33. 着色剤とチャーム剤の調合
昨日、お化け屋敷から帰って来る時に、着色剤に必要な素材も調達した。南の森とオーネンの町で、全て調達できたのだ。
今日は、さっそく調合だな。・・・と、その前に。
お化け屋敷の厨房でゲットした、「ブイヨン」のレシピを使って、まずはご飯にする。
鍋に水を入れて、骨付き牛肉を入れる。
これを弱火で5時間煮込む必要がある。
「こちらが、5時間煮込んだスープです。」
料理番組みたいなセリフを言いながら、鍋に"煮込み"というアーツを5回かけた。これで5時間分。
この間、料理のレベルが2になり、この"煮込み"のアーツを覚えたのだ。
長時間の煮込みやオーブンが一瞬なんて、ゲーム最高だぜ!
美味しそうな香りがその場に漂い始めた。
目の前で見学してるタアモが拍手し、それを八木さんが真似したいのか、前足でタタンと蹄を鳴らす。その横では食いしん坊な怖ネコが尻尾を振った。コロボックルは、おなじみの料理番組の曲を演奏してくれている。
味をみて塩を入れ、人参・セロリ・玉ねぎ・かぶを投入。1時間煮込む。
「さらに、1時間煮込んだスープが、こちら。」
再び、煮込みのアーツを1回使う。鍋からする良い香りがさらに増す。
タアモと怖ネコはヨダレを垂らして、鍋を食い入るように見ている。
このスープを布でこして、別の鍋に移し、蓋をしないままさらに煮込むのだが、もう香りがヤバい。香りの暴力だ!
旨味のあるものの香りって、なんでこうすごいのかね〜?
美味しそうで我慢できず、適当な時間で切り上げてしまった。
もう一品ぐらい作ろうかと思っていたが、もういいか。
このブイヨンをベースに、ソーセージと野菜を適用に入れ、スープに仕立てる。
それに、町で買ってきたバケットを付けて、出来上がりにしてしまった。
「飯だぞー!」
ジャック、コロボックル、ヤギのはちベェとメイ、ヴィクターが集まってきた。
さっきまで料理を見てた、タアモと怖ネコは我慢し切れず、真っ先にがっついている。
八木さんはタアモに合わせて料理を見ていたが、食べるのは野菜だけだ。
ジャックが3口ほど、口にしてから、喋った。
「ウマイ。
ツギ、エダマメ、イレル。」
ジャックの枝豆熱は、衰えていないのだ。確かにスープに枝豆も合いそうだな。今度、試そう。
昨日から仲間入りした、フランケンシュタインのヴィクターは、静かに食べていた。
「・・・美味い。
・・・屋敷の料理長は、たまにハーブを入れた。
・・・オリジナルレシピは、門外不出だが、あれは、おそらく、タイムやローリエ。」
なるほど!さすがヴィクター先生。料理の中の素材を見極めるとは!
今度は、ハーブも入れてみよう。
コロボックルは、しばらく静かに食べていたが、食べ終わると口々に感想を述べて、字幕と音が騒がしくなる。最終的に音楽で美味しさを表現することで落ち着いたようだ。明るい曲調のようなので、美味しかったんだな。
ヤギ一家は、いつも通り、葉物野菜と芝生を黙々と食べている。
明け方に雨を振らせてくれるので、午前中が一番食べるのだ。
そして、ご飯の後は、調合だ!
着色剤に必要な素材は、クリスタル樹液、カメレオンニンジャの皮、スライムゼリー、水。
クリスタル樹液というのは、まさにクリスタルでできたような透明な木から取れる透明な樹液だ。サラサラで水のようだ。
カメレオンニンジャの皮は、南の森で出現するカメレオンニンジャというモンスターの皮だ。あらゆる背景に擬態するカメレオンはすぐに消えてしまって、倒すのに苦労した。
カメレオンニンジャの皮だけ、すりつぶし、他の材料も一緒に鍋へ入れて煮込む。
ポン!という効果音とともに蒸気が立ち上り、出来上がりだ。
これを、オーネンの町で買って来た、丸いガラスのシャーレの中へ流しこむ。着色剤自体は透明だな。
着色剤 品質 2 レア度 3 絵の具、着色の素材。使いたい色の上に乗せ、光に照らすと、その色に変色する。
ハーブ系でもないし、魔女用の調合でもないから、品質が低い。
しかし、この使い方は面白い!
芝生の上に、この着色剤を入れたシャーレを置いて、光に当てると芝生色の絵の具ができるのだ。不思議絵の具!
品質が高いと、その色に近い色になるようだ。
もう少し品質を上げて、ミントに渡すことにしよう。
そのままだと、色がすぐに定着してしまうので、外側にさらに黒いシャーレをかぶせる。これは光を遮る効果のあるものだ。
次に調合するのは、チャーム剤だ。
材料は、コリアンダー、バラ、スライムゼリー、クイーンリリー、魅了茸、水。
ベラの調合レシピの1つで、南の森でコリアンダーを見つけて、すべてが揃った!
スライムゼリー以外をすり鉢ですり、鍋に入れて煮込む。再び、ポンという音とともに出来上がった。
チャーム剤 品質 7 レア度 4 化粧品、化粧品の素材。肌・髪などに使うことができる。魅力 +7 効果:1日
なんだこれは・・・。扱いに困るな・・・。魅力+7は悪くないんだが、毎日つけるとなると装備品としては微妙じゃないか?
透明でトロッとしている。試しに肌に塗った。うん、化粧水だな。
そこへ怖ネコがやって来て、鍋の横の台にシュタッと着地した。
その拍子に、置いてあったシャーレ入りの着色剤が鍋の中へ落ちた・・・!
あっ、この気まぐれ猫め!
芝生色だった着色剤が、鍋の中のチャーム剤を緑に染めていった・・・。なんということだ・・・!
鍋の中のシャーレを取り出すために、とっくに冷めているチャーム剤の中へ手を突っ込む。シャーレを取り出すことはできたが、手に緑色の液体がべったり付いていた・・・。水袋を取り出し、洗い流す。
けれど、そこで異変が起きた。
洗い流したのに、手が緑色のままなのだ。ジャックの肌の色よりも濃い。芝生色だ。そして、数分すると、何もなかったかのように消えた。
今のは、何だったのか・・・?
ハッとして、着色剤の鑑定を見直す。”着色の素材”という表示に引っかかりを感じる。それにチャーム剤も同じだ。”化粧品の素材”とある。
これ自体がアイテムなのに、まださらに調合の素材になるというのか・・・?
それに今の現象をつなぎ合わせて考えると・・・?
調合を再開した。
今までで一番多くの素材を入れて、調合をする。
チャーム剤と着色剤の素材を全て入れたのだ。
そうして出来上がったのが、これだ。
カラー☆コスメ 品質 5 レア度 3 肌や髪など、体の色を変えることができちゃう!使いたい色の上に乗せ、光に照らすと、その色に変色するよ♪
どうした鑑定?!
「カラー☆コスメ」が、脳内でミシェルの声で再生されたぞ・・・!
シャーレに入った透明の状態で、さっきの着色剤のように、芝生の上に置く。
色が芝生色に変わった。
それを腕に塗ってみた。塗ったところが芝生色に変わる。今度は1時間経っても消えない・・・!
結局、1日経っても消えなかったので、カラー☆コスメを自分の肌の色に変色させて、それを塗って戻した。
これは、攻略には役立たないかもしれないけど、面白いものができたんじゃないか?!




