打開策
なんとか逃げてきたは良いものの、あいつは何なのだろうか
少し整理してみよう、打開策が浮かぶかもしれない
「ちょっと状況を整理しよう、あいつにな魔法が効かなかった、そしてレダがふっとばされるほどの力も持っていた」
「あの、、」
助けた女性が口を開いた
今までずっと震えていたが、少し収まったようだ
「あいつはA級のパーティ複数を1分も経たずに全滅させるほどの力がありました」
「でも、最後に襲われそうになった時にあの魔物の棍棒になにか心臓のようなものがあるのを見たんです」
それなら、本で読んだことがある
ちょうど旅に出る前に読んでおった本だ
「本には何と書いていたのですか?」
「たしか、武器に憑依し魔物の意識を支配する魔物がいるとか書いていた、しかし伝説や作り話かと思っていたが、実在するとはな」
「その本に、弱点や倒し方などは書いていなかったのですか?」
儂の記憶が正しければ、書いていたはずじゃ
しかし忘れてしもうた、老化の所為かの
これを言ってしまっては面目が立たない、ページが破けていたとかにしておこう
「いや、ちょうどそこらしき場所のページが破けてしまっていたのじゃ、すまぬな」
「なら仕方ありませんね……」
いやはや、老化には逆らえぬな!ハハハ!
そこでやっとレダが口を開いた
ってかなぜ今まで喋っていなかったのじゃ
「いや、普通に考えて弱点はその心臓のようなものじゃろう」
…………たしかにそうじゃな
「…コホン、、ゴホッゴホッ、ゴホッた、ゴホッゴホッ試してみる価値はあるじゃろう」
咳払いをしようと思ったら本当に咳き込んでしまった
おかげでこの年でも恥ずかしさが残っていることがわかってしまった
――――
先ほどの場所へ戻ってきた
奴は何をするでもなく座っていた、不意打ちができそうじゃ
だがしかし、よく考えたら不意打ちができるほど敏捷なやつがいなかった、奴には魔法が効かなかったからの
仕方がない、正面から宣戦布告といこうじゃないか
「やぁやぁオークさん、先ほどはお世話になったのぅ」
「第2ラウンドの開幕じゃ」