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リック、城を脱出する

 リックは古今無双のスケベな妖怪ハンターです。


 美人幼な妻の遊魔と共に異世界に飛ばされ、地下牢に閉じ込められていました。


 ずっとそのままでいいと思った地の文ですが、心優しい遊魔が助けてくれました。


「これも作戦の内にゃん」


 全部想定内だと強がりを言う最近テレビに出過ぎな某○江もんみたいなリックです。


「うるさいにゃん!」


 快調に突っ込みを入れる地の文に切れるリックです。


「そうなんですかあ」


 遊魔は某お師匠様のように笑顔全開で応じました。


「早くここを出るにゃん、遊魔。そして、一刻も早く、元の世界に戻るにゃん」


 リックはしばらくぶりにまともな事を言いました。


 天変地異の前触れかと思う地の文は、核シェルターに避難しました。


「大袈裟にゃん! 僕はいつもまともにゃん!」


 危機管理意識が高い地の文に切れるリックです。


「妖精さんを探すのですね?」


 遊魔は相変わらずボオッとした顔で言いました。


「妖精……。何だか、嫌な響きにゃん……」


 別の前世の事をかすかに思い出し、身震いするリックです。


(遊魔の様子がおかしいにゃん。異世界こっちに来てから、ずっとにゃん)


 リックは遊魔の異変を心配しました。


「ああ、貴様、どうやって牢を出たのだ!?」


 そこへリックを鍵をかけずに地下牢に入れた間抜けな兵士が戻って来ました。


「それは内緒にしてくれ!」


 雑魚にも関わらず、地の文に懇願する兵士です。


「取り敢えず、僕の代わりに牢屋に入っていて欲しいにゃん」


 リックは妖術で兵士を自分と同じ姿に変え、牢屋に閉じ込めてしまいました。


「行くにゃん、遊魔」


 リックは遊魔の手を握って長い螺旋階段を駆け上りました。


「少しの間、姿を消すにゃん」


 次にリックは透明の術を使い、遊魔と共に城を脱出しました。


 


 一方、遊魔を探し続けている国王と宰相は疲労困憊です。


「召使いが知っているかも知れません」


 宰相の提案でリック会う事になりました。

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