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異世界ライター毎日放浪日記  作者: 冬の夕暮れ
インヴェルノ編
9/22

09 ぜーんぶ計算どおりなのだよ

うーん...おはよう。

田村さんは...まだ起きてないか。

じゃ、昨日投稿した日記のPVを見よっかなー。

もしかしたら、急にめっちゃ増えてたりして...うぇ!?

ちょっと待ってよこれ!

え?これ本当に私のいつもの日記かなぁ!?

いや、見れてるから私のなんだろうけど...


急に300PVついてる!?

間違って全体のPVを見たんじゃなくて、確実に昨日だけのPVだよ...ね?うん、昨日のPVだ。昨日だけの。

何が起きたの!?

もしや、世界が私の流行りに追い付いたか...なんつって。

いや、ただ本当に驚きものだよ。どうしてだろう。

...まぁいいか。

そんなこと考えてもあんま変わらないでしょ。

うん、そうしよう。


田村:「...あ...おはよう...」


上田:「おはよう。」


別に話さないで良いか。分かんないだろうから。


上田:「寝起きでごめんけど、もう行こうか。結構寝坊だy()...」


大空:「まずい!おぉ、田村は寝起きか。着替えたらすぐ出てこい!」


上田:「何があったの」


大空:「説明は後!」


そんな食いぎみに返事!?

結構切羽詰まってるっていうか、急いだが良さそう。


上田:「私は先行ってるね。」


田村:「おっけ。私も急いで行くね。」


そして私は大空さんが案内する通り、そっちに行った。

───────────────────────────

上田:「何これ...」


私が今までリアルで目にした中で一位や二位...いや、ダントツで一位の地獄絵図...何これ...何が起きたの!?


大空:「詳細は俺も分からんが、軍が攻めてきたっぽい。」


及川:「すまん、できれば援軍で参加してくれ...!」


大空:「おう!」


あれ、私と大空さんって...直接的にはまだ戦闘に参加出来なくない!?

いやそうか、大空さんは固有スキルこそ使えないかもしれないけど、適正があるから魔法が使える!


大空:「暴風!一旦敵との距離とるぞ!」


すごい、異世界に来てまだ二日なのにもう使いこなせてる。


大空:「今の状況。」


及川:「さっきと変わらん。強いて言えば、まったく人が減らないように思える、くらい。」


大空:「そうか。抑えてくれてありがとう。...来るぞ!」


すっかり勇者みたいに、リーダーって感じだな、大空さんは。

私も......!


上田:「俊敏強化、筋力強化!」


私の適正は{援助}、つまりサポート系!

私は今は前にでないでも良い。


大空:「ちょっと待った!」


及川&上田:「......?」


大空:「上田、俊敏強化だけでいい、別に使ってしまったから解除もしないで良いが。」


なんだ、どういうことだ?


大空:「俺たちは逃げるぞ!田村が来たら!」


急な弱腰ですって!?


及川:「そりゃまたなんで?」


大空:「腐っても俺たちは勇者、人を殺すのは勇者としてなんか...嫌だね!」


田村:「ごめん寝坊した!ってすごいことなってるじゃん!私は何を...」


大空:「逃げるぞー!」


田村:「えええぇぇぇえええぇぇぇ!」


そりゃそうなるよ、そんな反応になると思ってた。


上田:「俊敏強化!行こう!」


大空:「ついでに、追い風!若干はスピード速くなるはず!」


風魔法にもバフ技あったんだ。

何はともあれ、全力疾走だー!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

上田:「はぁ、はぁ、も、もう良いんじゃないの?」


及川:「今さらだけど、宿屋の店員さんは大丈夫なのか?」


田村:「一人も居なくなってたし、避難させたんじゃないの?」


大空:「そのとーり。女子二人組を呼ぶ時にね。」


上田:「全部計算どおりか。すごいね。」


大空:「ふっ。」


なんじゃそのドヤ顔は。

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