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7/8

1ー5

改稿しました。最終更新2/8。

「源勝手に前に出るな!」

「うるせぇ。特攻万歳だぜ!」

 源は、晴人からの通信には耳を貸さず、自身のキャラクターを前進させた。

 源の使用キャラクターは、SIV(シーヴ)という名の男性キャラクターだ。国籍は不明。

 アメフト選手のような肩幅に、スキンヘッド、目元のくぼみが深く、彫りが深い顔をしている。

 『Fantastic War』では、様々なキャラクターが存在しており、プレイヤーは性別、人種を問わず、選ぶことができる。

 源は特に、外国人キャラクターを好み、毎回シーヴという名を付けている。

 シーヴは、常にチームの先頭に立ち、戦場を掻き回す『強襲兵』の役目を担っているためか、被弾率が非常に高い。このシーヴも既に六代目である。


《SIV シーヴ》

 Height(身長):188

 Weight(体重):95

 Age(年齢):??

 Rank(階級):少尉

 Kill(キル)数:14

 HS(ヘッドショット)数:6

 Insury(負傷)数:3

 Cure(治療)数:0

 WIN(勝利)数:3


「ったく、いつもああなんだから」

 彼らの通信をいつものように聴いていた未来(みく)は、シーヴに続いて自身のキャラクターを前進させていた。

 未来の使用キャラクターは、HARU(ハル)という女性キャラクターで、日本人である。

 ハルは、戦場で戦う兵士には全く相応しくない容姿をしていた。

 真っ白な肌をした華奢な肢体に、豊かな胸元。背筋をピンと正して、姿勢がいいせいか、余計に魅力的な体のラインが映える。

 未来のセンスで選ばれたコスチュームは、ピンク色の迷彩柄野戦服で、遠くからでも目立っており、撃ってくださいと言っているようなものだった。

 未来はともかく可愛いキャラクターを使用できれば、強さや能力などどうでもよかった。

 だが、未来はどうでもいいと言う割には、優秀だった。武器は何を使っても優秀だったし、メンバーの状況に合わせて、臨機応変に兵種を使い分けていた。

 特に、『衛生兵』の支援スキルは素晴らしく、幾度も戦場の負傷者を救ってきた。

 ハルを手足のように使い、戦場を駆ける姿は、多くの男性ファンを虜にしていた。


《HARU TAKAJYO 鷹匠はる》

 Height(身長):169

 Weight(体重):??

 Age(年齢):23

 Rank(階級):少佐

 Kill(キル)数:68

 HS(ヘッドショット)数:32

 Insury(負傷)数:2

 Cure(治療)数:12

 WIN(勝利)数:7


「待ってよー。おひへひゃないへ(置いてかないで)」

 太志(たいし)は、大好物のチーズスナックを食べながら通信をしていた。何度注意しても、食べながらのプレイをやめないのだ。

 そのため、ファンウーを始めた当初は食べることに夢中で死ぬことが多々あった。 太志の使用キャラクターは、HIRO(ヒロ)。本名は池田博士(いけだひろし)で、ヒロシだとダサいと酷評されたので、ゲーム内ではヒロと呼ばれている。

 ヒロは、名前の通り日本人の元サラリーマンで、線が細く色白で眼鏡をしているせいか、現実世界では『はかせ』とあだ名で呼ばれていた。

 運動神経はないが、頭は切れるほうであり、主に『狙撃手』の役割を担っている。

 ただ、プレイヤーの太志があまり積極的に動かないことと、キャラクターのヒロも気が弱いためか、いわゆる『芋砂』――芋虫スナイパーのこと。FPSにおいて全く動かず敵が来ることをただ待ち続けるスナイパーになることが多かった。


《HIRO 池田博士》

 Height(身長):172

 Weight(体重):60

 Age(年齢):38

 Rank(階級):中尉

 Kill(キル)数:10

 HS(ヘッドショット)数:6

 Insury(負傷)数:0

 Cure(治療)数:0

 WIN(勝利)数:7


「さてと、俺らの初陣だ。頑張ろうぜ宗佑」

「……」

「どうした?」

「ハルが目の前にいる!」

 ゲーム内だということを忘れ、宗佑はハルに見惚れていた。

「あぁ、未来のキャラのことか。好きなの?」

「好きっていうか、前から応援してたんだよ。てか、晴人お前馴れ馴れしいぞ。俺はお前より大分歳上なんだから少しは敬え」

「いいじゃん別に。プレイヤーとキャラクターなんだから、主従関係でいえば、俺が主人でしょ? 主人の命令は絶対だからね」

 自分の部屋のモニタに映し出された、宗佑の姿を見ながら晴人が言った。

「ほらほら、今回は僕が全部の主導権を握るから、動きに慣れておいてよね」

 モニタを見ながら晴人は、腕をモニタに向かって真っ直ぐ伸ばした。モニタ越しの宗佑は、進行方向に真っ直ぐ走り出した。

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