされましたか?」


「いや、若く見えるのに、ずいぶんしっかりしているように思えたのでな。……ひょっとしたら、もう伴侶や子があるのか?」


「いえ、わたしのように不器量な娘はそうそう簡単に伴侶を見つけることもかないません」


 不器量なわけではまったくないだろう、と思ったが、ダリアスはそのようなことを気安く口にできる気性でもなかった。若くして十二獅子将の勲を賜ったダリアスは、二十四歳の現在まで女遊びのひとつをするでもなく、ひたすら職務に没頭してきたのである。


「ラナ、お前の母は俺の父に大恩があるということだったが、それはどういう話なのだ?」


「はい。わたしの母は、ダリアス様がお生まれになるより昔、お屋敷で侍女として働いていたのです。それで病を患ったのですが、ダリアス様の父上が貴重な薬を準備してくださり、それで一命を取りとめたのだそうです」


 ダリアスの食事を手伝いながら、ラナはそのように語った。


「そうして何とか生きながらえても、片方の足が不自由になってしまったため、けっきょくお屋敷での仕事を続けることはかなわなかったのですが、それでもダリアス様の父上は母に見返りを要求することもなく、それどころか予備の薬と給金を与えた上で、別の仕事を紹介してくださったのです。あれほど公正で心優しい貴族は他に見たことがない、と養父も感銘を受けておりました」


「貴族といっても、爵位も持たない騎士だからな。町の人間が思っているほど、ごたいそうな身分であるわけでもない」


「それでも、ダリアス様の父上が公正でお優しい御方であられたことに違いはありません。わたしはついにその御方とまみえることもかないませんでしたので、その分までダリアス様に御恩をお返ししたく思います」


「すでに十分に返された。衛兵に追われる人間をかくまうなどとは、町の人間にとっても生命をかけた大ごとだろう。決して俺は罪人ではないし、お前たちの身にも災厄が訪れないように取り計らうことを、ここに誓う」


 ラナはまた眩しいものでも見るような眼差しで微笑した。

 すべてを失ってしまったダリアスにとって、その慈愛に満ちた笑顔は何よりの慰めとなった。


 そうしてダリアスはギムの鍛冶屋で数日を過ごすことになり――セルヴァ王家と十二獅子将を見舞った壊滅的な状況について、少しずつ知っていくことになったのだった。

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