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21 カーーッット!

うーん、結構ずっと連撃をくらわしてるのに、まったくもって反撃してくる気配がないなぁ...いや、寝てるから、起きないって言った方がいいのか。

さらに、基本的に今まで見た魔物にはあった、弱点。その場所も、たむちゃんがずーっと動き続けて探してるのに見つかる感じはない...どういうこと?


このままじゃ、蜘蛛よりみんなの武器の方が先にやられちゃう......みんな武器使ってるじゃん!つまりは全員物理攻撃!


上田:「全員物理攻撃をしてるから、大空さん、魔法で攻撃してみてー!」


大空:「あぁ、そういうことね。了解!」


さぁはたして、これで本当に効果があったら良いんだけどなー。


大空:「刃風!」


刃風ってなると、斬撃のような鋭い風を起こす技...だったような気がする。


蜘蛛の魔物:「ヴ...ヴぅぅぅぅ!」


うわ、ついに起きた!

...けど、この魔物には魔法しかきかないのか、魔法が弱点ってことが分かったし、良い展開か。

でも、今使える攻撃系の魔法って、大空さんしか持ってないような...ちょっとよくない展開だったなぁ。


上田:「大空さん、魔力貯蔵量強化!」


大空:「ありがとう、上田!」


これからもかなりの魔法を打ってもらうだろうし、一応つけておこう。常人の6~7倍の魔力貯蔵量があるらしいし大丈夫と思うけど。


大空:「すまん田村、お前は俺の護衛を頼む。」


田村:「はい、了解。」


さぁ、これがどれくらい通用するのか。

というか、よく漫画でありがちな攻撃に適応...みたいなことはしないと思う。というか、願っとくか。


それと、二人の固有スキル...【映画監督(プロデューサー)】に【楽器(ミュージシャン)】、この二つももしかしたら、窮地に立つと何かがあるかもよ。

それが私は楽しみで仕方ない。もしかしたら今の状況を一発でひっくり返すようなものすごいスキルかもしれない。

あり得ないかもしれないけど、希望だけは持っておこう。


大空:正直なところ、俺の固有スキル、【映画監督】ってのは、意味が分からなかった。鑑定で調べても出てこないからだ。


大空:「刃風!」


蜘蛛の魔物:「ヴヴヴぅぅぅぅぅ」


大空:だから、俺は生きていけば何かヒントが得られるもんだと思っていた。そして、今思った。「この画角、映像に撮ると最高だ」ということに。その瞬間、ビビビッと電流が走った感じがした。おそらくこれ、これこそが、俺の固有スキル、個性、それなんだということに。


蜘蛛の魔物:「シュッシュルシュル、ビュー!」


田村:「うわぁぁぁーーーッ!いたーーーい!」


大空:そしてこの展開...実に面白い。映像、映画というものにも、主人公の葛藤、悲劇がないことにはヤマ場は面白みがない。ヤマじゃなくてただの平場だ。そして主人公の仲間の敗北、死も悲劇となる。つまり今の展開は理想的だった。しかし今の死に方が気に食わない...


大空:「カーーット!」


大空:気に食わんなら、もう一度取り直すのみだ!


大空:「そこの死に方がだめだ!テイク2、カーット!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

一応言い訳じゃないけど、疑われそうだから言っとくタイム

小説ってのは異世界にはすでにあったからあの固有スキルは鑑定しても出てきました。

しかし、映画監督ってのは今まで異世界になかったために、その固有スキルもないため、鑑定しても出てきませんでした。


それと、最後は書き忘れてたわけではないからね?


以上!

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― 新着の感想 ―
これって代表作の29話目のあいつらってオチないですよね??
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