11. チ〇コの皮
俺は、冒険者達と遭遇した後、順調にレベル上げに成功しレベル30に到達した。
さてさて、次は何に進化出来るかな?
俺は、早速、ステータスを確認し、何に進化できるか調べてみる。
[ゴールデンスケルトンから、ユニークリッチーorエリートグールに進化]
エリートグール? 何だそれ?
聞いた事のない種族が出てきたので、鑑定で調べてみる。
[エリートグールは、体があまり腐っていないグール。それ程、臭くない]
何だと! あまり腐ってないグールだと。しかもそれ程、臭わないなんて!
俺は、エリートグールにとても魅力を感じてしまう。
エリートグールになれば、ダンジョンから出れるかもしれない。
しかし、グールはグールだ。
リッチーと比べたら、格下の魔物である。
人間に近くなるのは嬉しいが、弱くなるのは、ちょっとヤダ。
一応、ユニークリッチーについても調べてみる。
[ユニークリッチーは、皮付きのリッチー。骨は黄金だが、皮付きだから分からない]
これは考えものだ。リッチーには、骨だけなのと皮付きがいるのだが、ユニークリッチーは皮付きらしい。
尚且つ、黄金の骨を隠せる。
多分、骨の色が金色だという事は、ゴールデンスケルトンだった時の運の良さも引き継ぐ筈なので、これから新たに進化する時に得な事があるかもしれない。
運が低いのは、懲り懲りなのだ。
もう、ホーンラビットにオシッコなんてされたく無い。
俺は迷わず、ステータス画面のユニークリッチーをクリックする。
ハッ!
目を覚ますと、またリッチーがたくさん、俺の周りに浮遊していた。
今回は、皮のお陰で光ってないが、骨は黄金なのだろう。
リッチーは、リッチな物が好きなのだ。
「よし! 遂に皮をゲットした!」
俺は思わず飛び上がり、ガッツポーズをする。
ん?
俺、浮いている。
リッチーなので、当たり前なのだが、俺は飛べるようになったようだ。
浮遊魔法は、第6階位魔法である。
人間で第6階位魔法を使えるのは、世界で3人しかいない賢者だけだ。
しかし何故だか、リッチーは飛べてしまう。
リッチーは、死霊術に長けた魔法使いが永遠の生命を欲して、魔術により自らの肉体を不死化した存在だと言われてるので、魔法が得意なのだろう。
だが、第21階層にいるリッチーは飛べるけど、第4階位の魔法までしか使えない。
何でだろう?
まあ、そんな事をいくら考えても分からないので、取り敢えずステータスの確認をしておく。
種族: ユニークリッチー lv.1
職業: 勇者
称号: 不死者、思い出すのが遅すぎた男、骨なのに勇者、運の無い男、陰陽を極めた骨。
スキル: 超隠蔽、不死、鑑定
魔法: 第1階位光属性魔法。第1階位火属性魔法。第1階位闇属性魔法。
力 15
運 30
HP 30
MP 150
今回は、中々凄いぞ!
まず、レベル1の段階から魔法が使える。
それにMPも、レベル1の状態で150とか3桁から始まる。
上位種族になったという事か。
「おっ! 運も20から30に上がってるぞ!」
しかし、一番嬉しいのは皮付きになった事だ。
肉は無いけど、皮付き。
チ○コの皮も、シッカリ生えている。
これで、ハーレム勇者に一歩近づいた。
ここまで、本当に長かった。
スケルトンだけで、まさか2回も進化するとは思ってもみなかったし。
ゴールデンスケルトンって、最早、ネタだろ。
進化を司る神が、俺を使って遊んでいるに違いない。
とか、妄想しつつ、俺は第1階位光属性魔法ヒールを自分自身に使う。
それと同時に、俺の近くにいたリッチーが消滅した。
「フフフフフ、レベル1から第1階位光属性魔法が使えるなんて、何て楽チンなんだ」
俺は有頂天で、周りにいるリッチーとゴーストを倒していく。
この調子だと、次の進化まであっという間だな。
と、思ったのは、1時間前。
俺はリッチーとゴーストを既に、100匹以上殺してるのに、レベルはたった一つしか上がっていない。
「何でだ!」
と、叫んでみたけど、その理由は既に分かっている。
俺はレアな種族ユニークリッチーなのだ。
多分、俺のような進化をしたリッチーは、これまで居ない筈だ。
なんせ、骨が金色だし。
リッチーは、普通、闇属性の魔法を得意としているのだが、俺は光属性魔法も使える。
この有り得ない特性を極める為には、どうしてもレベル上げに時間が掛かってしまうのかもしれない。
これも、ハーレム勇者になる為には仕方が無い事なのだ。
まあ、しかし、俺の計画は順調に進んでいると言える。
何故なら、念願だった、チ○コの皮が生えたのだから。
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