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LinQーリンクー  作者: ぷにゃぽんぴん
3/5

特別体力測定

突然声をかけてきたのは・・?

振り向くと珍しく、ボリュームのある髪をひとつ結びに緩く三編みにされた、白衣に眼鏡をかけた生身の人間の姿の、美人教師に声をかけられた。医療技術の進歩により特殊な病以外、視力はほぼ回復できる様になった。コンタクトも眼鏡も本来では必要なくなったが、白衣や眼鏡は昨今はファッションやイメージ、特殊機能付きアイテムの為に用いられている事が多い。


「あ!・・はい!」

「今日の放課後に特別体力測定を受けて貰えないかしら?」

「え?何か問題があったんでしょうか?」

「前回の測定で天童さんは、本来の実力を発揮出来ていないと判断されました」

(やばー・・、手加減してたの完全にバレてるわ)

「・・はい、わかりました」


マキナは幼い頃から運動神経が良かったが、面倒な役回りが嫌で、体力測定ではいつも力を抜いていたが、今までは多めに見て貰えていたのか、指摘される事はなった。が、今回は何故か厳しく見られていた様で、力を抜いて受けていた事を指摘されてしまった。マキナは大人しく体力測定に応じた。


放課後、体育館のエリアBに向かおうとしていると、スマートウォッチのバイブがなり、パパから連絡がきた。


「ノエル、パパの通信映して」


マキナの言葉で、スマートウォッチから空中画面が開き、パパが映った。


「今日から明日までは、家に帰れそうにないよ・・。パパのご飯はいらないよ!何かあったら連絡してね」


しょぼんとしたパパが映し出されて、うなだれながらも最後はニコリとして、通信が終了した。

父親のうなだれ感とはよそに、工学者の父親が家に居ないのはよくある事なので、マキナは毎回普通に受け止めている。


「ノエル、今日は帰りが遅くなるから、ご飯作るのは帰ってからでいいよ!ってロザリーに伝えて」

「ラジャ!ロザリーへの通信完了しまシタ」


体育館のエリアBに着くと、体力測定を行うのは、マキナ1人の様だ。誰もいない体育館にAIアナウンス流れ、マキナを誘導する。


「天童マキナさん、荷物と電子機器を全て外した後、5分ほど軽いストレッチ運動をおこなってください」

サポートロボットが荷物と電子機器を預かりにきた為、アナウンスの指示にマキナは従う。マキナの近くの空間にストレッチの映像が映し出され、映像通りにストレッチを行う。


「天童マキナさん、最初の項目です。ランニングマシンで5分間走り続けてください」


マキナは指示通りにランニングマシンで走る。

ランニングマシンは、初めはゆっくりしたペースだが、次第に速度が上がっていく。


「続けて、あと5分追加します」


同じ様なペースが続くと思っていたら、ランニングマシーンは、尋常じゃないスピードになってきた。


「うぇぇーッ!!何これ!?まぢなやつーーッ!?」


ランニングマシーンの速さがエラーかと思うほど、尋常じゃない速さになった。

ふんぬぬぬぬぅぅぅ!!!っと、ここは運動神経の良さと根性で乗り切ってしまえるのがマキナだ。


「天童マキナさん、次の項目です。5分間、お掃除ロボットのモップ攻撃をかわして下さい。モップにあたらない様にジャンプをするか、避けてください」


AIアナウンスとともに数体のお掃除ロボットが、モップをもって登場してきた。


「ケガのない様、天童マキナさんが転びそうになった際は、瞬時にロボットが察知して支えますので、安心して取り組んでください」


「・・はい、やるしかないみたいですね」

「では、スタート!」


AIアナウンスのその掛け声を合図に、一気にお掃除ロボット達が動き出して、マキナ目指して次々にモップを持って突っ込んできた。


「ひぇぇぇーーーっ!!!」

(これ、本当に体力測定!?体力測定の限度超えてないーーッ?!)


マキナは、慌てふためきながらも持ち前の運動能力で、転ばずに、ジャンプやら避けるやら飛び超えるやらで、モップ攻撃を交わしていった。

終盤に差し掛かった頃、前後左右からお掃除ロボットが突っ込んできたが、マキナは、ジャンプして手前の掃除ロボットの肩部分にあたる位置に手をあて、ロボットを利用して転回し、飛び越え着地した。


そこで、ピーッと合図かの様な音がなった。

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