第六話
2000PV突破!!...やっとですよ
相変わらず展開おそいです。すいません。
エルフ、ドワーフに続き、獣人を追加しました!どうしても猫耳さんを登場させたかったんです…
「重い...」
「え、なんかいった?」
「い、いや、なんでもない!」
「ねぇ~、恥ずかしいんだけどさぁ~あ、もっとはやくできない?」
「...誰もいないんだから、いいだろ」
「なんで...誰もいないんでしょうね」
唐突に、そうつぶやいた。
「今日はサービス開始初日だというのに...」
確かにそうだ。今日はサービス開始初日。カレンダーでも
【春月 1日】
となっている。
さらにここは、この街で一番の大通り。
普通に考えれば、いま視界にはいっているのが3人なんてことは、まずない。
「ちょっとあの人に聞いてみてよ。」
「言われなくてもわかってるって…。お前はおいてっていいか?」
「ムリ」
…はい。
「あの…すいません。」
声をかけたのは女性。よくみると...ドワーフのようだ。
「はぁい?...って、あんた達・・・」
「?」
「...いや、なんでもない。で、何の用?」
「いや、なんでこんなに人がすくないのかな~っておもって...」
そう言うと、ドワーフの女性が意地悪そうに笑った。
「へぇ~。ホントになにも知らないんだ~」
「はい?」
「あぁ、こっちの話。『なんかのイベントがある~!!』って言ってみんな闘技場いったよ」
「え?闘技場ですか?」
「うん。闘技場。」
「...入れ違いか~」
「...ああ、そうだ!あんたたち、『冒険者』だよね」
「あ、はい。そうです」
『冒険者』というものは、モンスターのいる[ステージ]に出ていき、そのステージのクリアやお金のため活躍する人のこと。・・・この話を聴いた時に、冒険者じゃないやつなんているのか?と思ってしまったが。
「じゃあさ、鍛冶屋はいらないかい?アタシちょうどドワーフだし、鍛冶屋なんだ」
「じゃあ、フレンド登録してください。必要になったらチャット送ります」
なるほど。こういう例外もいたのか。
フレンド登録をすれば、相手がログインしてるかどうかがわかったり、相手と直接チャットが出来たりする。
「サルサさんですね。これからお世話ななります。」
「いや、こっちこそよろしく、木ノ原!で、これからどこ行くんだい?」
「あ、宿屋行こうとおもってます」
「そうかい。じゃあ急いでいったほうがいい」
「え?なんで?」
「まぁね...いろいろあるんだよ」
「いろいろ、ですか...」
「ありがとうございました~!」
「こっちこそありがとな~!」
やっと着いた...
人助けのためにMPを使いきってしまい、みごとにバタンキューしてしまった柊と新島を、MPの消費が少ない俺と凩がおぶってきた。...のだが、なにせこのゲームはリアリティだから、重くて疲れる。
HPとMPは寝ていると早く回復するため、柊と新島は就寝中。柊がいないと何もできない...訳ではないのだが、なんか動きたくない。
と、
プルルルルル…プルルルルル…プルルルル
と電話が鳴った。
今ここにある電話がなったということは、相手はフロントしかない。
「もしもし。何ですか?」
『すいません。なんか、柊様と木ノ原様に会いたいといっている方が何人かいましてね。』
誰だ?
「はぁ…。名前って分かりますか?」
『あ、はい。えっとですね…最初に来たのがユイ様とレイ様のお二人様で次に来たのが』
え?ちょっとまてちょっとまて。
「最初に、とか次に、とか…いま何人いるんですか?」
『えっと…十人以上はいると思います』
十人って…さっきの静けさは何だったんだよ。
「じゃあ、とりあえずそっち行きます。あ、でも柊は寝てるんで俺一人で。」
『あ、はい。わかりました。』
…俺、なんかやったかなと思いながらガチャリと電話を切ったと同時に、
「おい…嘘だろ」
という、感嘆したような呆れかえっているような守山の呟きが聞こえた。
「ん、どうした?」
「チャットだよチャット。見てみろよ」
チャットには、フレンド間でつかうもののほかに、誰でも書きこむことができ、誰でも見ることができる『フリーチャット』がある。
そしてそのチャットは、俺たちでいっぱいだった。
は?なんだよこれ。
見ればそこは、俺たちの話題でいっぱい。
空飛ぶ翠眼翠髪のエルフだったり、
キメラ少女の話題だったり、
真紅のアサシンだったり、
とにかくいろいろ。
挙げ句の果てには、パーティー名まで考えられる始末。(その中から一部保存)
「あぁ...だがらか」
「...なにがだ?」
「いや、皆が闘技場いってほとんどいなくなったのは俺たちを見に来たからって...」
考えただけでゾッとするよこれマジで...
「ってことは今回の呼び出しも...でもなんで俺と柊だけ?」
「それはあれだろ?例の鍛冶屋の...サルサさん、だっけ?俺ら以外に名前知ってるのあの人だけだろ。しかも名前教えてんのお前と柊だけだし。それを手がかりに探してんだろ」
...サルサさん、冗談抜きでやめてくださいよそれ
サルサ : 2人の名前がわかったぞ。柊と木ノ原だ!!
っておもいっきり書いてあるし…
「ごめん、凩。ちょっと見てきて」
「…了解」
「どうだった?」
「…行かない方がいい。50人は居たぞ」
「えっ…50人?うそだろ?何でそんなに固執するんだよ…」
「パーティーへの勧誘だろ。そんなもん決まってるよ。」
「なぁ…ふとおもったんだが、俺らが書き込んだらどうなると思う?」
「いや…やめておけ。ここは安全策にしよう」
キメラ少女こと新島さんのスキルは次回へ持ち越しです。
…少女!?