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ジュカブ、追い詰められる

 リックはスケベな妖怪ハンターです。


 大神官のサーギナの反則技に敗北した魔王ジュカブは、豚のくせに脱兎の如く逃げ出しました。


は豚ではない!」


 息を切らせながら、地の文に切れるジュカブです。


(おのれ、あの小娘め、予測不能の事をしおって!)


 歯軋りするジュカブですが、


「ねえねえ、どこまで走るの?」


 すぐ横を笑顔で走るサーギナに気づき、


「うへええ!」


 目を見開いて驚き、腰を抜かしてしまいました。


「あ、大丈夫、豚さん?」


 優しく手を差し伸べるサーギナですが、


「余は豚ではない! 魔王ジュカブじゃ!」


 ジュカブはサーギナの手をはね除けて立ち上がり、違う方向へ走り出しました。


「あ、待ってよ、豚さん」


 しつこくボケるサーギナに精も根も尽きたのか、ジュカブは無言で走り続けました。


(諦めたようだな)


 サーギナが追って来ないのを確認し、ニヤリとするジュカブです。


(異空間魔法を使うと魔力の消費が激しい)


 魔王はゼイゼイ言いながら、魔法を解除しました。


「にゃん?」


 するとそこは、リック達がいる城門の前でした。


「お前は魔王ジュカブ!」


 コーミとユーミとサーミの美人三姉妹が同時に指を差しました。


(しまった、時空が歪んでおったか?)


 ジュカブは嫌な汗を掻きました。


「みーつけた!」


 そこへいきなりサーギナが現れ、ジュカブの両肩を後ろから掴みました。


「ひいい!」


 ビクッとして震えるジュカブです。


「あ、サーギナ様、ご無事でしたか?」


 三姉妹が微笑んで言いました。


「そうなんですかあ」


 美人幼妻の遊魔は笑顔全開で応じました。


「魔王ジュカブ、覚悟!」


 ベカサク帝国の皇帝ケスウヨリが三姉妹の母親のキーミの肩を抱いて言いました。


「陛下!」


 コーミが鬼の形相で怒鳴りました。


「申し訳ありません!」


 慌ててキーミから離れるケスウヨリです。


「魔王ジュカブ、僕が退治してやるにゃん!」


 リックはここぞとばかりに叫びました。

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