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8 二人の姉妹と幼馴染み3

妹がなかなか出てこないですね。早く出てこないかなあ

「あの、すいません今なんて」

「だからあそこで着替えて」

先生はさっきまで目線だけ向けていた場所を指さしている。

ここは保健室。なんか連れてこられたのは良・・・くはないけど良いとして、先生のさす方向には、

「先生すいません僕にはカーテンがあるだけのベッドに見えるんですけど」

「そうね。」

うん、やっぱりそうですよね。そうですよね・・・

「さすがにちょっと恥ずかしいというかその」

「え?」

『え?』ってなんだ

「じゃあここで着替えたいの?」

・・・・・・・ここって、ここ!?

「えっと」

「そうでしょ、恥ずかしいでしょ?だからあそこで着替えてきて。」


先生の目を見る、なんか楽しそうだけど気持ちは変わりそうにない。

窓の外を見る、既に授業が始まっている。そりゃあそうだ、チャイムが鳴って10分は経っているし。

もう一度先生を見てみる。やっぱりすごくすっごく楽しそうにしている。

これはもう、しかたがないのか・・・


「もうわかりました。着替えます。」

「うんうん、そうじゃなかったら木村君遅刻にしようと思ってたから良かった」

「それは職権乱用ではないでしょうか」

カーテンを閉めながらシャツのボタンを一つ開ける

「そうね」

そーだよね職権らんって認めるんですね・・・


ベルトを取ってそのまま一旦ベッドに置こうかとしてベッドに目をやったけど。

どうやら洗ったまま誰も寝ていないのか布団も厚い敷布団の中に綺麗に入れられているのが目に入ったからベルトを持ったままの左手の行く先を変えて体操服入れに押し入れた。


着替え終わったのでカーテンを開けるとさっきとは違って先生は入口の横のデスクでパソコンを見つめていた。

それにしても保険医ってすることちゃんとあったんですね。なんかケガとかしても保健室行くのって邪魔になるのか。いやそれが先生の仕事か。と関係のないことを考えつつ


「あの、着替え終わりました」

すると先生がこちらに振りかえる

「ああ、おわっ、・・・た?」

「はい、終わりましたけど、先生?」

先生がこっちを振り返ってから固まってる、どういう状況?


「あ、ああそれで木村君?なんで夏体操服なの。ちょっとそれで運動場まで行くのはやめておいたほうが良いと思うけど」

「そんなに寒いんですか。今日」

「いや、うんまあそんな感じかなあ」

あは、あはははははとわざとらしく笑う先生。はぐらかされている気がとってもするけどそれ以前の問題がある。

「それが、まだ冬体操服は出来ていないらしくてないんです」

「あ~そーなのね、じゃ、じゃあ頑張っていってらっしゃい」

「あ、はい。頑張りまーす」

なにをだろう。見学なんだけど。


という風に分かれるのかと思いきや横を見るとしっかりついてきている。

それで聞いてみたところ先生も同じ方向に用事があるらしい。用事がある割には随分と無駄話が多かった気がすることは言わないでおこうと思います。




「すいません、遅れました。」

グラウンドに出ると皆はテニスをしていて、端で全体を見守っている体育教官のところまで走っていく。

「ああ今日からの木村君だな。随分と遅かったようだが」

「はい、保健の先生につかまってしまって」

「ああ、それでか分かった。そこの階段にでも座って見学していてくれ」

「わかりました」

今さっき降りてきたばかりの数段だけの階段だ。

なんだかんだとずっと歩きっぱなしなのでさっさと行ってテニスの見学をする。んだけどみんな半そでだし今もそんなに寒くないし、あの先生はずっと座っていると寒いかもと思ったのかな。



「きをつけて~」

こっちの小学校は体育以外は担任の先生が授業を担当するらしく、授業の最初に何度も先生に自分の名前の確認をすなんてこともいらなかったから楽だった。

それでなんだかんだと初日を終えた。今日の感想と言えば体育の後また保健室で着替えさせら有れたことが面倒だったことぐらい。授業は前の学校のほうが少し進みが早かったから、着いていけそう。全教科担任の先生がするのって大変そうだなあ


「一緒に帰らない?」

後ろから光輝が声をかけてきた、横には滝本さんもいる、そういえば幼馴染みって言っていたっけ。

特に断る理由もないし、ともだちも早めに作れるに越したことはないから一緒に帰ることにしよう



「そういえば夏生」

「どうしたの」

帰り道、何を話そうか光輝と滝本さんを見ているとやっと話しかけられた。

「光輝、木村さんのこと夏生って呼んでるの」

「ああそうなんだ」

また二人で話をしだしたなあとみていると滝本さんがこっちを見てきた。

「なら私も夏生って呼んでいい?」

「えっとまあいいよ」

「なら私のことも雫って呼んで」

「えっと、さすがにそれは抵抗があるかなって」


そういうと滝本さんが首を傾げた。ちょっと待ってくださいそれ止めてください。


「だって、女子同士なら普通じゃない?ねえ光輝」

「まあ多分」

「ん??」

なんか今の会話おかしくない?

「「ん???」」

「誰の話してる?」

「「夏生」」

「だよね」

なんかこの空気デジャヴではないかと思います。

「僕男なんだけど?」


「「ん????」」

二人同時に首を傾げる。数秒の沈黙。この空気感いつものことだけど嫌いだなあ

ここは思い切って自己紹介から行くか


「僕は木村夏生。性別は男、趣味は運動全般これからよろしく光輝、滝本さん。」








感想の返信が出来ていませんが励みにさせてもらっています。


これからもよろしくお願いします

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