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リック、地下牢に閉じ込められる

 リックは古今無双のスケベな妖怪ハンターです。


 美人幼妻の遊魔と共に異世界に飛ばされたリックは王宮に案内され、遊魔と別行動をしていました。


「一体どこにいくにゃん?」


 リックは隣を歩く図体のでかい兵士に尋ねました。


「黙って歩け、召使い」


 兵士はギロッとリックを睨んで言いました。


「はいにゃん……」


 チビりそうになったリックは、俯いて応じました。


 二人は石でできた長い螺旋階段を延々と下っていきました。


(どう考えても、まずい展開にゃん。この先に酒池肉林が待っているとは到底思えない雰囲気にゃん)


 スケベな事に関しては、勘が鋭いリックです。


 確かにその通りです。この先に待っているのは地下牢だと思う地の文です。


「そういう事は教えないで欲しいにゃん!」


 話の先取りをした地の文に切れるリックです。


「着いたぞ」


 兵士がニヤリとして言いました。地の文の思った通り、そこには地下牢がありました。


「入れ」


 リックはまた首根っこを掴まれ、牢屋の一つに叩き込まれました。


「にゃん!」


 壁に激突し、床にずり落ちるリックです。


 ガコーンと無情な音がして牢屋の扉の錠前が閉じられました。


「僕は何も悪い事してないにゃん! ここから出して欲しいにゃん!」


 涙ぐんで鉄格子にすがりつくリックですが、兵士は振り返りもせずに螺旋階段を昇っていきました。


「どうすればいいにゃん!」


 リックは泣き崩れました。しばらく、静止画のようになるリックです。


(そろそろいいかにゃん?)


 リックは顔を上げてニヤリとしました。とうとうおかしくなったようです。


「違うにゃん!」


 地の文の迷推理にイチャモンをつけるリックです。


「こんな鉄格子、僕の妖術で……」


 リックはドヤ顔で紅蓮の炎を出そうとしましたが、何も起こりません。


「言い忘れたが、ここは結界が張られていて、あらゆる術を封じているからな」


 兵士が戻って来て告げました。石化してしまうリックです。

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