遊魔、危機一髪
リックはスケベな妖怪ハンターです。
異世界に飛ばされたリックと美人幼妻の遊魔は、国王に会う事になりました。
ところが、リックは地下牢に閉じ込められ、遊魔だけが国王と会いました。
「猫神様の力を貰い受ける前に一度味見をしてみたいのだが?」
好色家で知られる国王ネールが、宰相ザースに囁きました。
考える事が下衆だと思う地の文です。
「承知しました」
ザースはニヤリとしました。ご相伴に与ろうと思っているようです。
遊魔が危ないのにリックはどこで何をしているでしょうか?
「地下牢に閉じ込められているにゃん! 忘れないで欲しいにゃん!」
どこかでリックが叫んでいます。
「どうぞお召し上がりください」
ザースが言いました。
「そうなんですかあ」
遊魔は目の前に並べられたご馳走の数々を見て応じました。
(猫神様はたくさん食べさせると眠ってしまう。その隙にお力を耳からいただくのだが、その前に)
グフッと笑い、遊魔を舐め回すように上から下まで見る国王と宰相です。
「ご馳走様でしたあ」
二人のスケベが変態的な事を妄想している間に、遊魔は全部食べてしまいました。
「えええ!?」
どう考えても食べ切れない程の量を用意したはずなのに、皿にはもやし一本も残っていないので、国王は唖然として宰相を見ました。
「もっと食べたいですう」
遊魔が笑顔全開で告げました。
「ああ、お待ちを!」
急いで用意させる宰相ですが、たちまち食べ終えてしまう遊魔です。
(如何なる事だ?)
茫然自失の国王と宰相です。
「ふう、お腹いっぱいですう」
遊魔は満足そうに微笑み、うとうとし始め、とうとう寝入ってしまいました。
「おお!」
思わず声を発してしまう国王と宰相です。
「私が毒味をさせていただきます」
宰相が遊魔の胸当てを剥ぎ取ろうとしました。
「何を申すか、国王である私が先だぞ!」
ネールがザースを押しのけました。




