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歪(ユガミ)-  作者: RYUITI
2/8

壱-宿


誰にも感知出来ず。


誰にも想われる事は無く。


誰にも望まれず。


誰にも認められない。



そんなモノが今、


静かに宿木(やどりぎ)を探していた。


---------------------


ある雨の降り始めた昼下がり、


洗濯物を干していた二十代の若い女性は、

急いで洗濯物を取り込もうとベランダへ出た。

何気なく外を見上げると。

ビー玉程の大きさの黒い塊が雲の間から落ちてくるのが見えた。


女性の手は、女性の意思に反して落ちてくる黒い塊を受け止めた。


するとその、黒い塊は女性の手の中に吸い込まれていったように消えてしまう。

驚いた女性が辺りを見回したり、自分の手を確認しても、

あの黒い塊の欠片すら見えることは無かった。


なにも変化が無い女性は安堵した息を吐き、

洗濯物を抱えて部屋の中へ戻っていったのだった。


それが…

これから起こる全ての始まりだとも気付かないままに。


---------------------


黒いモノは静かに体内を巡り、

しっかりと脈動し、機能を働かせているある部分への侵入を開始した。


女性の持つ端末機のアラーム音と共に。


歪-壱-宿


終。


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