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リックの条件

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 彼は夢の中で、猫神ねこがみ魔遊まゆうにイナガンヒ国王のネールを倒すように言われました。


『引き受けてくれるか、リック?』


 遊魔そっくりな顔で迫る魔遊に思わず後退あとずさるリックです。


 リックはそのエロの塊の頭で急いで考えました。


(どうすればいいにゃん? 何かいい考え……)


 そして、天啓のよう閃きました。


「一つだけ条件があるにゃん」


『条件?』


 魔遊が小首を傾げました。リックは鼻血が出そうになりました。


(やっぱり、遊魔はあの凶暴な性格が直れば、僕好みにゃん!)


 やはり、エロい事を考えていたリックです。


「遊魔に乗り移って、僕を導いて欲しいにゃん」


 リックはニヤリとして言いました。すると魔遊は、


『何じゃ、それならば、すでに乗り移っておるぞ』


「え?」


 ギョッとするリックです。魔遊は頬を赤らめて、


『先ほどの其方の愛で具合、我の好みであったぞ』


 その反応にリックは狂喜しました。


(猫神様はエロ神様だったにゃん!)


 魔遊は潤んだ瞳でリックを見つめると、


『このまま、ずっと其方と旅をしたい』


「僕もにゃん、猫神様!」


 リックは諸手を挙げて賛成しました。


『では、ネール打倒の件、よろしく頼んだぞ。褒美は我じゃ』


 魔遊は流し目をして、スウッと消えてしまいました。


「ああ、猫神様!」


 リックが叫んだ時、


「お前様!」


 いきなり遊魔に揺り動かされて目が覚めてしまいました。


「猫神様!」


 寝ぼけているリックは、遊魔に襲い掛かりました。


「お前様、遊魔も嬉しいのですが、外が騒がしいのです」


 遊魔は頬を朱に染めて言いました。


「にゃに!?」


 リックはすぐに起き上がり、窓から外を見ました。


 無数の兵士が小屋を取り囲んでいます。


(ばれてしまったのかにゃん)


 兵士達は皆火矢をつがえています。


「まずいにゃん、逃げるにゃん!」


 リックがそう言った時、火矢が一斉に放たれました。

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