第21話 一番いいのを頼む
おはようございますゴリラです
ゆうべはお楽しみでしたね
ってギルドの寮監さんに言われたんだけどさ
楽しんでねえよ
むしろ修羅場だったよ
知ってるだろ?
俺達がゾンビみたいな状態で寮に辿り着いたのを
寮監「ハハハ、睨むなよ。男女連れで大部屋に泊まった奴には言うことになってんだ」
どんなマニュアルだよ
ゴリラの性別とかよく分かったな
ちなみにギルドの寮は大部屋でした
6人まで泊まれて1泊100Gだってさ
俺達はEランクスタートだから割引はないらしい
高いか安いかは分かりません
昨日の宴会が1000Gに少し足りないくらいだったから安いのかも?
俺〔今後どうする?〕
そしてギルドの食堂で相談する俺達
みんな元気に朝食だ
俺はいつも通りのバナナで
三人娘はハムエッグとパンと牛乳と根菜類のスープのセットを幸せそうにパクついてる
というか、あれだけグダグダだったのに誰も二日酔いになってないのな
ゴブリンて酒に強いんだろうか?
ゴブチー「はいはーい! あたし色んな屋台に行きたい!」
あーいいねそれ
ゴブリンの集落だとまともな食べ物なかったもんな
昨日の宴会は久々に人間の食事だったし
美食巡りをしたいのは俺も同じだ
マロ「オレは武器屋だな! カッケエ鎧が欲しい」
確かに今の装備だと村人感が半端ないもんな
もうちょっと冒険者っぽい装いにしておいた方がいいかもしれん
ソシャ「……お金があるならまず装備を整えましょう。食べ歩きはその後でもできるわ」
ぐうの音も出ないくらい素晴らしい段取りですね
とても昨日、脱皮阻止してたとは思えませんね
ソシャ「……何か不満でも?」
俺「ウホッ!?」
あぶなっ!
なんでそんな勘が鋭いんだ?
俺〔では武器屋の後に食べ歩きで〕
ゴブチー「さんせー!」
ソシャ「……意義なし」
マロ「楽しみだぜ!」
そして武器屋に移動する俺達
ギルドとは隣り合っているからすぐに着いた
あ、食器はちゃんと下げてますよ?
武器屋「おう! 来たなお前ら。昨日の件、さっそく噂になってるぜ」
あー勇者とやり合った件ね
そういや勇者ってあの後どうしてるんだろ?
武器屋「勝った勇者が寝込んで負けたお前がピンピンしてるってな!」
しまった
そのへん全く考えてなかった
八百長がバレるかな
バナナでも差し入れに行ってスッキリサッパリ元気になってもらうべきだろうか
マロ「そんな事より武器を見せてくれよ! 金はあるぜ?」
昨日ずいぶん稼いだもんな
でも堂々と言っちゃっていいんだろうか
別にいいか
武器屋「おいおいずいぶんな羽振りじゃねえか、どんなのがいいんだ?」
マロ「一番いいのを頼む」
武器屋「お任せって事だな。決闘者なら……こんなのはどうだ?」
重そうな武器をゴトゴトとカウンターに乗せていく武器屋
防具も乗せてるな
武器屋「スチールソードとアイアンシールド、合成鎧だ」
ふむふむ鑑定
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【スチールソード】 ランク:D
鋼鉄で作られた扱いやすい片手剣
鍛治職人の手により1本ずつ鍛造されている
これであなたもいっぱしの戦士!
こうげきりょく20
おねだん1500G
錆びやすいためお手入れ必須
お手入れセットは100Gで販売中!
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え、なんか宣伝混じってね?
しかもやたらゲーム的じゃね?
鑑定さんどうしたの?
武器屋に買収されたの?
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【アイアンシールド】 ランクD
鉄で補強された木の盾
総鉄製の盾なんかじゃねえよ!
そんなん重くて持てるかよ!
総金属製は精霊銀までオ・ア・ズ・ケ♡
しゅびりょく10
おねだん800G
お手入れセット100Gもよろしくね♡
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もうほんとどうしたの!?
キャラ崩壊どころじゃねえぞ!?
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【合成鎧】 ランクE
厚手の革鎧を部分的に鉄板で補強した鎧
着心地と防御力をそれなりに両立している
手足と胴体を中心に守り、軽装であるため着たまま野営も可
おねだん300G
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あ、戻った
なんだったんださっきのは
武器屋「あいにく決闘者の職業補正が乗る武器はDランクが下限でな。どうだい?」
マロ「悪くは……ねえんだけどな……」
お?
マロさん気に入らず?
俺はいいと思うんだけど
マロ「その……武器はアニキに貰った棍棒あるし……」
あー
思い出補正かー
気にせず買えばいいのに
でもそういや俺の作った棍棒ってどれくらいの性能なんだろ?
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【ゴリラクラブ】 ランクA
ゴリラによって製作された棍棒
金剛鋼と並ぶ強度と重量をもつ
超圧縮された謎物質で作られており加工方法すら不明
通常の方法ではかすり傷ほどもつけることができない
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思い出補正なんてなかった
めっちゃ高性能な棍棒だった
うん、剣は要らないな
というか謎物質じゃなくて普通に木材ですよー?
同じ方法で剣作ったらどうなるんだろ?
武器屋「確かにソレがありゃ十分かもな、売ってもらうわけには……」
マロ「ダメ。やだ」
武器屋「だろうなぁ……。そっちの嬢ちゃん達も見繕うかい?」
ゴブチー「はーい!」
ソシャ「……お願いするわ」
武器屋「となるとこんなもんか……」
またしてもドサドサと装備を乗っける武器屋
これも鑑定……しておいた方がいいのか?
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【ストーンブラスター】 ランクE
石の弾を発射する魔導銃
固体弾のため安全性が高い
火薬式の銃と比べ発射音が小さいのが利点
威力は使い手の魔力に比例する
弾数12
おねだん1200G
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武器屋「魔導銃は銃使いのなかでも魔法の適性がある奴にしか使えない特殊な銃だ。所有者の魔力を充填することで弾を補給できるから、弾代がかからないのが最大の特徴だな。上級職である探検家は銃使いの職も含むから扱える」
ゴブチー「へー。すごーい」
武器屋「ちなみに上のランクになるほど高威力な属性の魔導銃が扱えるようになるからランクが上がったら買い換えるといい。Dランクで風属性、Cランクなら火属性、Bランクなら光属性だな。Fランクの魔導銃は水属性だから悲惨だぞ? 魔力が低いと水鉄砲にしかならねえ」
水鉄砲を武器にするのは勇気がいるな……
それでソシャ用の武器は、と
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【ウォータースタッフ】 ランクE
水属性を付与されたクォータースタッフ
魔力を込めると水を噴射することができる
若干ながら魔力補正があるため魔術職に人気
おねだん850G
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まさかの水鉄砲だった件
どうすんだ武器屋
説明を進めるに従いソシャの顔が曇ってるぞ?
武器屋「いや待て、言いたいことは凄く分かる! だから睨むな!」
ソシャ「………………。」
武器屋「実はこの杖、魔力が高いと氷の粒を吹き付けられるようにもなるんだ。魔女なら使いこなせるって! 射程は長くねえが範囲も広いし大楯でもなきゃ防げねえ。護身用としちゃ優秀だぞ?」
ソシャ「……そうですか」
かけらも信用してませんねソシャさん
そういう時には試し撃ちさせてもらうんだぞ?
武器屋「あと防具はDランクの【レンジャースーツ】と【ウィッチハット】。Eランクの【魔術師のローブ】と【レッドキャップ】ってとこか。他にもブーツやら何やら見繕ってやるからまとめて買ってくんな」
そして劣勢を覆すためか怒濤の売り込みを始める武器屋
まあ買うけどさ
ソシャはともかくゴブチーはワンピだもんな
職業補正の関係で上のランクの防具を売ってもらえるのは普通にありがたいし
さて最後は俺の武器防具ですか?
お待たせしました俺!
いよいよメインイベントです!
俺「ウホ!」
俺〔ゴリラ用の武器とか防具は?〕
武器屋「えっ!?」
三人娘「「「えっ!?」」」
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ありませんか
そうですか
武器屋「XXLサイズの【ステテコパンツ】とかなら……」
オリバ「ウホー(それでも破れるだろうな……いらねえ)」




