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第八話 嵐の前の静けさ

 翌朝、待ち合わせした私と遥、華苗で会社を訪れた。



「あら、10時ぴったりに出社なんてこんな早くにどうしたの?」


「三上さんおはよー。今日はありがとー。」



 三上さんが驚いた顔をしている。



「やっぱりこっちの方が良いですか?三上さん、おはようございます。朝早くなのに対応して頂きありがとうございます。」


「雪乃ちゃんのおはよー。今日はありがとー。に、おはようございます。朝早くなのに対応して頂きありがとうございます。」が詰まってるのかと思うと、脳内で処理しきれないわ。」


「そです?今は課題練習中なので、間違いがあれば指摘お願いします。」


「毎日来るなら指摘してあげるわよ?」


「それはちょっと無理かもです。」



 私たちは運動着を確認して、三上さんにお礼を言って会社を後にした。

 運動着の写メをアップし、数も報告した。

 どうせなら運動着を揃えたいと、翠、梨穂、楓、遥が賛成したので合わせることになった。

 遥はこれから用事があるとの事だったのでスポーツ用品店には華苗と二人で行くことになった。



「こんにちわ、運動着探してるんですが。」


「こちらにございます」



 そう言われて店員さんの後を付いて行った。

 運動着をとりあえず写メでグループチャットへ上げた。


 皆の意見が割れて絞るのに1時間を要した。

 ようやく絞れたので、店員さんに在庫の確認を確認したところこの店舗にはSサイズ2着、Mサイズ5着、Lサイズは1着あるとの事。他店舗の在庫も確認したて、3店舗回れば揃えられることが分かったので、3店舗回ることになったが、華苗が講義があるとの事だったので、私一人で次の店舗に向かった。

 一応3店舗の情報は上げておいた。

 2店舗目に到着したので入ろうとしたら、翠さんが入口で待ってた。



「雪乃ちゃん、荷物大丈夫?持つよ?」


「ありがと、じゃぁ少しだけお願い。」



 そう言って1袋持ってもらった。

 店に入り、店員さんに買った運動着を見せると、1店舗目から連絡があって取り置きして貰えていたので楽させてもらえた。

 二人で分担して袋を持ってみたが結構荷物になってちょっと二人で3店舗目はきついと判断。

 駅のコインロッカーに預けて3店舗目に向かった。



「翠ちゃん重かったよね、3店舗目は一袋だけ持っていこ。」


「雪乃ちゃん、雪乃って呼んでも良い?」


「呼び捨てって事?全然いいよ?私も呼んでいい?」


「多分私たちだけだよね?」


「雪乃ちゃんって呼びやすいし、可愛いし。」


「翠ちゃんも呼びやすくて、可愛いよね。」



 私と翠は3店舗目に向かった。



「翠ちゃんは荷造り始めた?」


「うん、調理器具とか。でも必要になるのかな?って疑問はあって。」



 私は徐ろに携帯を取り出し、三上さんに個チャで寮のことを聞いてみた。

 寮の事を聞いたら住所が送られてきた。事務所に来れば鍵がもらえるとの事だ。内見したければきても良いとの事。

 私は翠にどうしようか確認にて見た。



「翠ちゃん内見させて貰えるらしいけど、どうする?」


「雪乃ちゃんはみたい?うーんみんなで見に行った方が良い気はするけど、見たら取捨選択はしやすくなると思う。



 翠はグループチャットでみんなの意見を聞いてみた。



「これって今からって事?」


「今すぐは無理だけど、午後講義が終われば行けるかな?」


「翠と、雪乃は今何処なの?」


「私達は3店舗目に向かってる所だよ?」


「そっか入り口で待ってるから。」


「え?早く言ってよ、普通にのんびり歩いてたよー。」



 二人早足で3店舗目に向かった。



「ごめん、待った?」


「30分くらい?」


「その位かしら?で、荷物は?」


「駅のコインロッカーに預けてきちゃった。」


「まぁ、駅には行くしええんやない?」


「ここで最後だよね?」


「うん、いこ?」



 3店舗目での用事を済ませた



「で、内覧の話はどうなってる?」


「電気と水道来てないと、夜は無理だから行ける人で行って、情報共有でって話になったかな?」


「なら、今いるメンバーで行く?合流出来そうなら、合流して。」


「そうだね、じゃぁ向かおうか。」



 駅で荷物を回収して事務所に行った。



「すみません、東御と申します。三神さんに寮の鍵を受け取りにきました。」



 受付の方が三上さんを内線で呼んでくれた。



「思ったより早かったね、で、電気と水道、ガスはまだ使えないからね、行くなら早く行った方がいいよ。」


「分かりました。」


「で、3LDKと6LDKどっちが良い?家賃は気にしなくて良い、会社持ちだから。」


「3LDKなら、グループ分けで6LDKなら全員って事よね。」


「多分そう言う事だと思う。」


「おそらくみんな6人が良いんじゃない?」



 グループチャットで3LDKと6LDKどっちが良いか、多数決をとった。

 ものすごいチャットの嵐になった



「え、6人で住むってことは、食事とか大変なことにならへん?」


「でも、日足が分担する家事は減るよね?」


「分担する家事は減るけど、一つの作業としては増えるよ。」


「私は1LDKなのかと思って、楽観視してたけど。」


「楽しくもあり、大変でもありそうだね?6LDKだと。


「え、家事分担とかどうなるんだろう。何がある?」


「食事、食後の片づけ、洗濯、ごみ捨て、共同スペースの掃除、お風呂掃除、トイレ掃除、あとは…。」


「食料の買い出しとかもじゃない?」


「現状で8項目あるよね?誰かは二つやる時があるってことにならない?」


「3LDKなら、2人は3つ、1人は2つって事?!」


「いや、今まで一人暮らしで全部自分でやってたわけだし、分担になるなら有り難いけど。」


「いや、雪乃、誰もが料理できると思ったらあかん!絶対料理出来ん奴おるで!」


「因みに料理出来ない人は?」



 5人が反応した。



「まって、みんな今までどうやって生活してたの?」


「コンビニとかお弁当屋さん」


「ファミレスとかも行ってたね。」


「3LDK選択した場合、私の居ない方は、コンビニ、ファミレス、弁当屋?」


「そうなるなぁ?」


「仕方ないよね出来ないし。」


「今までそうしてきたし、今更?」


「みんな開き直ってる!というか待って、6LDKの場合食料の買い出しと、食事の支度が私一人になるって事!?」


「いや、買い出し一人はきついんちゃう?誰かもう一人付き合った方が、車もないし。」


「そうだね、雪乃ちゃん一人に任せちゃうのは可哀想。荷物も多くなるだろうし。」


「そうなってくると5人で7つの家事を回すか固定でやってもらうかって事になるね。」


「まず、買い出しはローテーション?これ固定はきついでしょ。」


「雪乃は固定なのにか?」


「それはしょうがないねん、雪乃しかメニューも食材も決められんし。」



 一瞬グループチャットが止まる。



「じゃぁ、私、食事、買い出し、ごみ捨てやるから。食後の片づけ、洗濯、共同スペースの掃除、お風呂掃除、トイレ掃除、は5人でお願いしても良い?」


「雪乃、それは駄目だよ。雪乃だけ3つ担当があるはおかしい。」


「いや、食事と買い出しは私しかできないんでしょ?これで二つで他しないってのは違う気がする。」


「いや、食事、買い出し担当で既に2つ決まってるから。あとは私たち5人で分けないと。」


「私がもう一つ担当すれば、みんな担当一つになるし買い物担当ローテーションしてもらうから実質2つだけど。その代わり簡単なものでごみ捨てでごめんね。」


「雪乃ちゃんの負担が大きすぎない?」


「雪乃、無理して纏めようとしなくても良いんだよ?」


「とりあえず、ごみ捨てなんて簡単なんだし、私たちでやるよ?」


「ごみは指定日があるから、ローテーションだと忘れちゃうとか間違える可能性もあるし日にち間違えとかも起こりえるでしょ。」


「言われると、確かにそう思えてくる不思議。」


「それなー」


「じゃぁ、食後の片づけ、洗濯、共同スペースの掃除、お風呂掃除、トイレ掃除、これは雪乃抜きで決めなきゃだね。」


「じゃぁとりあえず、6LDKで良い?」



 全員からおOKが出たので鍵を借りて、マンションへ向かった。



「結構で大きいね。ここで寮生活が始まるのね。」


「カードをもらったけどこれがカギなのよね?」


「たぶん、自動ドアを抜けると一台の機械がある。」


「これにどうするの?部屋番号はきいてる?」


「901って聞いてる。」


「あ、ここにカードタッチさせればいいんじゃない?非接触マークあるよ?」



 ピッ

 音ともに奥の自動ドアが開いた。



「これでいいみたいね」


「部屋の鍵は、非接触だー。」


「人数分の鍵あるのかな?」


「あるでしょ?」



 扉を開け入室する。



「リビングが広いと言うか大きい?」


「リビングに窓が無い、というか南側全部部屋じゃない?」



 部屋を確認したところ、部屋は6つ、ウォークインクローゼットは鍵付きで6つ、キッチンに冷蔵庫2台、炊飯器2台レンジ1台、トイレが2か所、お風呂場2か所、洗濯機は4台あった。



「まって、色々予想外なんだけどさ、トイレとお風呂が2か所ずつって大変じゃない?」


「この状況を確認した上で、一番の外れはまず食器洗いもの係ですね、2番目は洗濯、3番目はお風呂掃除、4番目は共同スペースの掃除、5番目はトイレ掃除ですね、6番目はごみ捨てですね。」


「理由聞きたくないけど、聞く?因みに食事はどこに入る」

「食事担当が一番の外れですね、どう考えても食事当番だけは1日に二回は作らなきゃですし。食材管理、メニュー思考。どう考えても外れです。」


「じゃぁ、食器洗いもの係は?なんで2位?一日二回、必ず仕事があります。休みはありません。ただ、作業は洗うだけなので食事よりは楽ですよね?」


「洗濯が3位なのは何で?」


「洗濯、毎日やらなくていいように感じるかもですが、1日6人分の洗濯が出ます。1日サボったら12人分です。反強制で毎日やらざる負えないからです。」


「4番目がお風呂場掃除?」


「お風呂掃除は毎日です…2か所、かがんだり、しゃがんだりで腰の負担は大きいです。


「5番目は共同スペースの掃除は?」


「リビングだけだと思っていませんか?玄関、脱衣所、洗面台、ベランダとやる所は多いです。ただ毎日ではないので、ローテでやっても5日なので二日は休めます。」


「6番目はトイレ掃除?ごみ捨てではなく?」


「トイレ掃除は週に2~3回掃除できれば十分でしょう。ただ、トイレ掃除は嫌われてる作業ですからね。」


「7番目はごみ捨てなんだ。」


「ごみ捨ては週二回、可燃ごみ、週1でプラごみ、週3回の簡単なお仕事です。しかもごみは纏められてるので、捨てに行くだけなので楽です。ペットは2週間に一回、缶とかその他は月一あるかですし。」


「なるほど、勉強になるー。雪乃って出来なさそうで出来るんだね。」


「翠、私だけの情報だよ。遥、華苗、梨穂には申し訳ないけど楽なの狙おう!」


「どうせじゃんけんか、くじ引きですよ?運です。諦めも肝心です。」


「翠はそういうところドライなんだね。」


「悩んでも考えても、じゃんけんで負ければ選択権なんて無いですからね?」


「うーん!翠は夢が無いなぁ~」


「お二人とも部屋の扉、金属なんですけど…。」


「あ、もしかして防音?」



 3人各々が部屋に入る。



「結構静かだ…奇声がきこえる、大声も多少聞こえる。」



 私は部屋を出てみた。

 部屋にいるよりは聞こえる…。でも耳障りではない、リビングで会話してたら気にならないレベル。


 2人も満足したのか部屋から出てきた。



「二人ともお互いの声聞こえました?」


「ううん、聞こえなかった。」


「私も聞こえてこなかった。」


「私は真ん中に居ましたが二人の声は聞こえました。奇声と大声。でも気にするほどではありませんでした。」



 今度は二人は隣同士に入り、奇声と大声を出していた。

 すぐ出てきて



「確かに今のアパートより全然ましだった。」


「それね、確かにマシだよね。」


「リビングは少し聞こえるけど、リビングで誰かと話してれば気にならない程度だったよ?」



 その後は各々見たいとこを見たり写メを撮ったりしていた。

 私はキッチンを重点に見ていた。鍋やフライパン、玉子焼き機、大きさ等。

 橋やコップやお皿、いろんなものを確認した。



「そろそろ暗くて見えなくなってきたね」


「雪乃、翠、そろそろ帰る?」


「19時に間に合わなくなるよ~?」



 19時からみんな揃って、ジョギング10Kmを今日から始める約束をしてたのだ。



「いこっか?」


「うん」


「あ、オートロックか!?誰もカギ閉めてないよね?」


「鍵かけてないよ?」



 マンションを後にして集合ばしょへ向かった。

 その間私は個人チャットで三上さんに確認していた。



「三上さん、お疲れ様です。色々確認したいことがあります。時間がある時で構いませんのでお返事いただけると幸いです。」


「確認?まず何が聞きたいの?」


「マンションの事で。家賃は会社持ちだとお伺いしました。家具とか料理機材で買い足したい物がありまして、そのあたりはどうのような扱いになるのでしょうか?」


「うん、そこは実費かな、一応こちらで用意しないと生活にならないものは用意してあったと思うから。」


「確かに、ある程度揃っていました。そこはかしこまりました。食費についてはどうでしょうか?」


「うーん、車の免許持ってる人は居る?私は一応持ってはいますが車は所持していません。」


「なら、社用車貸し出すから、それでお買い物に使って良いよ。お米とか重いし6人分の食料は一人では厳しいしね。」


「ありがとうございます。次にマンションの鍵は一人一枚用意してもらえるのでしょうか?」


「来週までには用意できるわ、電気ガス水道も来週には使えるようになるから。」


「わかりました、では、来週からのレッスンの後でも受け取りに伺います。」


「あとは何かある?」


「今のところは大丈夫です。」


「しかし、何かと質問してくるのは東御さんだけだけど、東御さんがリーダー的存在なの?」


「え?みんな質問してないんですか?」


「東御さんだけだね、一応皆にも名刺渡したしMINEも登録してあるんだけどね。」


「そうですか。私が心配性なだけかもしれません。すみません。」


「率先して聞いてくれるのは悪い事じゃないわよ?むしろ他の子が心配よね…連絡ないから何もわからないし。」


「今日から10Kmのジョギングする事になりました。皆前向きで、今のところ問題は無いと思います。」



 こうして私は報告係になった。

 三上さんの質問は私が答える、私の疑問は三上さんへ。この形が定着した瞬間だった。

 しかし皆は疑問とか無いんだろうか?と、ふと疑問は浮かんだが翠と楓には言えなかった。

 疑問を抱えたまま、ジョギングの目的地に向けて移動して行ったのだった。

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