第5話:小休止と方針の見直し
囲まれた危機をなんとか乗り越えた俺たちは、一旦ダンジョンの安全地帯に戻って休憩を取ることにした。
1階層の中には、モンスターが侵入しないとされる「安全区画」がいくつか存在していて、体力や魔力を回復するための小休止に利用されている。
「ふぅ……助かった」
壁際に腰を下ろし、冷えた水筒の水を喉に流し込む。
シロもラビィも、それぞれ近くの岩陰で休んでいた。
さすがにさっきの囲まれ戦は疲れたらしい。
「……少し無理しすぎたな」
思えば、レベルも上がったし、スキルも手に入れて浮かれていた。
だがあの数の群れ相手に油断は禁物だ。
(このまま勢いで2階層に進むのは危ない)
今の俺たちの実力じゃ、まだギリギリだ。
今回の戦いで、それがはっきりした。
「よし……もう少し、この1階層でレベルを上げよう」
そう呟き、ステータスカードを確認する。
【レベル4】 篠原悠斗 【職業:テイマー】
【HP:29】
【MP:25】
【攻撃:7】
【防御:4】
【魔力:4】
【魔法防御:4】
【器用:7】
【幸運:6】
経験値 186/200
(もうちょっとで5になりそうだな)
ここで確実にレベルを上げ、さらにシロとラビィとの連携も磨く。
今度こそ、万全の状態で2階層へ挑むべきだ。
「なあ、シロ、ラビィ」
二匹は俺の声に反応し、視線をこちらへ向ける。
「今日はもう少しこの階層で狩りして、しっかり鍛えよう。しばらくレベリング期間だ」
シロはぷるんと跳ね、ラビィも耳をぴくりと動かして、異論はないようだ。
(よし、こいつらとなら絶対やれる)
決意を新たに、水筒の残りを飲み干し、俺たちは再びダンジョンの通路へと戻っていく。




