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アムスホルン大陸記  作者: EDA
第八章 再生の道
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Ⅳ-Ⅳ 前哨戦

2020.4/25 更新分 1/1

 ダリアスの率いる七千の騎兵がグリュドの砦に到着した日の、翌日――黄の月の二十三日である。

 その日も日中は、至極穏やかに過ぎていった。

 とはいえ、南方の砦からはひっきりなしに、ゼラド軍の接近が狼煙によって伝えられてきている。このまま何事もなければ、ゼラド軍は日没までに姿を現すはずであった。


 なおかつダリアスは、ゼラド軍ばかりでなく妖魅の出現まで警戒しなければならない立場である。そうでなければ、聖剣の所有者たるダリアスがこのような場まで遠征してきた甲斐もないのだ。これで何事も生じなければ、たった二本しか存在しない聖剣の片方をみすみす王都から遠ざけただけ、という結果になってしまうのだった。


「実際のところ、戦力を分散させるなんて愚の骨頂だと思いますけれどね。これでは敵方に各個撃破の機会を与えるだけではないんですか?」


 ダリアスにあてがわれた執務室において、そのように言いたてたのは学士のリッサであった。このグリュドの砦において保管されていた、数少ない書物のひとつ――戦のための兵法書などを眺めながらの、ぶっきらぼうな発言である。為すべきこともないままに、ラナのいれてくれた茶をすすっていたダリアスは、そちらに苦笑を向けることになった。


「いきなり兵法書などを読みだしたかと思えば、軍師のようなことを言い出すのだな。お前には、そのような素養まで備わっていたのか?」


「戦などに興味がなくても、それぐらいの知恵は誰でも持ち合わせているでしょう。僕がこんな面白みのない書物に目を通しているのは、他にろくな書物が存在しないからに過ぎません」


「その割には、朝からずっと熱心に読みふけっているではないか」


「……数日ばかりも書物の読めない環境に置かれていたので、目が文字を欲しているんですよ」


 リッサは舌でも出しそうな顔つきで、そう言い捨てた。ダリアスはまがりなりにも騎士階級の貴族であり将軍であるのだが、そのようなことにはかまいつける気もない変人の娘なのである。


「大体ですね、妖魅が王都を攻め込むには、五大公爵領のひとつも陥落させれば十分なんです。それで、王都を守る守護の結界には大きな亀裂が生じてしまうのですからね。こんな砦を守ったところで、王都を守ることはできませんよ」


「それは、妖魅に限った話であろうが? この場所は妖魅ばかりでなく、ゼラド軍にも狙われているのだ。ゼラド軍を退けるには、まずこのグリュドの砦を死守する他ない」


「知りませんよ。僕は軍師じゃないんですから」


 リッサの機嫌が悪くならない内に、ダリアスは不毛な問答を取りやめることにした。

 すると、黙って話を聞いていたベルデンが愉快そうに口を出してくる。


「天下の十二獅子将たるダリアス殿に対して、ぽんぽんと小気味よく言葉を返す娘御ですな。これでは他の武官を近づけられないのも、道理です」


「ええ。このような讒言を許していては、軍規が保たれませんでしょう」


 いくぶん離れた席に陣取っていたタールスは、苛立ちを隠せない様子でそのように発言した。同じ特別部隊に属する両者であったが、気性のほうは正反対の様子である。


 現在この執務の間には、妖魅に関する秘密の任務を知る人間だけが集められていた。

 ダリアスにとっては副官であるルブスに、伝令係のゼラ、従者という名目のラナとリッサに、サランの砦で合流したベルデンとタールスという顔ぶれである。最後の一名、シャーリの狩人ロア=ファムは、隣の寝所で身を休めているさなかであった。


「……妖魅は、本当に現れるのでしょうか?」


 そのように言葉を重ねてきたのは、タールスであった。ちょっと神経質そうな面立ちをした、いかにも王都の武官らしい若者である。これまでは人目を忍ぶために商人に身をやつしていた彼も、このグリュドの砦に到着してからは武官のお仕着せに身を包んでいたため、本来の身分に相応しい見てくれになっていた。


「昨日も話した通り、可能性は五分といったところだろう。また、妖魅が出現するとしても、その時期まで推し量ることは難しい。下手をしたら、ゼラド軍との交戦が開始された後になるのかもしれんのだからな」


「そのような事態に至ったならば、ますます大きな苦労を強いられてしまいますな。ゼラド軍と妖魅の両方を相手取るなどとは、想像しただけで頭が痛くなりそうですぞ」


 そんな風に語りながら、ベルデンは陽気に笑っている。タールスとは対照的に、豪放な気性をした壮年の武官であるのだ。いつでも飄然としているルブスとは、なかなか気が合いそうなところであった。


「何にせよ、敵の襲撃を待つしかないというのは、なんとも歯がゆいところだが……各々、油断なく過ごしてくれ。少なくとも、今日の内にはゼラド軍が姿を現すはずなのだからな」


 ダリアスがそのように宣言したとき、鐘の音が聞こえてきた。物見の塔に設置された、刻限を告げる鐘である。


「下りの五の刻に達したか。日没までは、あと一刻――そろそろゼラド軍を迎え撃つ準備をしなければなるまい」


 ダリアスは、部屋の片隅にひっそりとたたずんでいたゼラを振り返った。


「その前に、頼むぞ、ゼラよ」


「承知いたしました……」


 ゼラが立ち上がり、窓のほうに寄っていった。今日は朝から一日、半刻ごとに伝書鴉の到着を確認しているのだ。ゼラド軍との交戦がほぼ確定されている今日という日に、王都から何の指令も飛ばされてこないなどとは、なかなか考えにくい話であったのだった。


 果たして――ゼラが窓際で人間には聞こえぬ鴉笛を吹き鳴らすと、黒い影が舞い降りてきた。

 窓の枠に着地した鴉は、鳴きもせずにダリアスたちを睥睨してくる。時には隠密行動に従事する伝書鴉であるので、伝書の受け渡しの際には決して声を出さぬように調教されているのだ。


 ゼラは普段通りの手際で鴉の足から伝書の筒を取り外し、ダリアスのほうに差し出してくる。

 その文面に視線を走らせたダリアスは、「ふむ……」と眉をひそめることになった。


「どうなされた、ダリアス殿? 王都で何か、異変でも?」


 好奇心に満ちた顔で、ベルデンが身を乗り出してくる。

 ダリアスはわずかに呼吸を整えてから、「いや」と首を振ってみせた。


「今日の伝書にも、王都については何ひとつ記されておらん。マルランに妖魅が出現したという報から、すでに三日が過ぎているというのにな」


「ふむ。それもいぶかしい話ですな。まさか……マルランも王都もとっくに妖魅に支配されてしまい、《まつろわぬ民》とやらがその伝書をしたためているのではありますまいな?」


「なかなか面白い冗談だ。そのときは、俺たちがこの地の妖魅とゼラド軍を退けたのちに、王都までをも救わなければならんな」


 複雑な気持ちで笑いながら、ダリアスは小さな伝書を握り潰した。


「まあ、マルランの妖魅は無事に撃退できたということなのだろう。伝書鴉で運べる書簡には限りがあるので、余計な文面をしたためるゆとりはないのだ。……ルブスよ、俺は返書をしたためなければならないので、先に行って部隊の編成をよろしく頼む」


「はいはい、仰せのままに」


「タールスとベルデンも、そちらの部下たちの様子を確認しておいてくれ。いざというときには、お前たちにもぞんぶんに働いてもらうからな」


「承知いたしました。妖魅であろうとゼラド軍であろうと、どうぞお任せください」


 タールスたちの特別部隊も妖魅との遭遇で半壊してしまったが、まだ十名ていどの兵士たちは壮健であり、それらもダリアスの部隊に編成されることになったのだ。ロア=ファムを姉のもとまで送り届ける算段が立たなければ、そのまま他の兵たちとともに動いてもらう予定であった。


 ルブスとタールスとベルデンは、連れ立って執務室を出ていく。

 ダリアスは、努めて何事もなかったかのように振る舞い、執務の卓で返書をしたためる準備をした。

 しかし椅子には座らずに、しばらく同じ場所にたたずんでから、回廊へと通ずる扉に忍び寄る。

 扉を開くと、守衛の兵士が不思議そうにダリアスを見返してきた。


「どうされました、ダリアス閣下? 副官殿たちは、もう階下に降りてしまわれましたが」


「うむ。全員が間違いなく、階下に降りたか? ルブスとタールスとベルデンの三名だ」


「はあ……そちらの三名ともに階段を降りていくお姿を見届けましたが、それが何か?」


「いや、ご苦労だった。俺もしばらくしたら向かうので、もうしばらく頼む」


 ダリアスは扉を閉めて、室内に向きなおった。

 リッサは知らん顔で兵法書を読みふけっているが、ラナとゼラはけげんそうにダリアスを見返してきている。


「あの、どうかされたのですか、ダリアス様? さきほどから、ご様子が普通でないように思うのですが……」


「うむ。やはり、長きの時間をともに過ごしたラナの目は誤魔化せぬな」


 ダリアスはあえて明るく笑いながら、右手側にある寝所への扉を目指した。


「ラナ、ゼラ、リッサ、ちょっとこっちに来てくれ。内密に、話がある」


 扉を開けると、窓の閉められた寝所は薄闇に包まれていた。

 ダリアスが燭台に火をつけるために、卓のほうに近づいていくと、寝台に横たわっていたロア=ファムがむくりと身を起こした。


「出陣か……? 妖魅の気配はまだないように思うのだが……」


「いや。ちょっと内密に話をさせてもらいたい」


 燭台に火を灯したダリアスは、入り口のあたりにたたずんでいた三名を招き寄せた。最後に足を踏み入れたゼラは、そっと扉を閉ざす。


「どうして窓も開けずに燭台などを灯しているのですか? 日没には、まだ早いですよ?」


「窓を開けると、妖魅の覗き見を許すことになりかねん。まあ、念には念を入れてのことだ」


 ダリアスは表情を引き締めて、その場の全員を見回してみせた。


「ラナ、ゼラ、リッサ、ロア=ファム。俺は、お前たちのことを信用している。そのつもりで、どうか心して聞いてほしい。……さきほどのレイフォンからの伝書で、内通者の存在を警告されたのだ」


「内通者?」


「うむ。理由は記されていなかったが、それを疑う事情が生じたらしい。よって、俺がこれから語ることは、誰にも内密にしておくのだぞ」


「待て……そちらの三名はともかく、俺は二日前に顔をあわせたばかりの間柄ではないか……ベルデンやタールスをも疑って、俺だけを信用するというのは……いったいどういうことであるのだ……?」


 ロア=ファムは、黄色い瞳を不本意そうに光らせながら、そう言った。

 ダリアスは「そうだな」と笑ってみせる。


「俺は、お前を信用している。ただ、そこまで自分の目に自信があるわけではない。ロア=ファムを疑う必要はなしと、レイフォンからの伝書にはそのように記されていたのだ」


「……それなのに、ベルデンやタールスを疑うのか……?」


「レイフォンは、ベルデンやタールスの名を知らぬのだ。もちろん、お前と行動をともにしていた特別部隊の人員は把握しているが、その内の誰が生き残っているかまでは、返書にしたためることもできなかったのでな」


「…………」


「ともかく、俺が信用できるのは、お前たち四人だけだ。そして、裏切り者が存在するならば、それは《まつろわぬ民》に連なる存在であろうと……レイフォンは、そのように書き記していた。そして、妖魅は必ずこのグリュドの砦に現れるであろう、とな」


「それはまた、大上段な言い草ですね」と、リッサが不機嫌そうな声をあげる。事実、読書を邪魔されてしまったので不機嫌なのだろう。


「この世に絶対などということは、ほとんどありえません。そんな言葉を軽はずみに使う人間は、あまり信用しないほうがいいように思いますね」


「あちらには、そのように断言できる根拠があるのだろう。しかし、小さな書簡ではそこまで書き記すこともできんのだ。……ともかく、レイフォンは内通者の存在を疑っている。それゆえに、ここ最近は伝書であまり重要な話をしないよう、注意を払っていたらしい。妖魅に襲われたマルランがどうなったのか、ディラーム老たちは無事にドエルの砦まで到着できたのか……そういったことも、あえて書き記さなかったのだそうだ」


「では、せっかくの伝書鴉も無用の長物ですね」


「そうでもない。こうして最後に、重要な情報を伝えてくれたのだからな」


 そう言って、ダリアスは腰の聖剣をぽんと叩いてみせた。


「レイフォンからの最後の指令は、『聖剣を守り抜け』だった。妖魅やゼラド軍の襲撃にまぎれて、内通者が聖剣を奪おうと目論む可能性があるので、それに用心をせよ、ということだな」


「……なるほど。その聖剣が効力を発揮するのは、魔なるものに対してだけですからね」


 まだ不機嫌そうな響きを残した声で、リッサはそう言った。


「相手がどのような妖魅でも、たとえ邪神そのものであったとしても、その聖剣があれば恐るるに値しません。でも、生身の人間に対しては、通常の鋼の剣に過ぎないのですから……すべては、あなた個人の力量にかかってくるわけですね」


「うむ。よって、お前たちにも用心してもらいたい。人質などを取られてしまったら、俺も身動きが取れなくなってしまうからな」


 すると、ロア=ファムが薄闇の中で双眸を燃やした。


「俺は確かに、このようにぶざまな姿をさらしてしまっているが……しかし、これしきの手傷でひとりやふたりの悪漢に後れを取るつもりはないぞ……?」


「わかっている。お前に頼みたいのは、リッサの警護なのだからな」


 そう言って、ダリアスは誇り高き狩人の少年に笑いかけてみせた。


「ラナの身は、俺が守る。だから、お前とゼラでリッサの身を守ってほしい。リッサは妖魅を退ける護符を身につけているので、それ以外の脅威から――内通者の刃から、リッサを守ってもらいたいのだ」


「ふん……そういうことか……」


 ロア=ファムの黄色い瞳が、ひっそりと立ち尽くしているゼラの小さな姿を見やった。


「お前は何か、奇妙な気配を放っているようだからな……剣の腕に、覚えはあるのか……?」


「滅相もございません……わたくしなどは、役職を失った祓魔官に過ぎませんので……」


「しかしこのゼラは、聖域の民の血を引いているのだ。剣技はからきしであるそうだが、腕力などはなかなかのものだ。そして、毒草の扱いにも長けている。人間相手であれば、十分以上の戦力であろう」


「では、この方々が僕の騎士ということですか。まるで姫君にでもなったかのような気分です」


 リッサは兵法書を握った手を大きく広げて、そのように言いたてた。

 ダリアスはいくぶん眉をひそめて、そちらを振り返る。


「リッサ、ゼラとロア=ファムは身命をかけてお前を守ってくれようというのだ。それをそのように茶化すのは、あまり感心せんな」


「何も茶化してなどはいませんよ。僕は本音を語らっただけです」


「うむ? そうなのか?」


「そうですよ。僕が姫君の気分にひたるのは、そんなにおかしいですか?」


 ダリアスは、思わず言葉に詰まってしまった。リッサというのはひょろひょろに痩せこけて、目もとにおかしな器具をつけており、一見では男とも女ともつかない風体であるのだ。また、おかしな器具で目もとを覆っているために、その内心をうかがうことも難しかった。


「とにかく、妖魅にも人間にも用心をしろ、という話なのですね。まったく僕は、いつになったらゆっくり書物を――」


 リッサがそのように言いかけたとき、魂消るような悲鳴が扉の外から響きわたってきた。

 ダリアスは、左手でラナの手首をわしづかみにする。


「お前たちは、ここにいろ! まだ日も没さぬ内に、力のある妖魅が現れることはなかろうからな!」


 ダリアスは、ラナとともに寝所を飛び出した。

 執務室に、変わりはない。ただ、回廊へと通ずる扉の向こうから、くぐもったうめき声が聞こえてきていた。


「ラナ、俺から離れるなよ」


「は、はい」


 ラナは余計な口を叩こうともせずに、ダリアスにぴったりと身を寄せてきた。

 そのほっそりとした肩を左腕で抱きながら、ダリアスは腰の聖剣を抜き放つ。


「ダリアス将軍! この気配は、おそらく妖魅だ!」


 寝所のほうから、ロア=ファムの声が聞こえてきた。

 ダリアスが握りしめた聖剣の柄も、わずかに熱を帯びている。これは確かに、下級の妖魅を探知した合図であるはずだった。


 ダリアスはいっそう強くラナの身体を抱き寄せながら、回廊への扉を足で蹴り開けた。

 回廊は、すっかり薄暗くなっている。こちらは東の面にしか窓がなかったので、夕陽が差し込むこともないのだ。


 回廊に、守衛の兵士が倒れていた。

 その上に、何か黒くて平べったいものが蠢いている。

 人間の半身を覆えるほどの大きさであり、一面に黒い獣毛が生えている。倒れた兵士が毛皮の敷物でもかぶっているような格好であったが、そうでないことは瞭然であった。兵士はすでに息絶えており、それに覆いかぶさった毛むくじゃらの妖魅が、もぞもぞと虫のように蠢いているのである。


「おのれ――!」


 ダリアスが聖剣を振りかざすと、妖魅は意外な敏捷さで兵士の上から飛びすさった。

 そして、横合いの壁にべたりとへばりつく。その平べったい姿の端のほうに、青い双眸がちろちろと燃えていた。


 兵士は、完全に絶命している。

 その咽喉もとが、血にまぶれていた。妖魅がその身に隠した牙だか爪だかで兵士の生命を奪ったのだろう。ダリアスは深甚なる怒りにとらわれつつ、その場で聖剣を振り下ろした。


 聖剣から放たれた真紅と漆黒の輝きが、遠く離れた妖魅の身を引き裂いた。

 妖魅は濁った声をあげながら、あっけなく消滅していく。やはり、大した力を持たない下級の妖魅であるようだ。


「ゼラ、リッサ! ありったけの燭台や灯篭に火を灯せ! 日が没する前に、妖魅を迎え撃つ準備を整えるのだ!」


 そのように言い置いて、ダリアスは回廊に足を踏み出した。

 それと同時に、あちこちからあわれげな悲鳴が響きわたってくる。おおよその兵士たちは屋外で迎撃の準備を進めていたはずであるが、屋内に居残っていた従士や当番の兵士たちが、妖魅に襲われているのだろう。


 日没を前にして、前哨戦が開始されたのだ。

 ダリアスはラナの温もりをその手に感じつつ、聖剣の柄を握りなおすことになった。

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