第二巻
世にも奇妙な物語
第二巻
そこに女と男がいました。1人の男はある物を欲していました。それは絶対に手に入れられる物ではなくだけどそれはすぐ目の前にある物でした。それは物ではなく概念ではなく人でもありません。そこに1人の女が質問をしました。それは本当に手に入らない物なの?目の前にあるのになぜ手に入らないのかしらと、男は答えました。それは他の人から見れば別に欲しい物でもなく、別にどうでもいいことでもありました。今君が欲している物にもなり得ない、簡単に言えばそれは誰にもわからないことですと。女は言いました。それは本当にこの世にある物なのかしらと。男は答えました。それはある人は持っているしある人は持っていない、でもそれを見た人はそれを持っているとはわからない。もしかしたら本人ですらわかっていないのかもしれない。それは誰にもわかることはないかもしれないし時々わかることかもしれない。だからそれはこの世にあってこの世にないものだと。女は言いました、あなたは本当に変ね何を言いたいのかさっぱりわからないは、とりあえずそれについてもう少し説明してちょうだい。男は答えました。それは宇宙が生まれたときにあったかもしれないし人が誕生したときに生まれた物かもしれない、それは時には大義となり、時には悪となり、ときには正義となった。時代によっては武器となり剣となり槍となった、それは自然にもなるし人工物にもなり、感動を生むものになるし憎しみを生むものにもなる。それは人が人たらしめるためにあるものでもあるしそうでないのかもしれない。女は言いました、結局説明をすればするほど何を言っているかどんどんわからなくなっていくわ、答えは言ってくれないのかと、男は答えました。それが答えだと。