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リック、また地下牢に入れられる

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 美し過ぎる皇妃のコーミにデレッとしたせいで、リックはまたしても地下牢に入れられる事になってしまいました。


 学習能力がないと思う地の文です。


「うるさいにゃん!」


 真実を述べただけの地の文に切れるリックです。


 過程は省略されて、すでにリックは地下牢の中です。


「ちなみにお前に嵌めた手枷には呪術を封じる力が練り込まれているので、無駄だぞ」


 リックを地下牢に入れた兵士が言いました。


「手回しがいいにゃんね」


 リックは皮肉を言いましたが、兵士は更に、


「ついでに言っておくと、鍵はしっかりかかっている。俺はそれほど間抜けな人間ではないのでね」


 念押しするように言い添えると、去って行きました。リックはそれを聞いて項垂れました。


(今回は呪術を封じられているだけだから、遊魔は猫には戻らないにゃん……)


 リックは地下牢に入れられましたが、遊魔は皇帝に呼ばれて玉座の間に入っていったのです。


(あの皇帝スケベ、遊魔に何かするつもりにゃん……)


 実は遊魔が大好きで、心配で心配で仕方がないリックです。


「そんな事を今ここでばらさないで欲しいにゃん!」


 黙っていられない地の文に涙目で抗議するリックです。


「どうすればいいにゃん……。猫神様、助けて欲しいにゃん……」


 天に祈るリックですが、こうもりさんは助けに来てくれません。


「誰が黄○バッ○にゃん!」


 地の文の古いネタにも即座に反応する昭和一ケタのリックです。


「そんなに年じゃないにゃん!」

 

 年齢詐称疑惑を持ち出した地の文に切れるリックです。


「ようやくまともな話ができる」


 するとそこへ、いきなり皇帝ケスウヨリが現れました。


「え? どういう事にゃん?」


 リックがキョトンとして呟くと、皇帝はフッと笑い、


「驚くのも無理はないな。我が妃は魔王の手先なのだ。だから、お前と二人で話せる場が持ちたかった」


 更に呆然とするリックです。

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