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ELAとエクスマキナ 今後のアキラ

「ん......ぅぅう......」

俺はベッドから起き上がり右手でかちゃかちゃと頭をさすった。ん?()()()()()()?俺は右手を見て驚愕した。そこにあったのは見慣れた自分の腕ではなく、機械式の義手(それも見たこともないほど精巧な)だったからだ。

「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

思わず悲鳴をあげた。一体これはどういう事だ...なんで...俺の手は…

『マスター、お目覚めですか?』

頭の中で可愛らしい女性の声が響いたと思って周囲を見回すとベッドに美少女が現れた。唐突に。同時に視界に様々な情報が映し出された。まるで宙に文字や図が浮かんでいるようだ。

「ええと、貴女は?」

思わず尋ねた。いきなり出てきたし。

『私はELA(エラ)この世界であなたをサポートする為に、エクスマキナ様よりあなたのサポートを命じられたAIです。義手や義足の制御、必要な知識などの補助を行います』

「え? 足も?」

布団を捲り頭を抱えた。腕と同じ精巧な機械式の義足がそこにあったのだ。

『マスターは界境を渡り、その際に右手足と右目、右脳の一部を失われています。そして今はその義肢と脳に埋め込まれた量子コンピュータが身体機能を補っています』

「なんてこった......あぁすみません、自己紹介がまだでした。俺は三崎アキラ。よろしくお願いします、エラさん」

そう言って手を差し出した。すると彼女は微笑み、光の粒子となって俺のすぐ側に再び現れた。

『私とマスターは一蓮托生、ずっと一緒ですから敬語は必要ありませんよ』

そして宙の地図? のようなものを指差しこう言った。

『あと、この姿はあなたの網膜と聴覚に細工をして()()()()()ように見せているだけです。私の本体はマスターの頭の中ですよ』

さっきから驚愕の連続だ。道理で現実味のない女の子だと思った。

「なるほどね...」

そう呟いてしまった。

『ところでマスター? エクスマキナ様があなたとお話したいそうです』

「エクスマキナ?」

さっき名前が出た人物だ。俺にこの手足をくれたそうだが、と言うかここはどこだ? 普通に考えてこんな精巧な義肢があるはずが無いし文字の空間投影なんかSFの世界だ。おまけに頭の中の美少女AI。訳が分からない。

『それについては私が説明しよう』

虚空から今度は老紳士が現れた。え? この人も俺の頭の中にいるの? すると傍らでエラがくすくすと笑った。

『大丈夫ですよマスター、彼は立体映像。きちんとそこに投影されているので私と違って他の人からも見えます』

俺が安心していると老紳士が声をかけてきた。

『初めましてアキラさん。私はエクスマキナ。この施設と界境探査局を管理する人工知能だ』

そして、名乗ったあと彼は俺に様々な事を話した。俺がごくごく近い場所にある異世界へと転移してきたこと。今の人類の様子、界境探査局なる組織の役割と成り立ち、そして俺のような転移者は今のところ前例は未確認だということ。

『君の身柄は我々界境探査局が現在保護している。転移者である君を外に出すことは出来ない。日本には君はいるはずのない人間だしね』

なんだって......なら俺はどうすればいいんだ。

「帰ることは出来ないんですか?」

そう、俺が1番に行きたかったのはこれだ。ただ、俺の手足はこんな状態だが…...

『結論から言うと、今は君を返すことは出来ない。確かに我々は界境を渡る技術を持ってはいる。薄くはあるが君のいた地球にもライフは存在したようだ。だが君の地球は些か近すぎる。ミサイルや大砲を目の前に当てるのが難しいように君の地球に渡るのは不可能に近い』

そんな......いや待てよ、()()?

『ああ、気付いたかい? そう、将来的には帰ることができるかもしれない。転移者は生身で界境を渡り、体が変質している。君は高い界境テクノロジー適性を持っているんだ。君が探査局で機動部隊と共に活動してデータを提供してくれればその研究は飛躍的に進む。そうすれば小規模な個人単位かつ短距離の界境渡りが可能になるかもしれない』

そう聞いた俺に否やは無かった。

「わかりました。その機動部隊とやらに入ります」

俺のその答えを聞いたエクスマキナはニッコリと笑みを浮かべた。


さ、ヒロイン登場です。脳内彼女(物理)です。萌えAIっていいですよね、頑張って可愛いAIを書けるように!

そして物語が動き出します。

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