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68. 金色の魔王VSレスター王国軍(4)

 

「やるな……聖女よ。まさか、光魔法ではなく、言葉で攻撃してくるとは」


(骨語)

「ギィギィ……ギィ……ギィギィギィ……ギィギィギィ……」


「不快!」


 グワァ……!


 聖女による強烈なカウンターパンチが、俺のハートにヒットする。


 この聖女、ヤバ過ぎる。

 俺の心に突き刺さる強烈な一言。

 言葉のチョイスが、絶妙過ぎる……。


「それじゃあ、行くわよ!」


「ああ、来い! 受けて立つ!」

(骨語)

「ギィギィギィギィ……」


「不快!」


 グサッ!


 またまた、聖女によって、強烈なダメージを受けてしまった……。

 流石は、聖女。死霊系の天敵。

 言葉の力だけで、俺は殺されそうになってるし。


「死霊系のスケルトンは、聖職者が使う光属性魔法が弱点なのは知ってるかしら?」


「知ってるに決まってるだろ! 何せ、俺は勇者だからな!」

(骨語)

「ギィギィギィギィ……ギィギィギィ……ギィギィギィ……」


「不快!」


 グワッ!


 な……なんて奴だ、自分から話し掛けてきたのに、それを返しただけで、「不快!」だと……アイツ、全然、聖女じゃないじゃねえか!


「貴方って本当に不快ね。見た目も醜悪だし、発する声も気持ち悪いわね!」


「うるせぇーー! 好き好んで、こんな声じゃないんだよぉ! チョット前までは、まだ聞けた声だったんだぞ!

 お前達さえ来なければ、口の周りの皮を剥がずに済んだんだ!」

(骨語)

「ギィギィ……ギィギィギィギィギィギィギィギィギィ……。

 ギィギィギィギィギィギィギィ…ギィギィギィギィギィ……」


「不快!」


 グサッ!グサッ!グサッ!


 何で俺は、反射的に聖女の言葉に反応してしまうんだ。

 言葉を発したら、聖女にディスられると分かっているのに……。

 これも俺に、脳ミソが無いからなのか?

 脳ミソが無いから、分かっていても思わず返してしまうのか?


 糞っ! 考えても分からん!脳ミソ無いし!


 で、無い脳ミソで相当 考えた俺は、口を手で塞ぐ作戦を思いついた。

 これで、どんな質問をされても大丈夫な筈だ!


「何をするつもり? まさか、その不快な口から不快な物を出す気なの?」


 聖女が何か言ってるが、口を手で塞いでいるお陰で言葉が返せない。


「変な物を吐かれて、服を汚されでもしたら嫌だから、今すぐ、貴方を消滅させてあげるわ!」


「……」


 俺は無言を続ける。


「何も言い返さないのね?」


『お前、言い返したら、「不快!」とか言って、ディスるだろ!』 と、口を押さえて、声が漏れないように言い返す。


「まあいいわ。そしたら消滅なさい。第5階位光属性魔法オールクリアー!」


 聖女の杖から、第5階位光属性魔法オールクリアーが、俺に向けて放たれた。


 俺は、オリ姫盾を下げて、ノーガードで聖女の光属性魔法を受け止める。

 それと同時に、聖女から受けた心のダメージが、みるみる回復する。


「クッワッハッハッハッハッ! お前の光属性魔法など、効かぬぞ!」

(骨語)

「ギィギィギィギィギィ……ギィギィギィ……ギィギィギィ……!」


「不快!」


 グワッ!


 俺は、光属性魔法が全く効いていないのに、聖女の心無いディスりで よろけてしまい、何故か、凄く光属性魔法が効いてる感じになってしまった。


「よし! 流石は聖女! 骨野郎にダメージを与えたぞ!」


 先程まで、シロに注意されて黙り込んでいたレスター王国の王子が、小躍りして喜んでいる。


「五月蝿い!」


 そんな王子に対して、シロは、木の枝を王子に向けて突きつけ、8つの真っ赤な目で睨みつけた。


 レスター王国の王子は、よっぽどシロが怖かったのか、ケツの穴を押さえながら震え上がっている。


「やっぱり、光属性魔法が弱点のようね!なら、もう一度、第5階位光属性魔法オールクリアー!」


 再び、俺の心の傷が癒えていく。


「グワッハッハッハッ! ありがとよ!回復魔法を掛けてくれて!」(骨語、以後省略)


「不快!」


 グワッ!


 再び、回復した後に、ダメージを受けてしまった。

 俺、一体、何してるんだろう……。


「効いてるようね! そしたらドンドン行くわよ!」


「効いて無いって!」


「不快! そして、第5階位光属性魔法オールクリアー!そして、不快な糞虫消えなさい!」


 グワッ! ……ホンワカ……グサッ!


「何だ今のは……心に傷を与えてスグに癒し、またスグに俺の心を砕くだと!」


「不快!」


 グサッ!


 もうヤダ……。

 俺は、どうして良いか分からなくなり、シロを見る。


「ご主人様! オリ姫を口に巻き付けて下さい!」


「その手があったか!」


「不快!」


 グワッ!


 俺は聖女にダメージを受けつつも、小声で、「オリ姫actチェンジ、オリ姫マスク!」と、呟いた。


 すると、オリ姫はマスクに形を変える。


 俺はスグに、そのオリ姫を付けてみると、素材がスライムな為か、全く空気を通さないマスクになってしまっていた。


『これ、普段使いだと死ぬな……』


 とか、思いながらも、ピッタリ口にくっ付く為、空気を吸えないだけでなく、言葉も喋れなくなっていた。


 これならイケる!

 あの世に!

 じゃなくて、聖女を倒せる。


 このオリ姫マスクなら、思わず喋ってしまう事もない。実際、手で口を覆っても、脳ミソ無いせいかスグに忘れてしまうし。


 兎に角、よく分からないエンドレスな繰り返しからは解放されたのだ。


 俺はニヤリと笑う。


『行くぞ! これからは俺のターンだ!』


 俺は、カッコ良く聖女に向けて言ったのだが、オリ姫マスクの付けているせいか、聖女は気付かず、無反応だった。


 ーーー


 ここまで読んで下さりありがとうございます。

 面白かったら、お気に入りにいれてね!


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