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夜のドライブ

作者: 神名代洸

夜のドライブはあまり好きじゃない。

何故って?

車を走らせてると突然飛び出してくる人がたまにいるからさ。ビックリするんだ。

昼間パトカーを見てる時なんかは用心してるよ?

今日なんか日に3台も見たよ。

事故現場も。

パトカーの後部ドアもへこんでたっけ。

ものすごい衝撃だったんだろう。



その日の夜はちょっと怖いことがあった。

ちょっと、…ね。

たまたまいつも通る道を通っていた。閑静な住宅街をだ。車は多く止められており、運転手が帰宅したことを教えてくれる。

そんな道の途中に小さな公園?があった。公園といっても遊具等はない。ただぼうぼうと草が生えてるだけの場所だ。

そこの中心に誰か立っていた。

常夜灯などの明かりもない為暗くてよくわからない。

ただ立っているのだけはわかった。

気にはなったが、いかんせん用事があって出てきている為車を止める事なく通過していった…。


帰る時にもう一度通ったがその時には影も形もなかった。



それから数日後、またその道を使うことになった。なぜかって?子供がバイト先に使う道だからだ。近道になるのでよく使っているらしい。

かく言う私も同じだ。

昼間に送迎した時には何もなく、迎えに行く時にそれはいた。

髪の長い女だ。多分…。

腰まで伸ばしているように見えた。

人っ子一人いやしない。

当然だ。

だって今の時間は遅いから。時計の針は9時を指していた。

通過する時に嫌な感じがした。

…そう、まるで恐怖体験をしたみたいな感じだ。まさか、そんなことあるわけがないじゃないか。私は霊感なぞ持ってないしね。見えるわけがない。

でもね?車内のミラーに写っているのは何?慌ててキューブレーキを踏み、後ろを振り向いた。そこにはさっき公園でいた黒い髪の女性が座っているではないか。手を伸ばしてきたので怖くなって慌ててシートベルトを外して車から転がり降りた。

心臓の鼓動がバクバクいっている。

こんな事今まで一度だってなかったのに。なんで?


注意深く恐る恐る自分の車に近づきつつ車内を覗くと誰もいなかった。いや、マジで!

同じ町内じゃない為何かがあっても分からない。だから余計に怖くなり、通る時には音楽をかけるようになったのだが、通過する時には決まって音楽が止まる。もう怖くってたまらないよ。なので、娘に聞いてみた。通過する時髪の長い女性はいなかったかって。娘曰く誰もいなかったよって。そんな〜?!じゃあ私がみたあれは一体なんだったのだろう…。

もう今では怖くて道を変えたよ。遠回りになるけれど仕方がない。

怖い目に遭いたくないし。


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