表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/36

第6話「影の追跡者」

夜の都市。

氷室たちは静かにビルの影を伝って移動していた。


城ヶ崎が低く囁く。


「氷室……注意してください。

 裏組織と影狩りが同時に動き始めています。

 逃げるのではなく、戦うつもりで行動した方が安全です」


氷室は頷き、影の牙を膨らませる。


「……わかってる。

 逃げるだけじゃ意味ねぇ。

 奴らが来るなら、全部まとめて潰す」


彩花が少し震えながらも横に立つ。


「お兄ちゃん……無理しないでね」


氷室は微笑みながら答える。


「大丈夫だ。俺は王だからな。

 守るべきものを守る力はある」


──その時。


ビル群の向こうから、無数の影が高速で迫る。

白い影、黒に赤の混じる影、そして人間の姿をした追跡者たち。


城ヶ崎が叫ぶ。


「氷室!!

 奴らは“影の追跡者”です!

 裏組織と国家の混成部隊!

 一瞬の油断で囲まれます!!」


氷室は一歩前に出る。


「わかってる……来い!!

 全員まとめて相手してやる」


黒い牙の影が膨張し、ビルの壁や屋上の柱と絡み合い、

盾と剣、翼のような形を形成する。


最初の追跡者が牙の影に突進する。

氷室は影の牙で一撃で弾き飛ばす。


だが、次の瞬間、数十体の影が一斉に飛び掛かる。

黒と白の影が激突し、都市の夜空に波紋が広がる。


城ヶ崎が指示を飛ばす。


「氷室!

 牙を分割して複数の方向を防御!

 攻撃は一点集中で押し返せ!」


氷室は赤い瞳を光らせ、影を自在に操る。

牙が分裂し、追跡者たちを迎撃しつつ押し返す。


彩花も少し勇気を振り絞り、氷室の後ろで城ヶ崎の影と共にサポートする。


「……お兄ちゃん、私も一緒に守る……!」


氷室は振り返らずに応える。


「そうだ、一緒に守るんだ!

 誰も失わないために!!」


黒い牙が空中でうねり、

都市の影を巻き込みながら追跡者たちを押し返す。


──だが、まだ敵は多い。

──追跡者は氷室を逃がさず、

──潜入任務の成功を阻もうと迫る。


夜空に響く静かな衝撃音。

都市の闇で、影の王の戦術と、追跡者たちの執拗な追撃が交錯する。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ