お母様とお姉様
綺麗な家族って、いいな〜(^_^)
この国では、珍しい白銀の髪で、美人の知的なエレナお母様。
黒髪で、お母様に負けず劣らずの美貌を持つクールなアンナお姉様。
黒髪の美人で、お母様譲りの可愛らしい顔の手先が器用なマリーナお姉様。こんな素敵な方たちに囲まれて私って、幸せだと思うのです。
****
そんな我が家にも、王宮から舞踏会の招待状が届きます。今回の舞踏会は、王子様のお相手を探す目的らしいです。
「1週間後に王宮で舞踏会ですって!」
「まぁ‼それは、ぜひ参加しなければね!」
「もちろんよ!」
お母様たちが招待状の事で盛り上がる中、私は、花の水を替えていたんです。
舞踏会か〜。どうでもいいのよね〜。
心の中ではどうでもいいと思ってましたよ。
……私としては。
「もちろん、シンデレラも参加するでしょう?」
「えっ? 私は、行かないですよ? お母様」
「「「何故⁉」」」
お母様たちは驚き、私に問いかけます。
「私は、家の仕事をしなければなりませんし…それに、王宮は気後れがしますわ」
興味ないし、めんどうだわ……
こんなことお母様達には言えません!
「そんな事言わないで、シンデレラ! お願いよ……」
「そうよ。みんなで行きましょうよ‼ 家にシンデレラ一人残して行くのは嫌よ?」
「ねぇ? 考え直して、シンデレラ?」
「シンデレラだって、王子様に会って見たいでしょう?」
お母様やお姉様達は、必死に私を説得しようとしています。
涙目になりながら、私を見てくるのでもう動揺しまくりです。
そんな顔しないで下さいよ! お願いですから!
……断りにくいじゃないですか!
あぁ、もう。ずるいです‼
私は、お母様たちの様子を見て、溜息を一つ吐きます。
その後ーー私は、お母様たちの方に言いました。
「分かりました。舞踏会や王子様には興味ありませんが……お母様やお姉様がそこまで言うのなら……行きますわ。舞踏会」
「良かったわ」
「えぇ。でも、お母様。私は、少し遅れて行きますね。仕事を片付てから参りますからわ」
「そう?」
「行ってくれるのね!」
「良かったわ」
仕方ないな〜 行くしかないか……
お母様達が喜んでいたので、『まぁ、いっか』と思うことにしましたよ。
私は、行きたくないのだけど……
言ったら……お母様達に説得されてしまうのが、目に見えていますから。
早速、お姉様達は支度し始めたのです。
普通でしたら、ドレスを注文するのですが…… 我が家では、マリーナお姉様が作ってくださるのです。とても、素敵なものを。
その腕前は、一流なんですよ。
ここ最近の私達のドレスは、仕立て屋さんではなく、マリーナお姉様が作っているのです。
器用な姉がいるのって、素晴らしいです!
「シンデレラ。あなたは、何色が好き?」
「私ですか?そうですね〜水色が好きですわ」
「分かったわ! じゃあ、あなたのドレスは水色にするわね!」
「ありがとう。お姉様!」
「楽しみにしてね?」
「えぇ!」
マリーナお姉様にかかれば、3日ほどで完成しますね。
本当に綺麗なものが出来るでしょう。楽しみですね。
さて 私は、小物を用意しましょう。
読んで頂けて嬉しいです♪
お気に入り登録していただけた方、ありがとうございます。励みになります(^o^)/