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オーク

馬車で目的地に到着したはいいものの、活性化したオークとみられるものは全く見当たらなかった

これでは依頼は達成扱いにならずに失敗となり、罰金となってしまう。

ギルドの人間は頭が硬いから融通を利かせてくれるなんてことはないじゃろう

周りを見るに、同じ依頼を取った他の冒険者も困っているようだ

中には「もうそこら辺のオークを倒して、その皮を提出しないか?」と言っているものもみられる

「どうする?罰金はあるが、もう依頼は諦めて帰るか?」

イライラした様子のレダはそう言ったが、儂は反対だ

ただでさえ金がないのに、罰金となったらもはや破産と言っても過言ではないだろう

「もう少しだけ探してみようぜ」

ラースも儂と同意見のようだ

ん、ラースもなのか

此奴は面倒くさがりだから珍しい

「うーむ、儂は早くかえりた――――」

「いやぁぁぁぁぁ!!」

レダの愚痴を遮るように、若い女性らしき人の悲鳴が聞こえた

急いで悲鳴が聞こえた場所に向かうと、そこは一面血の海、地獄のような光景が広がっていた

そうなった元凶と見られたのは、オークであった

オークであったが、オークではなかった

そこにいたのは、S級であるオークを統べるもの(エンペラーオーク)と見られるものであった

そいつは、その女性が最後の獲物であるとわかると、どこか憂い気な、だが獲物を狩れたことを喜ぶような笑みを浮かべながらその女性に近づいていった

そして、そいつは女性目掛け手に持っていた棍棒を一閃

刹那、レダが飛び出し、間一髪の所で女性を救ってた

それが狼煙となるように、一斉攻撃を開始した

オーク系の弱点は火系だ

S級であるこいつも例外ではない

火炎嵐(ファイアストーム)!!」

これは火系の上位魔法だ

オークの弱点は火系

S級とは言えども、それは変わらない

致命傷とはいかずとも、大きなダメージにはなる



否、なるはずであった

そいつに触れる目前で魔法がかき消された

「皆さん!そいつにはどんな魔法は効いていませんでした!」

今言われても遅い、だが妙だ、魔法を跳ね返す魔法はあれど、魔法そのものをかき消すことなど聞いたことがないし、そんな魔法があるはずもない

「ドォォォォォン!!」

そう考えていると、レダがそいつによりふっとばされていた

いくら還暦だからと言って、あのレダがぶっ飛ばされるほどの威力を持つということは、力も強いのだろう

このままでは本当に誰かが死んでしまう

今は撤退しかないだろう

「お前ら!撤退じゃ!逃げるぞ!」

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