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【 promise 】~貴女を待ち続ける~  作者: 灯閖
【 安城 成 の 日常 】
2/8

集会の場所ー②


それからというものの、俺は集会の準備で忙しい日々を過ごした。

ボスに言われた事、物を用意したりバタバタとしている

俺のキャパは大分イカれていた


「あ~んじょっ!」

「おお、天草。久しぶり」

「聞いたよ~ボスと旅行行くんでしょ?」

「いや集会やね」

「旅行みたいなもんじゃん。いいな~~」

「大変よ?」

「安城一人でやってんの?」

「まぁ雑用は一人やね」

「ほ~~頑張ってんだ。俺も行きたかった~~日本だっけ」

「そう!」

「ゆきんこ会いにいく?」

「もう皆聞くじゃんw」

「まじ?wwでも気になるやんw」

「まぁそうか」


この準備期間ボスからの報告もあってUBを差し置いて俺が選ばれた事

その理由が大体、場所が日本だからで皆が納得していた

そして事あるごとに皆から聞かれる質問…

ゆきんこに会いにいく?


「ボスの予定もあるからさ、正直……時間あれば、会いに行くと思う」

「そこは絶対会いにいくって言えよ~」

「まぁまぁまぁ…」


言いたいよ。

でもって思うんだよな。

ゆきんこの事だからこそ、迷惑じゃないかとか、スケジュール調節どうなるかとか

闘病で頑張ってる中…会いに行っていいのか分かんねーよ

 



「あんなる?」

「はい?」


何日か前にもこんな光景で呼ばれた気がする…


「ゆきんこに会いに行かないの?」

「え?!なんすか急に」

「お前何の為に行くの?」

「え、待って待ってボスどういう事すか」

「お前がゆきんこに会いに行かないって聞いた」

「いや~……集会の時間、見ました?ボス」

「いや?」


スマホを開いてスケジュール帳を開いてボスに見せる、

結構なスケジュール時間の詰め合わせなのだ。


「これでゆきんこに会えるのかなって思って」

「夜行けるじゃん」

「いや、夜に会いに行くって迷惑じゃないすか?!」

「は?会いたくないのか?」

「会いたいっすよ!!」


テンポの良い言い合いについ本音が出る。


「じゃあ、行けよ」

「………」

「顔見るだけでもええやんけ」

「…はい」

「お前選んだ意味なくなるやん」

「そうっすよねぇ」

「ひよってんの?」

「……ひよってないっすよ」

「じゃあなんで元気ないのよ」


鋭い声色に反して、優しい言葉を掛けてくれるボスに妙に胸が苦しくなった。

いつもボスはこうやって優しい言葉を掛けてくれる

ゆきんこへの気持ちに悩んでいた時でさえ、

戦闘能力がない俺がどうALLINの役に立てるか悩んでる時も

いつだってこの人は……俺達のボスは…


「会いに行って、迷惑にならないですかね」


つい、ボスの優しさに弱音が出る。


「何言ってんのお前」

「いや…急に冷静になったというか」

「お前バカなの?」

「バカっすか…やっぱ」

「バカよ。男なら黙って会いに行けよ」

「……そう、っすよね~……ありがとうございますボス」

「ん」


いつもの満足した時のボスの返事だ。

やっぱりボスの言葉でうだうだと考えてる思考が

直ぐに素直に真っすぐと向かう。

そうだな…

会いに行こう。夜だろうが、少しの時間だろうが、

ゆきんこの顔を見るだけでも……


「後悔するのも嫌だもんな」



本当に俺は、ゆきんこの事になると同じ事で悩んでしまうらしい。




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