表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

悲雨さんの命の歌。 夏の作品。

作者: 黒髪さん

悲雨さんの命の歌。 夏の作品。







苦しみのつらら雨黒い音を響く鈍く(つの)る愛の冷たさ

枯れ木の燃え落ちた灰の赤い芽は癒え痛い冷たさに意識が霞み夢うつつ

幻は鮮明なぼやけにじんだインクの紙一枚の私の意識に馴染み(ほう)(とろ)ける神経液薬と化し

頭が冷や水の湖となる体の(ゆる)(なま)り取れ落ちる紙の束達。



川の中を意識と水が二つだけその青と乳白色がわからずに流れていく

水に溶けた意識は木に吸われ体から骨が離れていく(ずい)が抜ける音がずるずると伸びる

髪の流れのようにわからないものが剥がれていく取れていく小さくなっていく

記憶すらもあたまに馴染み染まり滲んでいく

言葉が抜けていく景色が広がっていく

液体と私。



雨が降る町が伸びる水溜まりの池が沈んでいく深海の鯨が鳴き響く刺激に脳を忘れ。

起きようと手を上げる心が尽きて死への拒否感は水に薄まり吸われていき雨音に掻き消されていく。

なくなる生涯をぼんやりと眺め一粒の水彩画の一雫に滲み私を描いていく

豊かに色調が彩り記憶の色が塗られる。

私は愛の色しか知らないおぼえていない皆の苦しみと幸せの不幸な景色の愛のインクの滲みその液体に彩る嬉しい私。








評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ